やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 蔵王連峰 雁戸山 2018.10.15

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北蔵王雁戸山に行ってまいりましたのでその記録です。

雁戸山について

雁戸山(がんどさん)は宮城県川崎町と山形県山形市にまたがる標高1486mの山です。

雁戸山と南雁戸山とで双耳峰を成していますが、南雁戸山のほうが2mほど高く、雁戸山の最高峰です。

宮城県山形県の間に連なる蔵王連峰の一部ですが、中でも北蔵王と呼ばれる山塊に属しています。

 

雁戸山火山です。

活動時期は約40万年前で、中央蔵王火山に対する側火山(主火口以外の場所の噴火活動でできた火山性地形)ではなく複式火山(複数の火山帯が火口を中心とした付近に形成され、重なって生じた火山帯)というものだそうです。

雁戸山の火山活動時期は中央蔵王よりも古いです。

そのため、浸食などによって多くの谷が形成されることで地形面が細分化されてしまう開析が進んでいて、火口などの噴火活動の痕跡はもう消えてしまっています。

 

名前の由来は、急峻な山稜と深く切れ込んだ渓谷ががんどう鋸に似ていることからつけられた、という説が広く知られています。

 

登山口はいくつかありますが、1番一般的なのは笹谷峠です。

駐車場やトイレもしっかりあり、雁戸山の北側に位置する神室岳の登山口でもあります。

 

参考:雁戸山 - Wikipedia

 

山行記録

8:17 山形駅バス停 ー 8:47 関沢バス停 ー 9:20 冬季閉鎖ゲート前駐車場 ー 10:20 関沢コース分岐 ー 10:55 カケスガ峰分岐 ー 11:15 滑川コース分岐 ー 11:40 南雁戸山 12:20 ー 12:40 滑川コース分岐 ー 12:55 カケスガ峰分岐 ー 13:00 カケスガ峰 ー 13:30 関沢コース分岐 ー 14:10 冬季閉鎖ゲート前駐車場 ー 14:15 関沢バス停 17:05 ー 17:30 帰宅

 

雁戸山

本日の相棒は大学の友達のW君です!

彼はワンゲル部でばりばり山を登っていて、雁戸山も今回が3回目だそうです。

 

私は、下界から秋の色に染まっている雁戸山をずっと登りたいなあと見ていたのですが、なかなか1人で行くには心もとないし、何しろ熊が出そうで怖いのでW君に一緒に来てもらいました。

案内してくれてほんとにありがとう( ノД`)

 

本日選んだコースは関沢コースです。

車を持っていない大学生なので、登山口までは徒歩か公共交通機関を使わなくてはならないのですが、雁戸山の1番メジャーな登山口である笹谷峠までは車でないと少々きついのです…。

唯一バスが通っている関沢コースしか私たちには選択肢がなかったわけですね(笑)

 

ちなみにこのバス、便数がめちゃくちゃ少ない上に平日しか出ていません

さすがっす。

山交バス/路線バス時刻表

 

さて、バス停に到着。

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ここから、来た車道をそのまままっすぐ上がっていき、関沢ICを過ぎてからすぐ右に曲がります

なんだけど、間違えて道の反対側の細い道に突き進んでしまって時間をロスしました(笑)

途中で気づいて戻ってきたので良かった…。

 

トイレはバス停周辺にはないのですが、ICのトイレをお借りできました

このトイレがなかったらアウトだった、ICありがとう…(^▽^;)

 

ICを過ぎて右に曲がると、冬季閉鎖ゲートの前にこのような駐車スペースがあります。

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このスペースの道挟んで反対側に細い道が続いているのでそこを右折します

右折せずにずーーっとまっすぐ行ってまうと笹谷峠に着きますよ。

 

右折すると高速道路に沿って道が続いています。

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しばらく行くと左手に登山道が現れます(*‘∀‘)

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おいおい、標識倒れてるやんか~~~。

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さて、ここからはしばらくの森歩き。

 

こういう橋はやはり壊れそうで怖い(;´・ω・)

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綺麗な森です。

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登山道は林道を何回か横切るのですが、間違えて林道をたどらないように注意です!

 

このような標識もあるので従って歩きます。

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まだこの辺は紅葉あんまりしてないな~。

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W君、ワンゲルで鍛えられた足でどんどん先を歩いていきました。

何度も待たせてごめんよ…(笑)

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しかし東北のブナ林は格別ですな✦

 

標高を上げるごとに赤や黄色が侵食していきます。

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関沢コース分岐に到着!ここまであっという間でした(*´ω`)

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しかしここからの道がやばかったです。

 

その理由はコレ。

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踏み固められた土に雨が降って表面をツルツルにし、また踏み固められて雨が降って…を繰り返して出来上がったこの完璧な泥滑り台

間違えて滑り台に乗ってしまえばすってんころりん間違いなし!!!

気を付けて、慎重に…慎重に…。

 

ここまで来ると紅葉が本領を発揮(/・ω・)/

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うわ~綺麗✦

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足元も秋ですね~~。

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本当に素敵な道です。しかし落ち葉の下は滑り台。

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こんなの………。

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泥滑り台に悪戦苦闘しながらもカケスガ峰の分岐まで来ました。

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これを左に行くとカケスガ峰へ、まっすぐ行くと雁戸山へ行きます。

 

カケスガ峰は帰りに寄るとして、まずは雁戸山を目指すことにしました。

 

ここからは前山の東側をトラバースします。

これが”えらい”道だった…。

まず、右の斜面から出っ張るように生えている大量の笹がもう邪魔すぎる。

それに加えて、ただでさえ細い道に木の根が沢山突き出ている。

しまいには洗練された泥滑り台よ。

 

これは…命名しよう、"イライラ道"と。

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イライラ道は滑川コース分岐まで続きます(怒)

 

しかも東側はご覧の通りガスが…。

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く~、やってくれるね雁戸山

 

途中木々の間からぼこぼこが見えました。

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どれが主峰?わかんないけど登るの大変そう。

 

ようやく滑川コースとの分岐に到着。

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こはちょっとした広場になっているので、雁戸山頂アタック前の休憩に最適です。

 

滑川コースとの分岐からは岩登りもあるのでグローブの着用をお勧めします(^▽^)/

(私は持って行ったのにつけなかったので手が土だらけになりました。何やってんだほんと。)

 

これの向こう側に北雁戸があります。

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道が崩壊している…?

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と思ったら普通にありました。

おどろかせるなよ…。

 

分岐から雁戸山まではとても気持ちの良い稜線歩きです。

 

グラデーションの紅葉がどかんと眼前に!

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虹みたいで素敵。

 

最高の稜線です!!

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雁戸山直下は急登と岩登りなので、気を引き締めます。

 

さて、登りますか。

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(iPhoneで撮影。画質ごめんなさい。)

 

岩をよじ登りますが、鎖場でもないし崖でもないので落ち着いていけばなんら問題はありません(∩´∀`)∩

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東側は相変わらず雲。

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そしてそして~~~~…

 

登頂!やったね!/

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 山頂でお話ししたお兄さん方に撮っていただきました。

ありがとうございます!

 

山頂からは360度大パノラマ…のはずですが、残念ながら東側は何も見えず…。

朝日連峰や月山の方も雲がかかっていました。残念!

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水たまりみたいなのは蔵王ダムです。

 

南雁戸が最高峰なのですが、特に最高峰に登りたいというこだわりはないので、今回は北雁戸でゆっくりしていくことを選びました。

 

雁戸山頂はちょっとした広場になっていて、小さいですがベンチもありました。

ただそんなに広いわけではなくて、10人も乗れば窮屈だなあと感じるくらいです。

 

お兄さん方とお話ししたりして40分ほど北雁戸山頂に居座っていました。

 

さて、下山します。

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岩場は下りが怖いです。なんせ泥が滑る。

気を付けて下りました。

 

振り返っての雁戸山

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 進行方向の山に雲が跳ね返って帰っていきます。

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うひょ~!撮ってもらいました。

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山はでかい。ほんとに、私なんか米粒だな。

 

滑川コース分岐を超え、イライラ道を通り、カケスガ峰分岐まで戻ったところで今度はカケスガ峰に行ってみることにしました。

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途中で日大山高山岳部田中克典さんの慰霊碑がありました。

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登山者は

山に登るたびに

死ぬ思いをする

頂についた時

それまでの苦しみは

幻のように消える

そして 別の山も

征服したくなる 

 

日大山高山岳部

田中克典

 

田中克典君安らかに眠れ

 

慰霊碑について調べてみたのですが、ネットではあまり詳しくわかりませんでした。

熱中症で遭難死されたというのをちょこっと見かけたのですが定かではありません。

大好きな山で命を落とすなんて、とても悲しいな…。

 

しかし慰霊碑に刻まれた言葉、共感の嵐ですね。

「頂に着いた時それまでの苦しみは幻のように消える」これだから山はやめられない。

 

田中さん、どうか安らかに。

 

カケスガ峰まではご覧のような藪漕ぎです。

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も~~これだから東北の山は~~~~(笑)

ボランティアで草刈るから許可ください…(笑)

 

カケスガ峰に到着!

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右の山は前山です。廃墟小屋は異様な雰囲気でした。怖…。

 

カケスガ峰には昔、東北電力マイクロ波無線用反射板があったらしくて、その跡が現在も残っています。

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仙台の本店と山形支店とをつなぐマイクロ波反射板として昭和32年に運用を開始したそうです。

それから28年間使われたようですが、昭和59年に笹谷中継所が新設されたことにで7月に撤去されました。

その記念碑として岩にブロンズ板が埋め込まれたそうです。

参考:カケスガ峯反射板の思い出

 

カケスガ峰は草原みたいになっていて、こちらからも晴れれば絶景が拝めるそうです!

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カケスガ峰から分岐まで戻り、いよいよ帰路につきました。

 

もう泥滑り台にはうんざりだよ!!!(笑)

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それでもこの素敵な道にお別れをするのは名残惜しいなあ…。

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関沢コース分岐まで来ました。

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さようなら。またいつか。

 

標高を下げるごとに景色が赤や黄色から緑になっていって、なんだか夢から覚めていくような感覚でした。

 

冬季閉鎖ゲート前まで戻ってきました。

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工事車両が沢山止まっていてびっくり。

 

バス停に戻ったところで、時間は14:15。

なんだろ、嫌な予感しかしない…。

 

予感的中。

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次のバスは3時間後でした。

歩いて帰ることも考えましたが、峠道でびゅんびゅん飛ばす車の横を歩きたくはない…。

 

ということで3時間バス待ちコースです(笑)

 

バス停から道路の反対側の細い道を左に入り、左手に出てくる階段を上りますと、稲荷神社という神社がありました。

そこで3時間2人でボケっとしていました(笑)

暇だった~( ̄д ̄)

 

神社の扉は閉まっていて、なんだか空っぽのようでした。お賽銭箱もないし…。

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3時間待ってやっとバスが来ました(;´・ω・)

無事に帰れたので良かったです。

田舎は大変だあ!(笑)

 

反省

下山時に休憩をあまりとらなかったことです。ポンポンと下ってしまいました…。

下りって休憩を忘れてしまいがちで、気づいたら太ももがとても疲労しているってことが多くて…。

今回も、登りはとても気持ちよく疲れたのですが、下りの疲れはすごく嫌な疲れでした。ちゃんと1時間に1回くらいは休憩入れないとだめですね(;^ω^)

またケガするのはごめんだ!

 

あと、水を2ℓ持って行ったのですが500㎖ほどしか飲みませんでした。飲む量が少なかったというのも反省ですが、涼しい気候になった秋山ではあまりのどが渇くということがなくて、持っていく水の量も検討しなくてはと思いました

 

感想

ずっと登ってみたかった雁戸山を、秋という素晴らしい季節に登ることができて本当に良かったです!

紅葉狩りにはばっちりの時で、秋をこれでもかというくらい満喫しました。

下の方はまだ緑色で、そこから上へ徐々に黄色、赤とグラデーションになっていく山の姿は素晴らしかった!!秋山ってやっぱりいいですね。

気温もちょうどよく、快晴とは言えないまでも晴れていて最高の登山日和でした(^▽^)/

今度は南雁戸山まで行ってみたいな…そしてあわよくば、北蔵王縦走ができたらいいなあ…。