やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 北ア 燕岳 ~女王と紅葉と青空~ 2017.9.29

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こんにちは。

今日も過去の山行について。

北アルプスの女王と呼ばれる燕岳に登った時の記録です(*'▽')

燕岳について

燕岳(つばくろだけ)は北アルプスにある標高2763mの山です。

長野県の大町市安曇野市にまたがっています。

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常念山脈に属していて、北アルプス三大急登の1つである合戦尾根を登り切った先に山頂があります。

花崗岩でできた独特の山容を持ち、高山植物の女王と呼ばれるコマクサの群生で有名です。

 

山名は、春の雪形が燕に似ていることからつけられました。

 

北アルプス入門山ですが表銀座縦走コースの始発点でもあるため、いつも多くの登山者で賑わっています。

 

参考:

燕岳 - Wikipedia

燕岳 - つばくろだけ:標高2,763m-北アルプス・御嶽山:北アルプス南部 - Yamakei Online / 山と溪谷社

 

山行記録

中房温泉 6:10 ー 8:20 合戦小屋 8:45 ー 9:30 燕山荘 9:55 ー 10:42 燕岳山頂 10:50 ー 北燕岳付近 ー 燕岳山頂 ー 13:15 燕山荘 13:30 ー  14:20 合戦小屋  ー 中房温泉

※かなり前の山行なので時間は不正確かも…。

 

秋の北アルプス

時は2017年。

この年は北アルプスの燕岳に登ることが目標の1つで、夏に2,3回計画していました。

しかし悪天候やら都合が合わないやらで延期が続き、ようやくこの秋に登れる機会がやってきました。

このチャンスを逃すまいと、父と2人で日帰りで行ってきました。

 

中房温泉から合戦小屋

安曇野ICで長野自動車道を下り、燕岳の登山口である中房温泉を目指します。

山道はくねくねですがちゃんと舗装されてあるので良心的…。

早朝なのにたくさんの車が連なって坂道を上っていきました。

 

駐車場に到着すると、なんとほぼ満車状態

人気の山なので覚悟はしていましたがこれほどとは……( ノД`)

 

安曇野市営第二駐車場にスペースを見つけて何とか駐車。

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この山行で1番疲れたの、この時だったかもしれない…(笑)

 

ちなみに駐車場はこんな感じになってます。

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(参照:http://www.enzanso.co.jp/pages/categories/access.html)

 

もうほんっとに激込みなので、まじで縦走する人は車置いていくんじゃないぞって言いたい。

あと、ぎりぎりまで詰めて駐車してほしい。

あと、でかい車でくるなよってな。

 

外はなかなかに寒かったのでフリースを着ました。

駐車場から徒歩で車道をくねくね上がっていくと中房温泉があって、その前にトイレと登山口の看板がありました。

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トイレもひっきりなしに人が出入りしているくらい混んでてもうたまげた!(笑)

こんな混んでる山、初めてです。

 

◆中房温泉(なかぶさおんせん)について

1821年に開湯した海抜1462mにある温泉です。

百瀬茂八郎が松本藩の命により、生糸をさらすときにつやを出すのに必要な「明礬(みょうばん)」を採取するためにこの地に入り、明礬の採掘と湯小屋を始めました

804年に蝦夷征伐に向かう征夷大将軍坂上田村麻呂がこの地に立ち寄り、村人を苦しめている魏志鬼八面大王(ぎしきはちめんだいおう)を倒し、傷ついた将兵を湯で治したという伝説が残っています。

1912年にはウォルターウェストン氏夫妻が来湯しています。

中房温泉は全てのお風呂が源泉かけ流し100%の本物の天然温泉です。

源泉は90度以上の高温ですが、加水・加温をせずに水冷式と空冷式で入浴するのにちょうど良い温度にしています。

現在は北アルプス縦走登山の起点としても登山者に親しまれています。

<基本情報>

収容人数:150人

開設期間:4月下旬~11月下旬

宿泊料金:9654~21750円

※テン場ありますがHPに記載ないので詳細不明。

参考:

中房温泉 公式Webサイト 日本秘湯を守る会・源泉湯宿を守る会々員の宿

魏石鬼八面大王 - Wikipedia

 

それでは、ここからいよいよ北アルプス三大急登合戦尾根に取り掛かります!

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暗くてブレがすごい

 

案の定きついで~~す(=゚ω゚)ノw

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日帰りの荷物で良かったと心底思いましたね(笑)

人が多いので自分のペースで歩けないというのも疲れを倍増させます。

 

◆合戦尾根について

ブナ立尾根、早月尾根とともに北アルプス三大急登の1つに数えられる登山道です。

標高差は1243m

名前の由来:

桓武天皇(737年~806年)の時代に、八面大王と自ら名乗る鬼が中房温泉、有明山に住んでいました。大きな雲をおこして雨を降らしたり、天を飛ぶなどの妖術を使う鬼で、里に下りては財宝や女をさらい、山中の神社仏閣を破壊するなどやりたい放題でした。坂上田村麻呂がこの鬼を退治しようとしましたが魔力が強く、連続して負けてしまいました。そこで栗尾山の観音堂に願をかけると「三十三節の山鳥の尾で作った矢を使えば…」という霊夢を見ました。甲子の年、甲子の月、甲子の刻に生まれた男、矢村の矢助がこの尾を献上し、中房川上流の谷間で大合戦の末、鬼を退治しました。その場所がちょうど合戦の沢、現在の合戦沢と言われています。

参考:燕岳 合戦尾根|北アルプス登山ルートガイド

 

合戦尾根には休憩に最適な感覚でベンチが置かれているので、休憩しながらゆっくりと登っていきました。

途中で暑くなったのでフリースは脱いで温度調節。

 

途中ひらけた場所から振り返ると、雲海に浮かぶ八ヶ岳の姿を見ることができました!

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ひょ~~!感動感動(^▽^)

 

八ヶ岳に元気をもらいるんるんで登っていくと、登山道は次第にこの山の特徴である花崗岩質のザレになってきました。

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…イイ!!!!

そして遠くに霞んだ富士山も見えました。

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(Oh…なんだこの微妙な構図感は…(笑))

さらに標高を上げると、木々の紅葉が目立つようになりました。

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ナナカマドかな…?とても綺麗です(*´ω`)

 

花崗岩を登ります。

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木々の間からの展望。

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大天井岳です。

よ~~く目を凝らすと、尾根の上に山小屋が乗っかっています。

(ぼんやり遠いなあと思ったけど、この大天井岳を2年後に登るとは思ってなかった。)

yamatori0422.hatenablog.com

 

歩き始めて2時間30分ほどで合戦小屋に到着しました~✦

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そして小屋の全貌を撮り忘れました~✦(笑)

 

◆合戦小屋(かっせんごや)について

合戦尾根上にある山小屋で、標高は2350mです。

日本一の折り紙付き、松本市波田町下原のスイカが名物で、「しもっぱらスイカ」と多くの登山者に親しまれています。

中房温泉からケーブルが繋がっていて、スイカは下からケーブルで運ばれてきます。

お手洗いも完備されているので休憩に最適です。

<基本情報>

テン泊:700円/人

テント設営数:約5張

※小屋への宿泊はできません。

参考:

合戦小屋|北アルプス表銀座 燕岳(つばくろだけ)の山小屋 燕山荘グループ

 

ここのスイカについてはわたしの大好きなアウトドアスタイル・クリエイターの四角友里さんも書いていました↓

友里さんは残念ながら食べられなかったみたいですが…(笑)

 

この時期でもスイカやってるのか心配でしたが、普通に売っていました!

良かった!!

あ、ちなみに値段は1/8カット800円です(笑)

超高級スイカ…!!

 

じゃ~ん/

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小屋の人にお願いすれば好きなように切り分けてくれるので1/8カットを何人かで分けることができます。

 

味は、無論激うまでした。(笑)

あま~~~っ!?!?!?!って感じです!!

高級だけどまた食べに行きたい味でした♡

 

合戦小屋から燕山荘

合戦小屋を出発し、紅葉の美しい登山道を登っていきます。

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フジヤマ。

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ヤツガタケ。

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もうこんなに登ってきたんだなあ。

 

燕山荘もこんなに近くに見えてきました。

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燕山荘直下は最高に良い道でした。

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しかし気づくと目の前の雲が不穏な雰囲気に…。

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あれれ…どうしちゃったの青空…??

 

燕岳山頂もご覧の通り。

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暗!!!

 

「こりゃ~頂上行っても展望期待できないかもね」

と父と腹をくくって登りました(;´Д`)

 

ちょっとした鎖場がありました。

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花崗岩はもろくてザレザレしやすいので足元注意です。

 

燕山荘ドン!!

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もうちょっとだあーー!!!頑張れわたしの足!!

遠くの山々の美しい紅葉に目を奪われながら最後の階段を登りました。

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そしてついに燕山荘に到着しました!!

※例のごとく小屋の全貌を撮り忘れました。

 

◆燕山荘(えんざんそう)について

燕岳頂上稜線に立つ山小屋です。

創設は1921年で、アルプスの中でも有数の歴史を持つ山小屋の1つです。

ヨーロッパの古城風の建物は600人を超える宿泊者を収容できる広さを持ち、山荘からは360度の北ア大パノラマを楽しむことができるため、多くの登山者に人気の山小屋です。

夕食時のオーナー(赤沼健至さん)によるアルプホルンの演奏をはじめ、毎年行われるケーキフェアバイオリンコンサート季節別の登山教室などのイベントが盛りだくさんで、「山と渓谷」の読者アンケートでは泊まって良かった山小屋1位にも選ばれました。

<基本情報>

収容人数:650人

素泊まり:7000円

開設期間:4月下旬~11月下旬・年末年始

テン泊:1000円/人

テント設営数:30張

参考:燕山荘|北アルプス表銀座 燕岳(つばくろだけ)の山小屋 燕山荘グループ

 

到着時は曇っていましたが、山荘の外のテーブルで休憩していると燕岳が姿を現しました!!!

 

これよ!!

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なんと虹が出ました✦

最高の景色でした!

 

憧れの山だったので色んな方の写真や山行記録を見てから出かけましたが、やっぱり実物を見ると感動があふれ出しました。

 

燕山荘から燕岳・北燕岳往復

山頂が見えたのでわくわくで山頂へ向かいました。

稜線上は風が強くかなり寒かったので、フリースにシェルを羽織って出発。

 

斜面に光が当たってきました。

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紅葉の燕岳、なんて素敵なんだろう。

女王の名にふさわしいお姿。

 

斜面の紅葉も素晴らしいです。

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しばらく歩くとイルカ岩がありました!

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噂通りのイルカっぷり!かわええ~~!

 

振り返ると青空。

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その下に燕山荘と花崗岩が織りなす奇岩の数々。

なんて美しいのだ…ここは天国に違いない。

 

しかし残念ながら、裏銀座の山々は雲の中です。

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これだけで十分きれいだから満足してる自分もいた(笑)

 

山頂に近づいてきました。

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意外と遠い(笑)

 

これも有名な岩、メガネ岩

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ぼ~っとしてると見過ごしちゃう感じでした(汗)

確かにメガネですな!

 

ここを歩いてきました。

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山頂まではあともうちょっと!!

 

大きな大きな花崗岩を超えれば…

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燕岳登頂です✦

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ひー頑張った!

 

山頂からは360度の大パノラマでした。

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それでは、ここからさらに進んで北燕を目指します!

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いくぜべいべ!

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燕岳山頂からいったん下ります。

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こちら側も絶景でした。

 

しかしここらへんで道をロストし、崖に迷い込みました。

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どうやらこの岩の塊たちはトラバースしなければいけなかったらしいです。

標識を見落としました(たぶん標識あったはず)。

 

戻ってトラバース道に合流。

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あぶないあぶない(笑)

 

しばらく東斜面の登山道を歩いていましたが、途中から稜線上に出ました。

すると強い西風が吹き付けてきて寒いのなんの!

北燕岳山頂がどこかわからなかったので(たぶんピークは巻いてきた)、大きな岩陰でお昼ご飯にすることにしました。

 

「風で火が全然ダメ」と父。

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寒いしお湯沸かないしで大変。

 

おお~あんなところに人がいる!とわたしはご飯そっちのけで写真撮ってましたが(笑)

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大きな岩。

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この時お昼に何食べたかはさっぱり覚えてないですが、とにかく風が冷たかったです…。

お昼の片づけをしたら、燕山荘に戻りました。

 

東斜面は本当に無風なんですよね。

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紅葉もきれいだし、楽しいハイキングです( ˘ω˘ )

 

北から見る燕岳山頂。

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山頂を超えて燕山荘に向かう頃にはずいぶん空が晴れました。

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永遠を感じる稜線…。

 

おおおおい、こんな晴れて良いのか???

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もったいないくらいの青空です。

 

さらに裏銀座を眺めていると、重たい雲が徐々に上がっていきました。

そして…

 

どーん!

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ついに出ましたヨ~~!!(笑)

今回は見られないだろうと思っていた槍のお姿。

 

なんてありがたいのだろう…!!

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「アーメン。」 

 

最高でした!!

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視野いっぱいに裏銀座の山々が聳え立っていました。

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ぐわ~っとこみあげるものがありますね。

 

燕山荘に帰ってきて、青空の燕岳を堪能しました。

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すごい絶景でした。

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帰り道

名残惜しいですが、時間がかなり押していたので燕山荘で写真を撮ったら下山を始めました。

 

下山路からも槍ヶ岳が見られました。

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なんてかっこいいんだ!

 

よく見ると北穂と奥穂も見えています…!

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あの辺登りたいな~。

 

浅間山

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なんかすごい勢いで噴煙が出てるみたいに見えるけど…雲…だよね?

 

紅葉と青空を楽しみながら下りました。

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そいうえば、下山途中で謎の腹痛が起きて休み休み下ったので、下山にはかなり時間がかり、超疲れました(笑)

あの腹痛何だったんだろう…結構寒かったから冷えたのかも。

とりあえず無事に下山できて良かったです…(汗)

 

感想

どこかで写真を見て「なんて綺麗な場所なんだ!」と感動して憧れた燕岳だったので、その景色を自分のこの目で見れたことは本当に嬉しかったです。

まさに北アルプスの女王たる風格で、こんなにも美しい山は初めてでした。

さらに稜線から見えた裏銀座の山々も本当にかっこよくて、この時から裏銀座を歩くことが次の年の目標になりました。

 

(ちなみにこの目標は(ひどい目にあいましたが(笑))達成することができました。)

yamatori0422.hatenablog.com

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燕岳は大好きな山になりましたが、すごく混雑するのでなかなか気軽に足を運べません…(笑)

次は縦走するときに行きたいなあと思います!

 

それからどうでもいいけど、この時に比べると今のわたしの写真もちょっとはマシになったかなって思いますね…。

今でもカメラのことわかってないけど、この時よりは…!って感じです。

こういう自分の成長を振り返ることができるので、ブログ含め記録ってすごく良いもんだなあと思います(^^ゞ