やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 南ア 日向山 ~人気の山を古道で登る~ 2019.4.21

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先日天空のビーチと呼ばれる日向山に5人で登ってきました!

 

日向山について

過去記事を参照してください。

yamatori0422.hatenablog.com

 

山行記録

9:00 道の駅はくしゅう ー 9:30 登山口 ー 12:30 雁ヶ原 13:40 ー 15:20 登山口 ー 15:40 道の駅はくしゅう

 

人気のない古道から登る日向山

今年の2月に山岳ガイドさんと北八ヶ岳の縞枯れ山に登ったのですが、そのツアーの後にガイドさんから日向山ツアーのモニターのお誘いを受けました。

yamatori0422.hatenablog.com

 

ホームページに載せる写真を撮るためのモニターを募集していたそうです。

この日向山ツアーはただの登山道を登るツアーではなく、今はあまり使われていない古道を通って雁ヶ原に登るツアーでした。

 

わたしは日向山には1度登ったことがあるのですが、矢立石からの一般登山道だったので、今回の古道ツアーにはとても興味をひかれました。

ということで、友人3人を誘って喜んでモニターを引き受けさせていただきました!

 

※ツアー詳細はこちら↓

www.camp-north.com

 

古道を登って雁ヶ原へ

今回のメンバーは、前から一緒に山に登っているMちゃんと、大学で一緒に里山に登っているMちゃんと、中学・高校の同級生のSくんと、登山ガイドのNさんです(*'ω'*)

 

9:00に道の駅はくしゅうに集合し、そこからNさんの車で登山口に向かいました。

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(左からわたしSくんMちゃんMちゃん)

 

道の駅からの甲斐駒ヶ岳かっこよかったです✦

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道の駅からNさんの車で、細い道やダート道をくねくねと登ると林道終点に登山口がありました。

矢立石登山口は、少ない駐車スペースにぎっしり車がとまっている印象がありますが、この古道登山口はひっそりとしていました。

とても同じ山とは思えない…。

 

それではさっそく古道を登っていきます!

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はじめは落ち葉の積もった急な斜面をゆっくりと登っていきます。

 

まだ青葉がつかない茶色い森の中に紅紫色の花をつけた木がぽつりぽつりとありました。

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ミツバツツジです。Nさんが教えてくれました。

花が終わると3枚の葉が出ることからこの名前がついたそうです。

 

しばらく登ると尾根に出て、歩きやすい道になりました。

 

昔誰かが使っていたという石窯

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綺麗に石が積まれていました。

こういうのがあると、ああ、ここは昔本当に使われていたんだなあと思わされます。

 

時には獣道を歩いたり。

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一般の登山道しか歩きなれていないので、たっぷり積もった落ち葉の中にずぼっとはまったり、腐った木に乗ってバランスを崩したりしました(笑)

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それにしても、人気の山とは思えないほどの静寂。

 

倒木が沢山あるので、くぐったり、またいだり…。

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道は、整備の“せ”の字もないんだよ、最高だよね!(笑)

 

わたしたちにとっては障害物となる倒木でも、森の生き物にとっては貴重な食糧となるようです。

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鹿や兎が樹皮をかじった跡が沢山ついていました。

くっきりと歯型まで…(笑)

 

これはブナの実。

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落ちたばかりの時は中の実が白く、人間もおいしく食べることができるんだそうです!

遭難したらブナの木探そうぜ、なんて冗談を言ってMちゃんと笑いました(ブラックジョーク…)。

 

たまに現れる花崗岩でできた白い尾根がとても綺麗です。

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そしてとても歩きやすい。

 

大きな大きな木。

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写真のMちゃんが4、5人入りそう(笑)

 

穴の開いた木。

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5人の落ち葉を踏むさくさくという音だけが静寂の森の中に響きます。

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たまに急でザレてるところがあったりしてどきどきしたりね。

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途中から笹野原になりました。

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いつまでも続く笹の絨毯がとっても素敵でした。

 

Nさんが撮ってくれたこの写真、ジャケ写感がすごい。

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笹野原から雁ヶ原まではすぐです。

ちょっと残雪があったり、サルオガセヤドリギのついた木があったりする道を登っていくと…。

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すか~んと開けて天空のビーチが現れました!まってました!

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2回目でもこの景色は圧倒されてしまいますヨ…( ノД`)

 

雁ヶ原

振り返ると、霞む八ヶ岳が。

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砂はどう見てもビーチなのに、眼下には街。天空のビーチとはよく言ったものだなあと。

 

ビーチの向こうには甲斐駒ヶ岳がひょっこり(はん)。

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イケメンなんだよなあ…。

 

標識と記念撮影。

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MMコンビ。

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ここは…海…なのか…?という錯覚を起こすくらい白い砂なんですよ、ほんと。

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花崗岩の山はいいねって。

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雁ヶ原はたくさんの人で賑わっていました。

しばらく写真撮影して、適当なスペースを見つけてお昼ご飯を食べました。

食後にNさんが淹れてくれたコーヒーがすごくおいしかったです( ^ω^ )

 

下山

気づくと雁ヶ原についてから1時間以上が経過していました(笑)

 

毎度のこと、後ろ髪をひかれながらの下山。

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帰りも登りと同じ古道を行きました。

雁ヶ原にいた人たちからは、一般登山道ではない謎の方向に向かって歩くわたしたちはさぞおかしな人に見えたでしょうね(笑)

てか来た時も、「えっどこから来たのこの人たち」というような目で見られていた気が…。

 

しかしそんな人の目など気にもせず、我々は森の中に消えました(笑)

来た道を引き返しますが、ちゃんとした道などないので、なんとなく同じようなところを歩くという感じ。

 

4人で歩いてるところ、なんかシュールで面白い。

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ここは獣道なのか、はたまた、かつて使われていた古道なのか…。

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土壌クリープで樹木が根曲がりをおこしていました。

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こんなに土に押されてもなんともないように生きている木はすごいな~。

 

木の幹に古いですが5本の爪でしっかりひっかいた跡が残っていました。

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ツキノワグマの仕業。

木がまだ小さかった頃に熊が木にのぼり、その時に熊の爪が割いた幹の傷が、幹が成長して太くなるにつれて開いて大きくなったのだそうです。

 

こういう痕跡を見ると、今はいないけどそこに確かに森の動物がいたんだ、と思えて不思議な気持ちになります。

 

これは板根という木の根。

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見た通り板のような形をした根なのでその名がついています。

 

植物の根っこには発芽したときからついている「主根」と「側根」がありますが、これらをまとめて「定根」と呼びます。

これに対して板根は発芽の時からできるものではなく、あとになってからはえるので「不定」と呼ぶそうです。

 

板根の役割は、主に木が倒れないように支えるためと考えられているようですが、効率的に栄養分を吸収する役割もあると言われています。

 

これはヤママユ

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これもNさんが教えてくれました。

 

ヤママユは野蚕(絹糸を生成する野生の昆虫のうち人間が利用してきたもの)で、繭一粒からは約600-700mの絹糸がとれるそうです。

繭はとても鮮やかな緑色ですが、成虫はガなのでちょっとぞっとしてしまいます…(笑)

ちなみに成虫は口が完全に退化しているようで、蛹化以降は一切食餌をせず幼虫時に蓄えた栄養だけで生きるのだそう。おそるべし。

 

さて、下山路は最後に小川を渡ればおしまいです。

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お疲れさまでした!

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感想

 Nさんと山に登ると本当にたくさんのことを教えてもらえるので、とっても楽しいです!

今回はわたしたちはただのモニターとして参加させていただいているにも関わらず、いつものようにガイドをしてくださって逆に申し訳なくなるほど…(笑)

本当にありがとうございます✦

 

今回のメンバーはお互いに会ったことのないメンバーもいて、いわゆる「謎メン」というやつだったのですが(笑)、みんなで楽しく登ることができました!

わたしは2人以上の登山が苦手なんですけど(そもそも集団行動が苦手(笑))、5人で登山も楽しいなと思えたのはこのメンバーだったからだと思います。

みんなありがとう~(*'▽') またいけたらいいね!

 

最後に今回ガイドをしてくださったNさんのHPをご紹介したいと思います!

www.camp-north.com

 

わたしはNさん以外の登山ツアーに参加したことがないので他のガイドさんがどうなのかはわからないのですが、Nさんはとにかく物知りでたっくさんのことを教えてくださいます!

今回の日向山古道ツアー以外にも様々なツアーがありますし、個人ガイドも引き受けてくださるそうです。

ガイドさんと登ってみたいなという方がいましたら、是非Nさんと行かれてみては(/・ω・)/

 

ちなみに、今回の古道ツアーの写真はHPで紹介されています。

日向山古道ツアーにご興味のある方はチェックしてみてくださいね✦

www.camp-north.com