こんにちは。
今日は黒斑山に登った記録です。
黒斑山について
黒斑山(くろふやま)は、長野県小諸市と群馬県嬬恋村にまたがる標高2404mの山です。
2万1000年前頃に火山活動を終えた、浅間山の第一外輪山の最高峰となっています。
花の百名山に指定されています。
山行記録
9:20 高峰高原ビジターセンター ー 10:30 槍ヶ鞘 10:35 ー 10:45 トーミの頭 10:50 ー 11:05 黒斑山山頂 11:25 ー 11:35 トーミの頭 ー 11:45 槍ヶ鞘 11:50 ー 12:50 高峰高原ビジターセンター
念願の黒斑山に登る
今週の火曜日は、山形でいつもお世話になっているKさんに黒斑山に連れて行ってもらいました。
黒斑山はわたしにとってあこがれの山で、トーミの頭からガトーショコラの浅間山を見ることがずっと楽しみでしたが、去年はことごとく悪天候で登ることができず、とても残念な思いをしました。
今回はそんな念願の黒斑山登山です。
車坂峠登山口へ
早朝、車坂峠登山口へ向けて出発しました。
途中で寄った八ヶ岳高原大橋からはビューティフォ―な南アを見ました。
八ヶ岳も気持ちの良い青空。
佐久市に入ると雲のベールに包まれた浅間山と黒斑山が見えました。
雲の流れが早く朝の霧という感じ。
晴れそうだな~と期待します。
車坂峠の駐車場まではチェリーパークラインを上っていくのですが、朝方は雪も残り凍結していたのでゆっくり進みました。
Kさんの車は四駆なのでとても安心感がありました…四駆……イイ…。
峠に高峰高原ビジターセンターがあり、ここの駐車場に車をとめました。
車を降りると冷たい風が吹き荒れていて、細かいサラサラの雪が風にのってびゅんびゅんに飛んでいました。
…めちゃ寒いわ。
駐車台数は約50台です。
冬季はトイレが開いていないため、すぐ近くの高峰高原ホテルの水洗トイレを使用させていただきました。
高峰高原ビジターセンターから槍ヶ鞘
ビジターセンターから、まずは槍ヶ鞘を目指して出発しました。
最初は足回りには何も装着せず、ずつぼ足で登りました。
風は林に入っても依然とおさまる気配がないので、フードをかぶって完全装備です。
足元には自然の芸術。
美し(/ω\)
しばらく登るとひらけた場所に出ました。
やっぱり良い天気になっててテンションが上がりますなあ。
八ヶ岳の向こうに甲斐駒が頭を出していて感動。
右の方には中アも見えました。
冬の澄んだ空気を通して見る山々は本当に綺麗ですね~。
風が強くて雪面にはしょっちゅう雪煙が立つのですが、これがかっこよくて何度も立ち止まっては写真を撮りました。
再び樹林に入ると、光芒の中にキラキラの雪が舞っていて、これまた綺麗で写真撮影。
登るごとに雪の深さが増し、吹き溜まりではずぼずぼと埋まる場面も何度かありました。
しかしこの時期にしては比較的締まっている雪です。
登っている他の登山者の皆さんの足元はアイゼンが多かったです。
こういうフィールドは足回りに悩みますね。
アイゼンは重くてわたしはなるべくつけたくないので、ずっとつぼ足で登ってしまいました。
みんなで並んでえんやこらさっさ。
(太陽を綺麗に撮るのって難しい。)
ふと振り返ると中ア・御岳・乗鞍・北アが遠くに並んでいました。
…何じゃこの絶景は。
北アがどこまでも続いてるんじゃないかと思うくらい長くて、恐れおののく。
やはりこの山脈だけは特別な存在だと思いますね。
槍穂高連峰・常念山脈・裏表銀座・後立山連峰…全部見えてるのよ、まあすごいのよ。
どのピークが何っていうのはお父さんに聞かないとわからないのですが(笑)
わたしのお父さんは山の名前辞典なのです(って言うとなんか怒られそう)。
標高を上げるごとに何故か弱くなる風に、若干、いや、結構汗ばみながら雪の斜面を登りました。
暑いけど寒い、この相反する2つの現象が同時に起こるのが雪山。
つぼ足で慎重に登っていくと、針葉樹林の上から突如浅間山の頭が現れました。
否めない進撃の巨人感です。
そして槍ヶ鞘に到着です。
ここから見る浅間山は本当に迫力があって、思わず小走りしてしまいました(笑)
こんななめらかな斜面あります?
ただ漠然と美しかったです。
山頂付近から斜面を上から下にのびる筋は、火山噴出物が流れた跡なのかな?
Kさんに撮ってもらった写真。
Kさんの写真はわたしのと現像の仕方が全然違くて、こんなやり方もあるのだなあと、いつも勉強させてもらっています。
そしてわたしはあわよくば、Kさんの現像テクをパクるのである。(笑)
槍ヶ鞘からトーミの頭
槍ヶ鞘からは左の斜面を登ってトーミの頭へ行きます。
融けかけのスノーモンスターを横目に登りました。
空の青さに目がくらむなあ。
振り返ると八ヶ岳とか、岩壁とか、何もかもが迫力あってどきどきしちゃいます。
どこからともなく風に乗ってきた飛雪が、きらきらと青い空に映えます。
個人的に飛雪という言葉が好き。
飛雪、なんか言いたくなっちゃう(笑)
槍ヶ鞘から10分ほどでトーミの頭に到着しました。
「トーミ」の由来は、遠くまで見えるという意味の「遠見」という説が一般的なようです。
なんで片仮名にするんだろう、きらきらネームか。
こちら側の外輪山と、カルデラを挟んで対峙するのは大きな大きなガトーショコラ。
…ガトーショコラというか、ほぼほぼ砂糖。
粉砂糖ふりかけまくった超甘党専用のガトーショコラです。
春になれば雪が融けて黒の割合が増えて、もっとガトーショコラっぽくなるのでしょうか!
浅間山は外輪山が2つある火山です。
一番はじめは現在の湯の平を中心とした富士山型の山だったらしいのですが、噴火して山体崩壊し、馬蹄形カルデラを持つ現在の黒斑山となりました。
次に仏岩(弥陀ヶ岩)火山が活動し、最後に現在の前掛山が噴火し小規模なカルデラを形成しました。
三重式の代表的な複式火山です。
(参照:Google Earth)
火山史から見ても元気な若い火山って感じなので、いくら前掛山まで登れるようになったと言えど、あまり行きたくはないですね……。
トーミの頭からの景色は噂通り最高でした。
トーミの頭から黒斑山山頂
トーミの頭を後にして黒斑山山頂を目指します。
主に樹林帯を歩きますが、木々の隙間から浅間山をチラ見できました。
てれれれっててーてれれってー(進撃の巨人で流れるヤツを適当に歌っておく)。
進撃の巨人、弟が見ていたのを横から見たことがあるのですが、気持ち悪くて数話でギブしました。
…どうでも良い話だな。
トーミの頭から15分ほどで黒斑山山頂に到着しました。
あまりにもあっけなかったので、山頂と気づかないまま山頂標識の隣で5分くらい座ってました。
良く見たら「黒斑山」と書いてあるのに気づき、びっくりしてKさんに「え、ここ山頂ですか!?」と聞いたらドン引きされました。
近くにいた他の登山者もドン引きしていたと思います。(;´Д`)恥
黒斑山山頂からは前掛山の向こう側に火口が見えました。
複雑な形をしていて面白いです。
\つぼ足で登れたぞい/の図
題:盛り塩
「平和で良いもんだ。」
下山
下山はアイゼンで歩きました。
久々にこの足にぐっとくる重み、まだ慣れません…。
Kさんと浅間。
トーミの頭に立つ人と、右上に富士山。
締まり雪にアイゼンがサクサク刺さって小気味いいです。
槍ヶ鞘はさっきよりも人がたくさん。
同じ構図で何枚も浅間を撮るワシ。
後で写真選ぶのが大変なんだよな、数打ちゃ当たる方式やめてくれよな…。
北の方までずっと晴れてくれるなんてレア~。
鹿島槍が今日もイケメていて惚れ直す。
木の陰でさえアート。
こんな絵描いてみたい。
そういえば、登山口直前でアイゼンにストックをひっかけ正面から盛大にコケました。
そんなわたしを後ろから来たお兄さんが「ニヤ」っと笑って追い越していきました。
…とんだ恥をさらしちまった(T_T)
それでも怪我無く無事に帰ってこれたことに感謝です…。
おつかれさまでした!!
感想
文字通り夢にまで見た黒斑山、ようやく行けたことにまず感動。
去年トーミの頭からガトーショコラを見るために何度も登ろうとしたのですが、そのたびに悪天候で計画がとん挫して、結局雪が融ける時期まで登ることができませんでした。
およそ1年越しの計画が晴天下で実現したのでもうこれは喜ぶしかないですね。
黒斑山からは浅間山の景色が一番きれいだと思っていましたが、実際行ってみると北アの景色もとても素晴らしかったです。
圧倒的規模でどこまでも連なっていく山脈。
「ああ、北アだけは特別なんだなあ」と思い知らされます。
良く見ると表銀座のそのまた奥にも白い頂がずらりと並んでいて、立体的な北アを見ることができます。
ゆっくり歩いても往復3時間半くらいで登れるお手軽山なので、夏のハイキングにも良いかと思います!
次はもうちょっと積雪量が少ない春とかに、粉砂糖少なめのガトーショコラを見に行けたら良いな~。