今日は先日職人さんに作っていただいた、森のオカリナ『樹音』(ジュネ)のことを書きたいと思います(*'ω'*)
樹音について
樹音は、安川誠さんという方が八ヶ岳の麓、長野県原村で開発したオリジナルの木の笛です。
八角形の木の筒に穴が6つあいていて、それを指で閉じたり開けたりしながら吹きます。
樹音には2種類あって、上の写真はバリトンと呼ばれるものです。
バリトンよりもひと回り小さいものがソプラノと呼ばれるもので、バリトンに比べると押さえる穴も吹き口も小さく、1オクターブ高い音が出ます。
2010年の3月にこの樹音は誕生しました。
まだ生まれてからの日は浅いですが、樹音には素敵な歴史が詰まっています。
制作者の安川誠さん家族はもともと名古屋に住んでおり、1994年に原村に移住したそうです。
それから9年後の2003年、誠さんは舌癌であることを告知されます。
癌告知から7年間、誠さんは原村でオリジナルの楽器を作りたいという思いから、闘病生活とともに樹音制作に取り掛かったのです。
2010年に念願のオリジナル楽器、樹音を完成させることができましたが、その年の8月、誠さんは舌癌のため他界されました。
56歳という若さでした。
誠さんの愛が詰まった樹音を受け継いだのは、誠さんの長女桃さんと、次女カンナさんです。
2人は姉妹ユニットMOCCAを組んで、全国各地でコンサートやワークショップを行っています。
こちらはMOCCAの公式ホームページです(*´▽`*)
MOCCAの音楽活動の甲斐もあり、今では樹音はじわじわと色んな所に広がりつつあります!
八ヶ岳の麓で作られた森のオカリナの音を聞けば、誰もが幸せな気持ちになりますよ(*'ω'*)
参考:hocco | JUNE
樹音との出会い
わたしが樹音に出会ったのは、今から6、7年前です。
当時中学生だったわたしは、課外活動で樹音を作って吹くという機会にあいました。
それまで樹音という楽器を見たことも聞いたこともなかったので、初めて見るその小さな木笛にわくわくしたのを覚えています。
その時作ったのはソプラノの樹音です。
サイズ感とか、吹きやすさとか、今でもとても気に入っています(^▽^)
後でわかったことなのですが、初めて樹音を吹く方にはソプラノが吹きやすいんだそうです。
しかし、この前入笠山に行ったときに一緒に登った友達がバリトンの樹音を吹いていたのを見て、わたしもバリトンが欲しくなってしましました(笑)
その時の記事はこちらです。
というわけで、先日とある職人さんにバリトン樹音を作っていただきました。
バリトン樹音を作ってもらった
樹音作りをお願いしたのは、地元の木工職人である小松正和さんです。
小松さんはわたしの保育園以来の大親友のお父様でもあり、中学のソプラノ樹音作りの時にも大変お世話になりました。
長野県富士見町で小松工芸舎という小さな木工舎を営んでいる小松さん。
全国のバリトン樹音のほとんどは小松さんが作っているそうです。\すごい!/
ベテラン樹音職人さんです。
それではさっそく今回作っていただいた樹音を紹介したいと思います。
これがバリトン…。美しい。
後側。
横。
横の穴には付属の紐を通して、樹音を首に下げることができます。
吹き口です。
底。
サイズ感。
後の穴の下にはあおだもと書かれています。
今回作っていただいた樹音には地元の入笠山でとれたあおだもを使っているそうなのです!
入笠山で友達のバリトン樹音の音を聞いて自分も欲しいと思い、作ってもらった樹音が入笠山の木でできていたなんて、なんという巡り合わせ!
地元の木を使うという小松さんの心遣いに感動してしまいました。
きっとこの樹音を見るたびに、入笠山や地元のことを思い出すな~( ˘ω˘ )
樹音の他にBeeWaxというものもいただきました。
日本ミツバチの蜜蝋だそうです。使い方が多様でびっくり。
ラベンダー精油が入っているようで、良い香りがしました。
リップクリームとして使ってみると、塗り心地もよくて唇がつるつるになりました!
木工製品のお手入れに使えるそうなので、樹音のお手入れにも使おうと思います(/・ω・)/
色々なパンフレットもいただきました。
小松工芸舎について。
運指標。
どんぐりの鈴がとてもかわいい(*´ω`)
小松工芸舎はこちらですっ!
あおだもの樹音の音色は、優しくて心に染みてくる音でした。
バリトンの落ち着いた音色がとても気に入りました!!
地元の木を使って地元で作られた木の笛。
どこへでも持っていきたくなります(*´▽`*)
小松さん、本当にありがとうございました。大切に使わせていただきます( ˘ω˘ )♡