こんにちは。
厳冬期の安達太良山に初挑戦してきたのでその記録です。
わたしにとって初めての経験が多くて刺激強めの山行だったので文章も長いです。
例のごとく短編小説読むノリで読んでくださいまし。
安達太良山について
安達太良山(あだたらやま)については過去記事を参考にしてください↓
山行記録
8:30 あだたら山ロープウェイ駐車場 9:00 ー 10:40 薬師岳 ー 12:30 安達太良山 12:40 ー 13:10 峰の辻 ー 13:30 くろがね小屋 14:50 ー 16:20 あだたら山ロープウェイ駐車場
雪山の洗礼を受けた記念日
先日山の先輩Kさんから冬山のお誘いをいただきました(*'ω'*)
Kさんには一緒に亀割山に登って以来、いつも大変お世話になっております!
今回は同じく亀割山でご一緒したNさんもまじえて3人で行ってきました。
あだたら山ロープウェイ登山口から薬師岳
朝はKさんの運転で安達太良山へ出発しました。
行きの車内から望んだ安達太良山。
山頂は雲がかかっていましたが真っ白く雪をかぶった山肌に「これからあそこを登るんか~~~!!」とテンションがぶち上がりました。
ところどころ凍った山道を上るとあだたら山ロープウェイ駐車場に到着。
駐車場はかっちこちに凍っていていました。
車も、秋の大混雑からは想像ができないくらい少なかったです。
秋は記念撮影の列ができていた登山口標識も今は閑散としていました。
ゲレンデの様子。
ロープウェイは日曜日だったので運行していましたが、基本期間外なので運行しないようですね。
我々は、敢えてゲレンデを登っていくストイックスタイルで出発。(笑)
よ~し頑張るぞ!!
雪は結構積もっていました。
ひざ下くらいまで埋まるところもたまにあって、先行者のワカンの足跡にいいなあってなっちゃいました。(笑)
最初は寒いと思ってこんな感じでシェルを着ていたのですが、
ま~じで暑くて1枚脱ぎました。
それでも暑くてそのうち手袋もネックウォーマーも脱ぎました。
本当は手袋は外してはいけないのですが…ちょっと暑すぎた(;´Д`)
途中林道も歩きます。
踏み固められていればいるほど道は凍るのですが、まだつぼ足でも平気な程度でした。
Nさんに撮っていただいた写真が素敵すぎる…。
こんなわたしでも雪山やってる人っぽく写ってるよ(笑)
KさんもNさんも写真が上手ですごいなあ。
途中から樹林帯に突入しました。
風がさえぎられるのでさらに暑かったです(; ・`д・´)
Kさんのザックにくっついているピッケルを、かっけえなあと眺めながら登りました(笑)
雪質がさらっさらのもっふもふでスキーがしたくなっちゃいます!!
空も青くて非常に良い!!
ロープが凍り付いていたりして登りにくい個所もありましたが、依然つぼ足で登りました。
ほんとにアイゼンの必要性を感じないほど雪質が良かった。
暑くてニット帽まで脱ぎ捨てたNねえさん。
Nさんも初めての雪山で、2人で「意外と暑くてびっくりですね」という話をしました。
風がないところで運動すれば-10度でも-20度でもきっと暑いんだな。
背の高い樹林帯を抜けると五葉松平に到着!
頭に雪をちょこんと乗せて、もふっと雪に埋もれた標識がかわいかった(笑)
ここで少し休憩してから先に進みました。
ちょっと歩けばすぐに薬師岳の標識が現れました。
この辺りは開けているので風も強く、立ち止まると寒さに襲われぞくぞくしました。
高山の肌を刺すような冷たい空気は実家の冬の空気にとても良く似ています。
…実家も高山にあるのだから当たり前か。
薬師岳の奥にはほんとの空。
ちょうど青空が出てとても綺麗でした(*'▽')
薬師岳から安達太良山山頂
さて、薬師岳からは背の低い樹林帯を登っていきます。
しかし標高を上げるごとにガッスガスになってしまいました。
次第に風も強くなります。
頭上でゴーゴー鳴り響く風の音を聞くとつい足がすくんでしまいますな…。
そんな中さくさくぱんだを食べるNねえさん。
1つ頂いたらめっちゃくちゃおいしくて感動しました。
さくさくぱんだこんなに美味しかったっけか。
雪山は食べ物を美味しくさせるらしい。
標高を上げると霧氷やエビの尻尾が目立ってきました。
すごい綺麗なんですよ~~!!!
霧氷自体は冬の低山で見たことはありますが、ここまで発達してるのを見るのは初めてでした(=゚ω゚)
しかし、ファインダーを覗いてもピントが合ってるんだか合ってないんだか判断できないくらいには余裕なかったです(笑)
なんもわからん~~と思いながら撮ったので案の定ピントがおかしいですね、すみません(;´Д`)
鼻をかむNねえさん。
わたしも鼻水止まらなくて何度もかみました(笑)
まだ樹林帯ならティッシュを出す余裕がありますが、まじの高山をやる人は鼻水の処理どうしているんだろう…垂れ流してるのかな…それはやだなあ…(笑)
途中からアイゼンを装着しました。
なくても登れそうですがあったほうが登りやすいよということで、道端でアイゼン装着大会の開催です。(笑)
Kさんがベルトタイプの12本爪アイゼンを1つ余分に持ってきてくださったので、経験のないわたしたちがお試しでかわりばんこでつけさせていただくことになりました。
まずはNさんからつけました。
いや~、ベルトタイプの面倒くささにびっくりしましたね。
これを過酷な状況でやれって言われたらしんどいなあ。
しかしやはりかっこよいアイゼン…。
そしてKさんはワンタッチ式の12本爪を、わたしは5本爪の軽アイゼンを付けました。
みんなでアイゼンで雪面を登り始めましたが、この時期はまだ歩きやすいのでアイゼンのありがたみは正直あまり感じなかったですね。(笑)
軽アイゼンでも余裕でした。
危険個所もないので滑落の危険は少ないと思いますし、最悪つぼ足でもまだ行けそうです。
ふと振り返った斜面がこれまで見たことのない雪山の景色だったので感動。
まさか年内にこんなところに来れるとは思ってなかったな…。
道の両側に生える木の枝には1本残らず霧氷がこびりついていて、なんかもう木には見えなかったです。
何を撮っても白黒写真になってしまうので余計気候の厳しさを感じる。
良く見ると金平糖がくっついているみたいでおいしそうでした。
ひたすらに感動。
登るにつれてその木々たちも背が低くなり、そしてひっついている霧氷の量も多くなりました。
もさっと。
死んだサンゴみたい。
死というワードが妙にぴったりな気がしてしまうのも、生物が生きられない冬山の厳しい気候の中にいるからなんだろう。
風は爆風へと変わりつつあり、前を行く2人に置いていかれないように頑張って歩きました(; ・`д・´)
木が低くなったとはいえところどころまだ守られてる感があった斜面を抜けてしまうと尾根は森林限界に。
冬山の爆風が容赦なく襲ってくるようになりました。
髪の毛がぶふぁ~~っと舞い上がって、フードがばたばた~っとなって、そしてなにしろ寒い。
これが厳冬期の山か!!とびっくりしました。
そんな中早くもスノーモンスターっぽくなっている木を発見。
思わず歓声を上げて写真を撮りましたが、これを最後に山頂まで写真は1枚も撮れませんでした。
無論写真を撮っている余裕などなかったのです(笑)
生まれて初めて体感する冬山の爆風に恐れ慄きました(笑)
夏山の爆風でもトラウマになるほどだったのに、さらにこの氷のような冷たさが加わったららそれはもう軽いパニックですよ(笑)
そして、突然バキューンッと射貫くように吹く突発風は夏山ではほとんど経験したことがなかったのでもはや理解不能でした。
南から吹いてきたと思ったとたんぱたりと止み、その瞬間今度は北から吹き付け、そうかと思えば東から、そして西からと、縦横無尽に荒れ狂う風にまじでビビりました…。
その風のなんと冷たいことよ。
一瞬で手の感覚と顔の感覚がなくなって自分の吐息で髪の毛が真っ白に凍りつきました。
それにさらに加えて、最後尾を歩く怖さったらもう(笑)
「今自分だけに何か事件が起こって先行する2人についていけなくなったら」「そしてそのことを2人に気づいてもらえなかったら」そんなことが頭をよぎり、そう思った瞬間底知れぬ恐怖に襲われました。
「こんなところで置いてきぼり食らったら死んでしまう~~!(大げさかよ)」
Kさんが何度も振り返って気にかけてくれているのはわかっていたのに、なんであんなに不安になってしまったんだろう(笑)
置いていかれないように、それはもう必死に歩きました(笑)
夏山で過酷な状況に遭遇したことはありますが、いくら暴風雷雨に打たれても感じなかった妙な孤独感が雪山にはありました。
爆風の中Kさんに耐風姿勢のコツなどを教えていただきながら、なんだか頭ではめちゃくちゃ色々考えました。
そして今まで雪山について勉強したり人から聞いたりして理解したつもりでいたものは、実は本当の理解ではなかったということを思い知らされました。
「えっ、風ってこんなに冷たいの?」
「えっ、皮膚の感覚ってこんなに簡単になくなるの?」
知識として持っているのと実際体験するのとでは天地ほどの差がありました。
実際に体験して雪山の怖さを本当の意味で理解した気がします。
安達太良山と書かれた標識を見た時は、夏山では味わったことのないくらい大きな達成感に包まれました( ;∀;)
Kさんに撮っていただいたこの写真、まるで別の惑星にでも降りたったみたい。
登ってやったぞ白銀の安達太良山!!!!!ってな。
Kさんこの風の中でもすごい余裕だったのでレベチじゃんと思いました。
にじみ出る玄人感、さすがは雪のアルプスに登るだけあります、尊敬に値する、崇め奉りたい。orz
ねえさんもこのポーズです。(笑)
ホワイトアウトとまではいきませんが辺りはまっしろでした。
どこだよここ、本当に地球か?
標識にはびっしりとこびり付いた霧氷。
エビの尻尾と言うべきか。
厳冬期真っただ中はもっと発達してるんだろうな、凄まじいですね。
Nさんもわたしも髪の毛カチカチでした。
雪山で髪の毛は本当に凍るということを実証した(笑)
自分の吐息で濡れたところを風に吹かれると簡単に凍ります。
でもめちゃくちゃ傷むのでやらない方が良いです。(笑)
安達太良山山頂から峰の辻
山頂付近は相も変わらず爆風が吹き荒れていたので、当初の予定だった牛の背を通るのはやめ、その東側の斜面を下ることになりました。
「まだ雪崩の心配もほとんどないので」というKさんの説明を聞いて、そうか雪山だから雪崩の心配もしなきゃならないんだと、はっとしました。
知識としては持っていたんだけどな…考える癖がついていないって怖いな…。
さて、峰の辻までの斜面も風が酷かったです。
当たり前に写真など撮ってはいられない。
吹き溜まりもあり、トレースは消えてルーファイが難しかったです。
…難しかったっていうか、そもそもわたしはルーファイなんてできませんでした…。
全部同じように真っ白なのにKさんなんで道わかるんだよ…って先行してくれているKさんに頭が下がるばかり。
後で聞いたら、ところどころにポイントがあったりしてそれを辿っていたらしいのですが、わたしはそんなの探す余裕がほとんどなかったな。
今回の山行はKさんに頼りっぱなしで、「自分で登る」のではなく「登らせてもらっている」感が否めないものでした。
自分が把握していない道を歩くという不安もあったので、恐怖心も大きくなってしまったのだろうな…。
あ、Kさんが信用できないとかではなくて(むしろ信用しきって金魚の糞みたいについていってた(笑))、今までは自分が計画して実行する山が多かったので、人についていく山に慣れていなかったというか。
…いやそもそも山登りで人任せってやばいよな…めっちゃ反省した…。
それでも、何度も何度も突発的な爆風に晒されているうちになんとなくタイミングがつかめてきて、耐風姿勢の方はなんとかサマになったと思います…。
標高を下げると風もだんだんおさまって余裕が出てきました。
良いタイミングなので、Nさんのつけている12本爪とわたしの軽アイゼンを交換することになりました。
付け替える時に見た自分のゲイタ―に霧氷っぽいのができていて驚き。
どんなだよ、もう、どんな過酷な環境なんだよ。
初めて12本爪アイゼンをつけさせてもらった時の正直な感想は、
「あれ、軽アイゼンとあんま変わらんくない?」
でした。(笑)
歩くときとかもっと違和感があるのかなって勝手に想像していたのですが、意外と自然に歩けました。
確かに軽アイゼンに比べて重いのですが、思っていたよりも履いている!という感覚はなかったな。
まあ、雪がふかふかでアイゼン利いてる感が全然しなかったというのもあるのでしょうが…。
ふむふむなるほどこんな感じなんだなって納得しながら歩きました。(笑)
そんなこんなで無事峰の辻に到着!
秋に来ときからは想像ができないくらい変わり果てた姿になっていた峰の辻。
標識を確認してすぐに通過しました。
峰の辻からくろがね小屋
峰の辻からもくろがね小屋を目指してひたすらもふもふ道を下りました。
吹き溜まりに落ちるとまあまあ沈むので、落ちるたびにヒャーヒャー言いながら歩きました(笑)
もっと降ればもっと深い落とし穴になるのか~と思うと恐ろしいな。
相変わらず写真なんて撮れず、アイゼンを岩に引っ掛けないように終始歩行に集中してました。
それでも雪が浅いところは下に岩が隠れていたりしてアイゼンをゴリッとやってしまいます(汗)
そのたびにアイゼンとアイゼンを貸してくれているKさんに謝りたくなります…。
すみません…。
そして岩にぶつけた衝撃で足首をやられることが多いです。
グキっとなる感じは軽アイゼンにはないので勉強になりました。
アイゼンを岩にぶつけるってこういうことか~と、ここでもまた納得していました。(笑)
岩の間で渦を巻く雪煙や雪面に描かれたシュカブラを横目で見ながらひたすら下ると、くろがね小屋の屋根が見えました。
わたしもNさんも思わず安堵の混じった歓声をもらす(笑)
小屋の前でアイゼンを外し、入口にあったブラシで靴の雪を落としました。
これも雪山ならではの儀式だったのでなんだか感動✦
小屋の中は、中央にあるだるまストーブから出るほんのりとしたあたたかさが漂っていました。
室温自体はそんなに高くないのですが、風がないという安心感と、その安心感からくる何とも言えないあたたかさがありました。
精神的あたたかさとでも言うべきか…夏山とは感じることも経験することも全く違って驚かされるばかりです。
だるまストーブに当たると生き返った感じがするぜ。
小学校のだるまストーブを思い出した。
Nさんが小屋の方とお知り合いだったらしく、コーヒーとチョコレートを御馳走してもらいました(/・ω・)/
薄めのコーヒーとあまいチョコレートが胃に染みました。
やはり冬山は食べ物を美味しくさせるらしい。
小屋の方の心遣いに感激です。
本当にありがとうございます。
ストーブから1番近い席に座らせてもらい、遅めの昼食をとりました。
わたしはコンビニのパンを食べたのですが、いくらでもお腹に入るのでまじで困りました(笑)
雪山は想像以上にエネルギーを消費するらしい。
その上雪山マジックでいつもの倍以上美味しく感じるので止まらないです、予備にと持ってきたやつも全部食べつくしてようやく満足しました(笑)
そして昼食後はお話しタイムに。
小屋の方とも沢山おしゃべりできました。
山小屋に不慣れなのでいつもはそわそわしてしまうのですが、くろがね小屋ではなんだかほっと落ち着けました。
いつか泊りに来たいな…温泉入ってみたいな…。
くろがね小屋からあだたら山ロープウェイ登山口
楽しい時間はあっという間に過ぎるものなので、気づいたら下山の時間になっていました(;´Д`)
小屋の方との別れを惜しみ、小屋の“あたたかさ”に後ろ髪をひかれながら小屋を後にしました。
小屋からの下山路はもう樹林帯に入ってしまうので風もほとんどなく、とっても快適に歩くことができます。
アイゼンがなくてもすいすいです。
道にはスキーで滑ったのであろうシュプールがついていて、みんなでいいなあ~と羨ましがりました(笑)
今回必要だったのはアイゼンではなくワカンやヒップソリだったみたいです(笑)(笑)
歩いているうちにだんだん太陽が傾いて空が赤っぽくなってきました。
やっぱり冬は日が暮れるのが早いなあ。
馬車道ではなく旧道をどかどか下り、あっという間に烏川を渡りました。
まっしろしろ。
メレンゲをふわっと乗せたようで素敵!!
ちなみに秋に散策した渓谷は、冬季通行止めになっていて入れませんでした。
登山口に近づくころにはグラデーションの夕焼け空に。
美しい空を見上げながら、無事駐車場まで戻ってこれました!!!
駐車場にはほとんど車は残っていませんでした。
いや~お疲れさまでした!!
まじで生きて帰れてよかった~~(大げさ)。
KさんNさん何から何まで本当にありがとうございました(´;ω;`)
帰りは中華料理店に寄って天津飯を御馳走になりました。
激うまでした。
いつもいつもご馳走していただいてありがとうございます( ノД`)
ご飯を食べた後、亀割山でお世話になったKさんが合流し、マックでみんなでおしゃべりタイムになりました。
また散々笑わせてもらって笑いすぎてほっぺが疲れてました。(笑)
今回はKさんだけお仕事で来れなかったので、次こそは亀割メンバーで山行けたら良いなあと思います!!!!!
皆さん本当にありがとうございました!!!!!!!
反省
反省いっぱいありすぎるのでメモです、読み飛ばしてください。
①食べ物・飲み物
結構歩いた割に行動食も飲み水もあまり口にしなかったこと。脱水は凍傷の原因にもなるので水は意識的に飲む。行動食は夏山以上に取り出しやすいところに入れる、簡単に口にできるものを選ぶ。
②レイヤリング
レイヤリング難しくて全然ダメ、汗も沢山かいてしまった。登り始めは大抵暑い、晴れると真夏並み。暑かったらすぐ脱ぐ、汗をかかない。手袋はとても大事。でも足は全然冷えなかった、タホーと靴下に100いいね♥
③カメラ
気づいたら森林限界の爆風の中にいて、カメラをしまうタイミングがなくなっていた。本気でぶっ壊れるかと思った。山小屋に入った途端結露してレンズまっしろになってた。森林限界超える前にカメラはザックにしまう。もしくは雪山はカメラを諦める。でも壊れなかったからカメラに1万いいね♥
④ザック
雪山では中へのアクセスが良いザックが必須。カリマーのタトラ20はアクセスが悪い上にちょっと小さい。ドイターのフューチュラ32は背中がメッシュで寒い(だろう)し同じくアクセスが悪い。雪山用のザックがいるな…。
⑤髪の毛
髪はおろしてるとあったかいけど凍るし邪魔。出さない方が圧倒的に良いけど、結ぶとフードかぶりにくいしニット帽で耳を隠せない。でも雪山のために髪切るのはちょっと……解決策思案中。
⑥撮影
天気悪いとどうしても暗い夕方みたいな写真になってしまうので、次からは明るめ設定で撮りたい。
感想
雪山、本当にすごかったです、過酷でした。
同じ山なのに夏とは全く別物でした。
大げさかもしれないけど、こりゃ簡単に人が死ぬわと思いました。
今まで知識として持っていたことを1つずつ体験して、そのたびにこういうことだったのかという発見と、持っていた知識とのずれの大きさに終始びっくりしてました。
1番衝撃的だったのは森林限界を超えてからの風です。
突発的な爆風が夏山とは全然違くて恐ろしかったです。
なんんんんじゃこりゃでした。(笑)
ある程度は装備の問題もあるのですがそれにしても急速に体温を奪うあの風には心底驚かされました。
Nさんとも帰りに「山頂前の風まじでやばかったよね」という話をしました。
後ろから見ててNさんとても余裕そうだったから、自分と同じように感じてたということを知ってちょっと安心した…(笑)
今回の安達太良山では大体風速20mくらいだったと思うのですが、これってたぶん日本の冬山ではそんなに珍しいことではないですよね。
…いやそう考えるとびっくりですよ、みんなこんな過酷な中山登って喜んでるのかと。
レベチにもほどがあります、変態です(笑)(笑)
そしてわたしは、そんな日本の全変態雪山ハイカーたちを改めて尊敬したのでした(笑)
雪山は頂上に立った時の達成感が圧倒的に大きいです。
それから「山に登っている」あるいは「サバイバルをしている」という感覚も夏山とは比べ物にならなかったです。
目まぐるしく変わる天気を読んだり、危険を予測したり、ルートを探したり…すべての行為が「無事に登って帰る」ことに直結してくるんですね。
そしてご飯が美味しい。
あと、人と山小屋が最高にあったかい。
景色以外の雪山の魅力がわかってしまいました。
しかしその魅力を味わうために払う代償も大きいのです…。
命削って登らなきゃならないんです。
今まで雪山は、いつかやるんだ~とただ漠然と思っていただけでしたが、今回の山行でその発言の軽率さを思い知らされましたね。
もちろん今も雪山はやりたいと思ってはいますが、同じ言葉でも以前とは意味が異なるというか、実感を持ったというか、覚悟をしたというか。
だから今回の山行は、大変だったけどとても楽しかったし行って良かったと心から思います。
でも今回の山行で自分が山のど素人だってことも痛感したので、今すぐに雪山を始めることはないかな~と思います。
まずは来年たくさんトレーニングして体力つけて、勉強して知識つけて、もっと夏山の経験値も上げたい。
それから冬の低山も登ったりして雪上の歩行に慣れたり、風に対する恐怖心を克服したりしたい。
雪山装備をそろえて本格的に登るのだとしたら、今ある課題をクリアしてからですね。
おー!頑張りたいことが沢山出来たぞーーー!!!!
この山行のおかげで、なんだかまた来年も楽しい1年になりそうです(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。