裏銀座縦走最終日の記録です。
1~3日目の記録は下記の記事で書いたので良ければ見てくださいね(∩´∀`)∩
4日目の山行記録
6:30起床 ― 6:45朝食 ― 8:10出発 ― 8:50シシウドヶ原 ― 9:30チボ岩 ― 10:00秩父沢出合 ― 11:00奥丸山分岐 ― 11:20わさび平小屋 ― 11:30笠新道登山口 ― 11:55風穴 ― 12:20新穂高ロープウェイ12:55 ― 13:30平湯温泉13:50 ― 15:15松本駅16:00 ― 16:58信濃大町 ― 20:00自宅
裏銀座縦走4日目
朝
4日目はお父さんに起こされて起床。
すでに6:30で、周りの布団は空っぽでした。
は~よく寝た。
朝ご飯は前日の夜作っておいたおにぎりです。
朝起きてからずっと不安なのは、前日に川の氾濫のため通行止めになってしまった小池新道のことでした。
この日も雨は小雨ですが降り続いていたし、もしこれで下山できなかったら、西鎌尾根に登り返して殺生ヒュッテ経由で上高地に下山するルートも考えなければならない…。
それは嫌だああああ( ノД`)
朝ご飯を食べ終わったころ、鏡平山荘のスタッフさんが「お客様はどちらに行かれる予定ですか。」と話しかけてくれました。
小池新道を下山する旨を伝えると「今偵察に行かせているので、7:30頃に連絡が来るはずです。雨は小雨になっているので私はほっとしていますが、橋が無事かわかるまでゆっくりしていってくださいね。」と優しく教えてくださいました。
いつもは8:00に撤収しなければならない布団も、この日は9:00までいてもいいとのことでした。
なんてお優しいのだ!……さては仏か…?仏なのだな…!?
前日乾燥室に干した荷物を見に行くと、完全に乾いていました。
\やったーーーー!/
7:30までは身の回りの整理をして過ごしました。
そして運命の7:30。鏡平山荘に無線が入りました。
ドキドキ…………
「川の水位は下がり、橋は渡れます。スタッフが渡る手助けをしますので、通行止めを解除します。」
助かった~~~(*´▽`*)
山荘内は歓喜の声に包まれて、皆さん次々と出発していきました。
鏡平山荘から新穂高ロープウェイ
私たちが出発したのはほぼ最後でした。
山荘の方にお礼を言って玄関を出ると、やっぱり小雨が降っていました。
(すいません文字ばっかで、相変わらず写真がないのです(泣))
ここからはすべて下りの道のり。
昨日ひどく痛くなった足の裏がとても心配でしたが、ポールで衝撃を抑えるしか予防策がない…。
シシウドヶ原まで下りました。
(ここからはちゃんと写真を撮ったので、ご安心ください(笑))
ここで雨が止みました!
うっとおしいカッパのフードを外すと涼しい風を頬で感じられ、とてもすがすがしい気持ちになりました。
雲がわいてる…。雨上がりにしか見られない光景。
お!晴れてきた晴れてきた!
シシウドヶ原からはいよいよ小池新道の中心に入っていきます。
小池新道には、このように岩が沢山並べられています。
こんな山奥にこんなでかい岩をどうやって運んだのでしょうか?
平らな面が上になるように置かれていて、先人の計り知れない苦労がうかがえました。
この岩のおかげで、登山道が雨に流されることなく、こうやって私たちが遊びに来れるんですね。
それにしても、よう下るわ。
振り返ると下ってきた斜面が見えました。
良い雲だね。
こういうのはたまんないな~~~~(/ω\)
しかしそれはもう、がつがつに下りますよ。
途中で偵察に出ていたらしい山荘のスタッフさんにすれ違いました。
川の水位は下がっているので、援助なくても渡れるとのこと。
偵察に行っていただいて、本当にありがとうございました!!
これが昨夜濁流に飲み込まれていた問題の橋。
橋の下はごうごうとものすごい勢いで水が流れていました。
橋さん、よくぞ耐えてくださった!!!橋さんに10万いいね送ります。
えらいこっちゃ。
橋は3つほど渡りましたが、どれも下に流れる川は奔流と化していました。
その迫力に思わず足がすくみます。
休憩時に口に入れたのはナッツ。
疲れ果ててあまり食欲がないのだが、シャリバテの方がきついので無理にでも食べます…。
えんやこらさっさと下ると奥丸山との分岐にでました!
ひぇ~~。どえらいこっちゃ。
白波が立つほどの激流でした。
ここからわさび平小屋までは砂利道です。なかなかにきとぅいよ。
20分ほど歩くと小屋がありました。
わさび平小屋にはテン場もあるし、なんとお風呂に入れるらしい。
なんだと~~この贅沢モノめ~~~~!
小屋の前にはフルーツや缶ジュースが水につけて冷やされていました。
おしゃんてぃーや!
見ていると食べたくなるので早々に退散。
そしてバスの時間がなかなかにギリギリだということに気づき、ここから怒涛の追い上げを見せるのです。
速足をしながら見つけたのは笠新道の入り口。
ここは日本屈指の急登であり、これまで数々の登山者たちの足をズタズタにしてきたのだとか…。恐ろしや…。
そこから10分ほどで橋がありました。
ちゃんとした大きな橋だったのですが、橋の前に置かれた看板には「橋が傾いていて危険です。橋の上で起こったことについては一切の責任を負いかねます。」的なことが書かれていました。
ま、まじか~~。
こんなのに飲み込まれたら命はないべよ…。
無事、渡り切りました。
ここからは競歩並みの早歩きを披露(笑)
バスに乗れなかったら帰れなくなる、それだけはごめんだ!!!
しかしまあひたすらにきつい(笑)
頭の中に流れているのは、あの部活の走るときとかによくみんなで言うかけ声。
ちなみに2日目の三俣山荘までのきつい登りの時は水戸黄門の歌か信濃の国(長野県歌)を頭の中で歌っていました(なぜその2つのチョイスなのかは自分でもわからない)。
きついときはかけ声か歌に合わせて足を出さないと、歩けなくなりそうで(笑)
すごくどうでもいいのですが、県民全員が県歌を歌えるのは長野県だけなんですね。
長野県歌「信濃の国」は国歌と同じくらい、もしくはそれより沢山歌ってきた気がします。
友達に、「そっちの県歌はどういうやつなの?」なんて聞いた日には「県歌って何?」と笑われてしましますよ(/・ω・)/
途中、お助け風と書かれた岩場がありました。
近づいてみると岩の隙間からとても冷たい風がひゅーっと吹いてきました。
風穴です。
冷たい風が吹き出してくるのは、まあ、難しい仕組みがあるのでしょうけど、例によって私にはさっぱりわからんですので気になる方はお調べくださいね☆
風穴の前で一休みして、最後の力を振り絞って歩き出しました。
永遠なる砂利道をこれでもかと下ると、大きなヘアピンカーブが2つ。
これが終われば新穂高ロープウェイはもうすぐそこです。
ゲートに出ました。
ゲートからは5分足らずで新穂高ロープウェイに到着!!
ひー疲れた(泣)
ザックをおろすと、軽くなった背中が空に飛んでいきそうでした( ;∀;)
わさび平からコースタイムを20分巻いての到着でした。頑張った!
そういうわけでバスの時間まで余裕ができ、ご飯を食べたりしてまったり過ごしました。
バスと電車と車に揺られて帰る
新穂高温泉では13:00近くのバスに乗車。平湯温泉で乗り換え、松本駅まで乗ります。
乗り換えの平湯温泉のバスターミナルは大変混雑しておりました。
乗り換えバスを待っている間の暇つぶしに無料の足湯に入ったのですが、
湯じゃなかった。
もはや水…。裏切られた気持ちになりました( ノД`)
平湯温泉から松本バスターミナル行きに乗り換え。
高校生だと思われる、胸にワンダーフォーゲルと書いたおそろいのTシャツを着た団体が一緒に乗ったんですけども、バスの中がミラクルなかおりで充満していました。
うん、言いたいことはある、でも、あえて黙っておこう。
松本バスターミナルに着いたのは15:30頃。
16:00発の信濃大町行の電車に乗り換えてマイカーをとりに戻りました。
夕ご飯はココスでステーキハンバーグ(塩)を食べました。
あまりのおいしさに感激。疲れた時にお肉を食べると身に沁みます…。
それと同時に、ついにあの裏銀座を歩いてきたのだ(ただ歩いただけなんだけど)という実感と、下界に帰ってきてしまったのだという寂しさがあふれ出てきました。
危うい登山だったかもしれないけれど、とても幸せな4日間でした。
ありがとうございました。
反省
寝坊したことw
まさか周りが全員起きるまで自分が寝ていられるとは思ってなかったです。
2日目はテントの近くを控えめに歩く足音だけで目が覚めたのにな…。
まあ、寝坊したからなんだって感じですけど。もともと寝坊するつもりで床に就いた感はあったし(笑)
感想
最終日は2、3日目に比べて気象条件も良かったので、比較的気持ちよく歩くことができました。
これまでコースタイムを上回るペースで歩くことはできなかったのに、最後怒涛の追い上げができたことは自分でもびっくりでした。
バスや電車は空いていたので気楽に乗って帰れました。
行きのブナ立尾根からずっと同じだったソロハイカーさんと松本まで同じだったのは笑っちゃいましたが(笑)
やっぱり私は下りが苦手なんだなと再認識した1日となりました。
4日間を通して
去年燕岳に登った時に眼前に広がっていた裏銀座の山々を見てから、このコースを歩くことが私の夢になっていました。
しかし今年の5月から7月にかけて左足の太ももの筋肉を痛めてしまい、今年は裏銀座は無理かと諦めかけていました。でも腕のいい整体師さんに出会って、ケガは回復し、結果こうやって夢の舞台を歩くことができました。
もともと体力がないのにケガのせいでさらに鈍ってしまい、裏銀座を歩くのは本当にしんどくて頂上に立てたのは烏帽子岳くらいだったけど、私にとっては裏銀座を歩くということに意味があって、頂上は踏まなくても十分すぎる程北アを感じられて、私史上最高の旅となりました。
今でも、あそこを自分のこの足で歩いたのかと思うとなんだか感動(笑)
この旅のおかげで精神が強くなった気がします(笑) 大抵のことは、裏銀座で経験したことに比べれば大丈夫だろうってw…そんな世の中甘くないか~(/・ω・)/
次は体力をもっとつけて経験をもっと積んで、まだ知らない頂に立ちたいです。
下界は喧騒であふれているけど、山はどんなに風が吹いても雨が降っても雷に打たれても変わらずそこに威風堂々立っているので、下界でどんなことがあっても私は負けずに頑張っていきたいなと思いました。
以上!!!
超絶長い文章を最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました(*'ω'*)