やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 北ア 裏銀座縦走 3日目 ~暴風のガス中登山~ 2018.8.31

f:id:yamatori0422:20190605105836j:plain


裏銀座縦走の3日目の記録です。

 

4日間全体の日程、裏銀座について、1日目の記録、2日目の記録は下記の記事であげました。

yamatori0422.hatenablog.com

yamatori0422.hatenablog.com

 

3日目の山行記録

4:00起床(ダラダラする) ― 5:00朝ご飯 ― 5:45出発 ― 6:55 三俣峠 ― 9:00 双六小屋 ― 11:00 弓折分岐 ― 12:00鏡平山荘

 

裏銀座縦走3日目

朝は自然に目が覚めました。

 

テントの下は夜の雨で水が溜まり、タプタプ状態

テントマットは軽量化のために持ってきていなかったので、寝袋の下に敷いたエアマットが船になって水を防いでくれていました。

ちなみに雨はやんだり降ったりという感じでした。

 

朝ご飯は昨晩作っておいたおにぎり1つ。

あとは雨で火が使えないので行動食を食べました。

そもそもあんまりお腹空いていない(^▽^;)

 

ご飯を食べたらべっしょべしょのテントを回収です…。

いやー、もう悲惨な状態でしたわ(笑)

外はともかく中もびしょ濡れだったし、天気は雨予報だったので乾かせるという期待はゼロ。

 ということで、この日の目的地は鏡平山荘に決定しました

(無念の?)小屋泊です。

 

三俣山荘から双六小屋

では出発。

f:id:yamatori0422:20180904134637j:plain

 

濡れたテントが倍の重さになって肩にのしかかってきます。

昨日は全行程の中で1番歩いたこと、それなのに夜中に雷にたたき起こされたことでまさに疲労困憊でした。

 

それでも歩かなくてはならぬのだ。

f:id:yamatori0422:20180904134907j:plain

 

大雨で川と化した登山道をゆっくりと登っていきます。

最初に目指すのは双六小屋

 

この天気の悪さよ。

f:id:yamatori0422:20180904135158j:plain

 

ただの霧なら全然いい、むしろ楽しんで歩ける自信があります。

景観が見えなくても、山を歩くということ事態を楽しめちゃう人種なので(笑)

でも、これに雨風が混じってくると話は変わってくるんだ…。

 

3日目も風がひどかったです。

ぱちぱちと顔に当たる雨粒は痛いし、視界不良だし、何より疲れが倍増する(/・ω・)/

今日もきつい山行になりそうだと腹をくくりました。

 

ところで撮った写真を見返しているのですが、三俣山荘から双六小屋までの写真が一切ない

双六小屋の写真さえない(笑)

足を前に出すことしか考えていなかったので、写真を撮る余裕がありませんでした。

写真撮ってもただの霧展望だったしな。

 

ということで、どんな登山道だったのか地図とにらめっこして思い出します。

 

双六岳巻道ルートでトラバースしました。

途中で渡渉するところがあって、その直後に、これ登るんかっていうくらい急坂(岩登りに近い)がありました。あれはきつかったな。

ハイマツ帯が多く、岩はごろごろしていて濡れていたし歩きづらかったです…。

あとは相も変わらずずっと風が強かったです。

 

巻道分岐からは双六小屋までがんがん下ります。

これもハイマツの中を進むんですけど、ハチャメチャな風が吹いておられました

足の裏が足をつくたびに痛くて、正直めげてました(笑)

 

双六小屋が見えた時は嬉しかったな~。

 

双六小屋の玄関は広かったです。

入ってすぐ右に飲み物とかが置いてあるショーケースがあって、CCレモンを買いました。

 

双六小屋では山菜うどんをいただきました。朝食が少なかったし、元気になるために!

f:id:yamatori0422:20180904141631j:plain

(唯一写真があった。)

 

寒かったので、あったかいうどんが身に染みた…。

 

レインウェアを脱いで気づいたのが、下に着ているフリースが濡れていること。

え、なんで、と思ったら、レインウェアの内側も濡れているんです。

最初自分の汗が内側で蒸れたのかなと思ったんですけどどうも違うらしい。

これは…もしやレインウェアの防水機能がダメになったのかな...と。

 

もともとミズノの安いやつで、ゴアじゃなくてベルグテックというミズノ独自の技術が使われていてあまり信用ならんやつだったんですよね(笑)

でもニクワックスで洗ったらものすごく水をはじくようになったので大丈夫と思っていたんだけどな…。

 

双六小屋から鏡平山荘

さて。

双六小屋からはほとんど稜線歩きの下りです。

風を心配していましたが、弱まっていて危険なほどは吹いていませんでした。不幸中の幸い。

 

弓折分岐まで下りました。

f:id:yamatori0422:20180904142949j:plain

鏡平まではここからコースタイムで30分。

 

しんどいんだよなー下り( ;∀;)

登りたい、ただひたすらに登らせてほしい( ;∀;)

 

登山やったことない人って、みんな「登りはきついけど下りは天国」っていうじゃないですか。わかってないな~って思っちゃいますよほんと(笑) 登りは足で、下りはロープウェイを使いたいです。。。。。。

 

しかしまあ、分岐から鏡平までがかなりきつかった

何でもない下りなんですけど、とにかく靴のインソールがかたいのか何なのか、めちゃめちゃに足の裏が痛い

特に親指の骨…。まじめに疲労骨折するかと思いました。

 

最後の方足ちゃんと動いてなかった(笑)

 

途中で見たこともないような大きなカエルがいて、でかすぎて跳ねることができなくて、のそのそ歩いていました

実は私、カエル好きなんですよね、かわいかった。

 

もうこれ以上歩けない、歩いたら足が折れるか心が折れるかして”俺の屍を超えて行け”状態になってしまう~~、と思っていた時、霧の隙間から山荘の屋根がチラッと見えました。

うほお、助かった…。

 

いくつかの木道を歩くと、ぬうんと霧の中から鏡平山荘が姿を現して、私たちを迎えてくれました。

 

玄関は大変込み合っておられました。

通過の人が占領していて受付ができない…疲れもたまっているのでイライラしてしまいますよね…。

 

鏡平山荘に泊まる

何とか受付を済ませて、案内された部屋に行きました。

f:id:yamatori0422:20180904164152j:plain

 おおお。これぞ山小屋!!!!

 

初めて泊まった山小屋は、中学登山で行った八ヶ岳のヒュッテ夏沢です。

それから6年後の去年、富士山本7合目の見晴館に泊まりました。

 

で、今回が3回目の山小屋泊です。

 

言わずもがな、小屋泊は全くのド素人。

 

自分の布団を案内されて、さてそこから何をしたらいいのかわからないww

とりあえず周りをきょろきょろして、乾燥室に濡れた服を干す作業にとりかかりました。

 

乾燥室を使うのはヒュッテ夏沢以来。

乾燥室独特のにおいが懐かしくて、何より濡れたものを乾かせることに幸せをかみしめて、びしょ濡れのレインウェアから靴まで乾燥室に並べました。

 

しかし部屋に帰ると、まじでやることがない

 

外の大雨を余裕のよっちゃんで聞きながらボケっとすること数十分。

f:id:yamatori0422:20180904165309j:plain

 

「そうだ、お昼を食べよう」

昨夜作っておいたおにぎりを食べることにしました。

 

でも、布団のある部屋には「飲食禁止」の張り紙が。

じゃあどこで食べればいいの???(山小屋初心者の叫び)

 

そういえば、玄関の前に談話室みたいなスペースがあったような。

 

ココ。

f:id:yamatori0422:20180904165517j:plain

 

どうやら飲食可らしいのでここに居座ることにしました。

それにしても山小屋っぽい素敵なスペース

 

あったかい。

f:id:yamatori0422:20180904165912j:plain

 

絵や写真が沢山飾ってありました。

f:id:yamatori0422:20180904165955j:plain

 

こんな風に絵が描けるようになりたいな。

f:id:yamatori0422:20180904170035j:plain

 

この部屋でご飯を食べた後は、夕食の17:00まで布団から乾燥室を行ったり来たりしながらまったりして過ごしました。

こんなに安心して休める山小屋泊もいいかもしれない…!!(笑)

 

外の雨は衰えを見せません。

f:id:yamatori0422:20180904170317j:plain

 

小屋の洗面台はこんな感じ。

f:id:yamatori0422:20180904170413j:plain

よく見ると、こちらの水は飲めますの文字。

三俣山荘と同じだ!湧き水を引いているんですね。

 

洗面台の隣には、ご自由にお使いくださいと書いたポットに入ったお湯が置いてありました。

至れり尽くせりだな…。

 

素敵すぎる~~~。

f:id:yamatori0422:20180904170707j:plain

 

17:00の夕食の時間になったので食堂に行ってみました。

 

wow!!!!!

f:id:yamatori0422:20180904170835j:plain

ご馳走やん…。

山でこんなご馳走を食べられるんだね、感動。

 

しかし、この爆弾コロッケがはちゃめちゃのボリュームでした

衣はサックサク、中はホックホクで一口目は最高だったのですが、二口目から箸が進まない(笑)

周りの方々はばくばくと食べ終えて部屋に帰っていったのですが、私は最後の数人になるまで悪戦苦闘していました(笑)

 

食事中に、支配人の方から今日明日の天候についてのお話がありました。

なんと、大雨のために明日通る予定の橋が通行止めになったとのこと。

偵察で見てきてくださったスタッフさんが撮った橋の映像を見せていただいたのですが、茶色い濁流が橋を飲み込んでいました

…やべえじゃん?

支配人さんによると「明日の朝スタッフを偵察に行かせるから、通れるか通れるかの判断は朝の8:00頃になる」とのこと。それまでは小屋で待機です。

 

確かにこの時降った雨量は相当なものだったと思います。

橋も、よほどのことがない限り通れなくなることはないはずだったので…。

よほどのことが起きたのがこの日だったというわけですね。

 

ちなみに30年に1度は橋が流される大洪水が起こるみたいです。

それが今じゃないことを祈るしかありませんでした。

 

ご飯が終わると皆さん次々と就寝されました。

6:30にはほとんどの方が布団に入っていたと思われます。

 

だからさ…

早すぎやしない!?

 

6:30だよ??4:30に起きても10時間睡眠だよ????頭おかしい…

明日は8:00にならないと判断が出ないんだから、早起きする必要ないのにな。

 

いいんです、消灯は9:00なんだから、私はまだ寝ませんよ。。。

 

そういえば別館に泊まっていた団体のおばちゃまたちはかなりうるさかったな(笑)

元気はいいけどなんでそんなに元気なのか不思議で不思議でたまりません(笑)

 

結局、就寝は8:00過ぎだったと思います。

布団に入ると、寝袋が恋しくて仕方がありませんでした(笑)

布団といっても地面は固いし、近くには知らない人が寝ているし、寝にくくてしょうがない。山小屋はすごく快適で贅沢で居心地がいいけど、寝るのはテントで寝袋がいいなあと思いながら眠りについたのでした。

 

4日目に続く…。

yamatori0422.hatenablog.com

 

反省

大方2日目の反省と同じです。濡れ対策は大切。

 

感想

2日目もきつかったけど、3日目も相当きつかった。

天気が悪いと体力を倍近く使うんだと思いました。

展望はゼロだし、元気をもらえるものが少なくて気持ちも沈みがち。そういう時に大切なのは食だけど、食欲もなくてダメ。色んな意味で限界を経験していたのかな?

私は体力の限界を経験したことがなかったので(例えばぶっ倒れるまで走り続けるとか)、自分の体力メーターを把握するうえで良い経験になりました

そして山小屋がとても楽しかったです!

スタッフさんは優しいし、ご飯はご馳走だし、寝床には敷布団と掛布団と毛布があって、濡れた服は乾燥できる、お湯は沸かさなくても手に入る、洗面台には鏡までついていて、飲み水は蛇口をひねれば出てきます

よく考えればこんなのは下界に行けば当たり前のことなんだけど、山の上ではすごいことで、すごい贅沢で、山小屋って素晴らしいなと思いました。

まあ、でも、私はこれからもテン泊派なんですけどね(笑) たまには山小屋もいいかなって思いました。