やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

ザック紹介 ~if you haveのhug~

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こんにちは。

今日は山道具のご紹介。

半年間使った、if you haveのhugというザックをレビューします!

お気に入りのザックなので、お伝えしたい良いところがたくさんあり、記事が異様な長さになってしまいました(汗)

例のごとく、適宜読み飛ばしながらご覧ください(笑)

if you haveについて

今回ご紹介しますのは、if you have(イフユーハブ)の登山用ザックです。

if you haveは、登山でも日常でも活躍するアウトドアギアを作っているガレージブランド。

他にはない「more with less」なシンプルさが特徴で、登山界の隠れブランドとして人気です。

 

ホームページ:

www.ifyouhave.org

 

オンラインストア:

ifyouhave.stores.jp

 

hugについて

if you haveにはhug(ハグ)というULザックのランナップがあります。

半年前、メインにアクセスしやすいロールトップザックを探していたわたしは、このhugに出会い、ほとんど一目ぼれで購入するに至りました。

夏~冬の山を、日帰り・小屋泊・テン泊で使い込んだので、今回は色んなシチュエーションでのレビューをしたいのですが、まずはhugがどんなザックなのかという概要と、3種類ずつあるサイズとカラーの中からわたしがどのように自分のhugを選んだのかをご紹介します。

 

特徴

hugは、

1. 薄くて軽い生地

2. 背面のフレームがない

3. 雨蓋がなく、巾着で閉じる長めの吹流しとテープ一本締めのトップ部分

というULザックの3つの特徴に+「背負い心地」を追求したバックパックです。

「抱きしめられるような背負い心地」という謳い文句のとおり、張り巡らされたショックコードを調節することでそれぞれのユーザーの体型にぴったりの背負い心地を実現してくれます。

 

典型的なULザックの特徴を兼ね備えながら、背負い心地はまるで違う「UL not UL」とも言えるような仕上がりになったというザック。

適材適所に生地を使い分けているので耐久性もあり、デザイン性もあるので山でも街でも使える汎用性の高いバックパックです。

 

 

個人的に、ホームページの製品紹介が非常に詳しくわかりやすいと感じました。

紹介文を見ているだけでもワクワクしますので、ぜひ下記リンクから飛んでみてください!

製品紹介ページ:

www.ifyouhave.org

 

サイズ選び

現時点でのサイズ展開ですが、容量37ℓ(サイズ1)40ℓ(サイズ2)43ℓ(サイズ3)の3種類です。

40ℓ前後の中型サイズということで、日帰り~テン泊までできる汎用性の高いものになっています。

 

気になる重さは、サイズ1:570gサイズ2:600gサイズ3:620g

他社の類似製品と比較して特段軽いというわけではないのですが、ULザックとしては問題のない軽さです。

 

さてこのhugですが、店頭販売は限られた店舗でしか行われていません。

登山中ずっと身につけているザックはシビアに選びたいので、店頭で実際に背負い心地を確認してから購入したいものです。

しかし、長野の田舎に住んでいるわたしが北海道・東京・富山・台北(台湾)に点在するショップにわざわざ出かけるというのはなかなか現実的ではない…。

というわけで、自分史上ザックでは初めてのオンラインショップを利用することにしました。

 

どのザックにも言えることですが、サイズは自分の「背面長」に合わせて選びます。

ただし背面長の定義がそれぞれのメーカーで異なるため、注意が必要です。

 

↓はif you haveのHPにある背面長の測り方です。

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引用:http://www.ifyouhave.org/2017/12/hug.html

これによると、第七頸椎から腰骨上端までの長さが背面長ということになります。

 

この背面長の測り方ですが、hugの商品説明ページでは…

1. 腰骨の上端を探します。おへその位置が同じ高さなので目安にして下さい。この位置にパンツのウエストの上端を合わせると計測しやすいです。
2. 第七頚椎(頭を前に倒した時に、首の後ろの1番大きく出っ張る骨)を探します。
3. 腰骨の上端の高さに合わせたパンツの上端〜第七頚椎までを背中にメジャーをはわせて測定します。

とのことでした。

 

そして背面長に合わせたhugの公式推奨サイズが、背面長42-47cm:サイズ147-52cm:サイズ252-57cm:サイズ3です。

 

わたしはhugをテン泊にも使いたいと考えていたので、容量が40ℓあるサイズ2が欲しかったのですが、背面長を上記のようにして測ったところサイズ1が適正ということだったので、購入を検討していた当初はサイズ選びに苦戦しました。

HPにもサイズ1は基本的に女性用で、2と3は男性に推奨するとも書いてあります。

 

サイズに迷った場合は「身長・体重・性別」を書いてメールで問い合わせるようにとHPに書いてあったため、わたしも問い合わせることにしました。

その時の回答がこちら。

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「背面長が適正より長いザックを背負うと、腰にザックの底部が当たって気になる」とのことでした。

 

テン泊に使いたいので最低40ℓの容量は欲しいと思っていましたが、毎度ザックが腰に当たるのを気にしながら歩くのはやっぱり嫌です。

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ともアドバイス頂いたので、自分の必要容量には満たないものの、体に合ったサイズ1を購入することに決めました。

使っていて快適なギアが一番ですからね!

 

余談ですが、肩幅がとても狭いわたしはhugのショルダーハーネスが自分の肩に合うのか心配だったので、そのことについても一緒に問い合わせてみました。

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「肩幅の狭い方にも合うと思う」と回答をいただいたので、安心して購入しようと思えました。

 

問い合わせに対して丁寧に回答して下さりとてもありがたかったです。

もしサイズ選びに迷ったら、一度if you haveに問い合わせてみるといいかもしれません。

 

お問い合わせ先:

ifyouhave: Info

 

カラーバリエーション

hugのカラバリは、ブラックネイビーオリーブの3色展開です。

ネイビーとオリーブは本体のX-PAC素材の部分がホワイトなのに対し、ブラックはX-PAC部分もブラックという大きな違いがあります。

どれもシックな色合いで、山に溶け込むようなナチュラルカラーがかわいいです。

 

ブラックは冬使う分には良いのですが、夏は光を集めて熱くなるので、入れた食べ物などが傷みやすくなるのではと思ったのと、蜂などの虫を寄せ付ける危険があるのでやめました。

オリーブもかわいいのですが色味が割と男性寄りに見えたので、わたしはネイビーにすることにしました!

 

わたしのhugを紹介

それでは、わたしが購入したhugを写真付きで細かくご紹介します。

hug

オンラインショッピングをして届いたhugがこちらです✦

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HPで見た写真通りの色味で、質感なども想像通りでした!

 

良い感じに荷物を詰めたのがこちら。

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商品説明通り、バックパックのあらゆるところにショックコードが張り巡らされています。

ザックを背負い、このコードを順番に調節していくと、「まるで抱きしめられるような背負い心地」が体感できるのです!

コードの調節の仕方やパッキングのやり方はhugのHPで詳しく紹介されているので参考にしてください。

www.ifyouhave.org

 

素材は、本体の白いところがX-PACのVX07

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高い防水性で張りがあるのが特徴です。

 

フロントポケットとサイドポケット(ネイビーのところ)には、CORDURA500

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CORDURAは、耐久性と耐水性に優れたナイロンです。

X-PACのようなパリパリした感じがなく、布のような優しい素材なので馴染みやすい。

 

ザックの底の部分にはCORDURA1000が使われています。

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サイドポケットの底部には水抜き用の穴があいていていて水がたまらないようになっています。

 

届いたときの第一印象は、サイドポケットが大きい!ということ。

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この大きなポケット、使い勝手がめちゃくちゃ良いのです。

 

500mℓのペットボトル・水筒なら、左右ぴったり2本ずつ入ります。

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ナルゲン2本

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山専ボトル+ナルゲン

 

1ℓ容器なら1本すっぽり入ります。

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1ℓナルゲン

 

冬は水筒を外付けすると水が凍ってしまうため、サイドポケットを水筒入れとしては使えないので、代わりにニット帽や手袋やネックウォーマーの他、チェーンスパイクやアイゼンなどを入れるのに使っています。

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12本爪アイゼンを突っ込んでる


手袋などの小物を入れる際は歩いているうちに入れた物が落ちないように、ポケットの口についているコードでキュッと口を閉めて使います。

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キュッと口を閉じられる

また、背負ったままポケットにアクセスできるので、歩いていて寒くなってきたなと感じた時に、サッとネックウォーマーや手袋を取り出して歩きながら装着できます。

これがかなり便利です。

 

張り巡らされたショックコードは色々な使い方が可能です。

例えば、サイドの上下にあるこの2つのリングを使えば、トレッキング用のストックを外付けすることができます。

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上部のこのリング

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下部のこのリング


まずフロントポケット下部のリングにストックを通します。

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次に上部のフック式になっているリングのフックを外し、ストックに巻き付けて再びフックをかけ、引っ張ります。

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コードをひっかける

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最後に引っ張る

ストックはこんな風に取り付けられます。

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両側1本ずつでも良いですし、他にピッケルなども付けたい場合は片側2本でも取り付け可能です。

取り外す際は、つけたストックの上部を手前にクイッと倒すだけで、上のリングが簡単に緩んでくれます。

取り外すのも楽ちんなんです!

 

ちなみにピッケルはこんな風につけています。

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アルパインザックではないので当たり前ですが、ピッケルはちょっとつけにくいですね…。

ショックコードとリーシュがわちゃわちゃするし…。

わたしは公共交通機関を使って登山に行くことはないのでいつも適当につけてしまいますが、この取り付け方のまま電車などに乗るのはNGのような気がしますので…あまりお勧めはできないかな。

 

フロントポケット側のショックコードは、色々なものを挟んで持ち運ぶのに使えます。

 

例えばウェア類。

脱ぎ着の多いシェルをいちいちメインに入れるのが面倒くさい時に、少し荒手ですがコードに挟み込んで一時収納できます。

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レインウェアを挟む

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山シャツを挟む

…見た目が悪いのでわたしはしないですけどね…(笑)(笑)

 

他には、工夫して何とかという感じですが、一応ヘルメットも付きます。

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厳冬期赤岳に登った時の装備

あとHPではスーノーシューの取り付けも紹介されているので、割と工夫次第でなんでも付くかと思います。

 

ショックコードはクロスした部分がクリップフックになっていて、コンプレッションとリリースをワンタッチで簡単に行うことができるので便利。

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ほんと、よく考えられているなあと思いました。

 

背中側のメッシュはこんな風に凹凸になっています。

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背中のフィット感が高いということが特徴のhugですが、フィット感が高いということは背中が蒸れるということです。

この蒸れ問題を解決するために、背面には凹凸の特殊なメッシュが採用されています。

3㎜の凹凸によって背中とザックの間に隙間ができ、蒸れを軽減するそうです。

 

ザックの中から背中側を透かして見ると、こんなに薄く向こう側が透けて見えます。

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暑さに対しても工夫が施されていると感じました。

 

チェストストラップのバックルにはホイッスルがついています。

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細かいところですが、これだけでもなんとなく心の安心につながるので嬉しいです。

 

チェストベルトの高さは自分の体に合わせて調節可能です。

チェストベルトのスナップボタンをはずし、数段階に分かれているショルダーハーネスの取り付け部に通すだけ。

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取り付け部は細かく分かれているので、自分の体型に合わせて調節できます。

また、チェストベルトの片側の紐は伸び縮みするゴムでできているため、ベルトが上半身の動きに追従してくれます。

ここも細かいところですが、動きについてきてくれるチェストベルト、個人的にとても気に入っております…!

 

ザックの上部はロールトップになっています。

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それをバックルでつないだショックコードがとめているという単純な仕組みです。

 

ザックメインへのアクセスは、このバックルを外しても良いのですが…

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そんな面倒なことをしなくても、ショックコードを横にずらすだけで…

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簡単にメインへアクセス可能です!

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これすっごい便利なんです。

今まで使っていた雨蓋付きザックと比べてしまっては、比にならないほどの簡単さでメインへアクセスできちゃいます。

くるくると巻いているので、雨が降ってきても口から水が中に入ることはないです。

ロールトップを考えた人って天才だよな。

 

ちなみにバックルですが、フロントポケットの口をとめる役割も成しています。

 

フロントポケットの内側上部には、こんな感じでゴムが露出しているので、

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これをバックルのオス側に引っ掛けます。

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そしてバックルを閉めれば、フロントポケットの口が簡易的にとまり、中の物が落ちにくいようになります。

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さらにフロントポケットの口に通されたコードを引けば、ポケットの口をより小さくしめることができます。

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ちなみにこのコードの先が輪になっているのは、車のカギなどをここに引っ掛けて収納するためです。

小さな工夫がたくさんあって面白いですね(^o^)

 

メイン部分にはX-PACが使われているので、生地がピンと自立してくれてパッキングがしやすくなっています。

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大きく開口するのでバンバン荷物を詰められます。

 

ザックの底に荷物を詰める時などは口の部分が高すぎて邪魔になるので、こんな風に外側にくるくるして入れやすくしてからパッキングすることも可能です。

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中を覗いてみると、背中側にポケットがあります。

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マジックテープをはがすと、中には背面パットが入っています!

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背面パット

これが「セミフレーム」と言われる由来。

 

薄くて程よく柔らかいグレーのパット。

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写真からもわかるかと思いますが、使うごとにユーザーの背中の形に合わせてパットが変形するようになっています。

背負えば背負うほど自分の身体にフィットするという優れもの。

届いたばかりの時はこのパットもまっすぐな板だったのですが、使いこんだ今やわたしの背中にフィットする形に変形しました。

このパットのお陰で背中のフィット感はたまらないです。

 

背面パットは簡単に取り外しできるので、いらない時には抜き取って使うことも可能。

また、就寝するときはサブパットとしても使うことができるそうです。

 

ヒップベルト

これまでの写真からお気づきかもしれませんが、hugにはヒップベルトがありません。

「ヒップベルトが腰の動きを邪魔するからつけたくない」というユーザーのために、hugのヒップベルトは別売りになっているのです。

 

わたしは歩いている時に背中でザックが揺れるのが嫌いなので、ヒップベルトも一緒に購入しました。

 

それがこちらです!

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25㎜幅のテープと、6㎜厚のパットの組み合わせでできています。

 

パットの裏側は、滑りにくく衣類へのダメージが少ないという3Dメッシュ素材。

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ふかふかしていて付け心地も良いです!

 

hugへの取り付けは、付属のスリッククリップを使います。

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スリッククリップというのを初めて見ました。

クリップの上部中心を押しながらツメを外すという特殊なやり方で脱着するので、慣れるまでは少し苦労しました。

スリッククリップの使い方はweb上に色々と出ているので、わたしのように不慣れな方はGoogle先生に助けを求めましょう!!

 

hug本体の両サイド下部にナイロンテープが取り付けてあるので、ここにヒップベルトを連結させます。

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スリッククリップの片側を外して

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本体に連結!

 

ヒップベルトをつけた状態がこちらです。

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またhugは一般的なバックパックに比べて、ヒップベルトがバックパックのかなり低い位置に取り付くことで、バックパックの底が高い位置に来ます。これにより背中側の腰周りが束縛されず、またヒップベルトのパッドもコンパクトなサイズなため、腰を動かしやすくなっています。

参照:ifyouhave: Hip Belt

 

ちなみに、ヒップベルトのスリップクリップ取り付け部は2段階あって、体型に合わせてどっちにつけるかを選ぶことができます。

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体型が普通~がっちりの人は↓のように。

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細身の人は↓のようにつけることが、HPでは推奨されています。

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クリップをつける位置まで選べるというこだわり。

「背負い心地」が追及されていることがわかりますね。

 

ヒップベルト製品紹介:

ifyouhave: Hip Belt

 

hugはこんなところで使えます!

3シーズン 日帰り~テン泊

こんなhugを、わたしは半年間様々な山で使いました。

その結果、やはりhugの良いところが最大限に活かされるのは、主に春~秋にかけての3シーズンだと感じています。

 

まずは日帰り時のパッキング。

背負った時のイメージはこんな感じ。

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初秋

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(写真を色々と探してはみたのですが、普段撮る側なのでそもそも自分が写る写真が少ない…。ザックを背負った良い感じの写真がたくさんなくてすみません…。 )

 

防寒着の増える秋山でも、日帰りならパッキングに余裕があるくらいの大きさです。

余分なものを持って行けちゃうので、逆に荷物が増えちゃう(笑)

夏の日帰りだと、37ℓは少し大きすぎるかなという印象です。

防寒着が少ない分、中はスッカスカになってしまって、潰れたザックを背負うことになります。

そんな時は食べ物をたくさん詰めていきましょう!(笑)

 

去年の夏は、hugで1泊のテント泊もやりました。

その時のパッキングはこちら。

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夏 テント1泊

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ロールトップも1~2回くらいしか巻けないほど荷物が上部までぎっしり詰まっていますが、この時は3人用テントを2人で分けて運んだので、なんとかザックの中に収めることができました。

この時のhugには、シュラフ・エアマット・テントのフライ・着替えなどの泊り用ギアがばっちり収納されています。

さすがにポールは外付けになってしまいましたが、hugのサイズ1でもテント泊で使えたので一安心でした。

 

ただ、ここまで重くするとさすがに肩が激痛です。

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テン泊装備は肩が痛い

ヒップベルトはついていますが、ザックのほとんどの重みを肩で背負う作りになっているので、どうしても肩が痛くなるのは避けられません。

ULザックの悪いところですね。

まあ、フレーム入りのザックでも肩は痛くなるので、仕方がないと言えば仕方がないのですが…。

 

人によるかもしれませんが、わたしの場合はテント共用の1泊ならサイズ1でも十分な容量でした。

2泊以上は食料を入れるのがちょっときついかな…。

ソロテントは持っていないのでどんなもんかわかりませんが、頑張ればいけるのかしら…?

これにヘルメットなどが必要となるとちょっと厳しいと思います。

 

hugで3シーズン中の小屋泊はやったことがないですが、食事付きの宿泊であれば軽く3泊は行けるかと思います!

 

37ℓって意外と使い勝手が良いなと感じました。

ちなみにわたしの場合、テントで2泊以上する時は50ℓくらいのザックを使っています。

 

冬 日帰り~小屋泊

hugは冬以外の3シーズンで一番本領を発揮すると感じましたが、冬山でも便利に使うことができます。

 

冬の日帰りパッキングはこんな感じです。

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冬 日帰り

サイドポケットにはニット帽とネックウォーマー、インナーグローブが入っています。

 

アイゼンとピッケルを使うような雪山でも活躍してくれました。

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冬 日帰り

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冬 日帰り(笑)

防寒着が多いので割と中は一杯になってしまいますが、色々と持って行けるので容量的には冬山の日帰りにぴったりだと感じました。

 

この間の赤岳山行でもhugが活躍してくれました。

この時は小屋1泊でしたが、こんな感じのパッキング。

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冬 小屋1泊

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冬 小屋1泊

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冬 小屋1泊

(上2枚は小屋にお泊り道具をデポっているのでパッキングには余裕があります)

1つ言いたいのは、このかわいい見た目をしたhugにアイゼン・ピッケル・ヘルメットは全然似合わないということ(笑)

もっときゃっきゃうふふな山ガールが背負えばかわいいんだろうなと思いました...。

…ま、これからもこんな感じで使うけどな!(笑)

 

冬の使い勝手もなかなか良いなと感じています。

蒸れを軽減させるという背面ですが、結局パットがあったかいので、氷点下15℃でも背負って歩くと背中がポカポカしています。

休憩でもザックを下ろしたくないくらいあったかい(笑)

背中も凍ることがないので、冬場は安心です(その分夏はちょっと暑く感じるかも…)。

 

ただ、サイドポケットが大きい分、上から降ってくる雪がポッケにたまりやすく、下山後に確認したら雪がぎっしり詰まっているなんてことが多々ありました。

コードで口を絞っても限界があるので、雪の積もった森の中を歩いているとどうしても雪がサイドポケットに入ってきてしまいます。

それはフロントポケットも然り。

まあ大抵のギアにおいて夏の利点は冬の欠点になるので、オールシーズン使おうという考え自体がそもそもダメなのかもしれませんが…(汗)

雪が詰まってもかきだせば良いと思っているので、わたしはあまり気にせず使ってしまっています…(大雑把)。

 

冬のテント泊ですが、やったことはないけど1泊でも厳しいと思います!(笑)

日帰り荷物でも防寒着が増える分かなりぱんぱんにして背負っているので、これにテントはどう考えてもわたしには無理ですね…。

防寒着が劇的に小さくなる人か、そもそも防寒着がいらないという人なら冬のテント泊でも使えるかとは思います……!(笑)

 

冬期は日帰り~小屋泊までしか使えないと思いました。

 

hugを使ってみて…

良いところ

hugを使ってみて良かったと思うところは以下の3点です。

 

①メインへのアクセスが簡単すぎる

コードを横にずらすだけで簡単にメインへアクセスができます。

紐を緩めたりジッパーを開けたりの作業が皆無なので、欲しいものを欲しい時にサッと取り出せたりしまったりできるのがとっても良い!ストレスフリー!

このアクセスの容易さは緊急時のためにも大事なので、hugの良いところだなと思います。

 

②サイドポケットが大きい

ペットボトルが各2本ずつ入る2つのサイドポケット。

当初はボトルをサイドポケットに2本も入れる必要などあるのか?と疑問に思っていましたが、1つのポケットにボトルを2本入れることで、メインや反対側のポケットにスペースができ、その分他の物を多くパッキングすることができます。

テント泊など、多くのスペースを確保しなければならない時は特に大活躍です。

また、冬は頻繁に脱着するような小物類を詰め込んでおくのにも便利。

サイドポケットが大きいって大事なんだな~と感じました。

 

③様々な場面で使える

多用途なところもhugの良いところ。

夏は日帰り~テント泊に、冬は日帰り~小屋泊まで使うことができます。

また、ストックやピッケル、ヘルメットやスノーシューも外付けできるショックコードが便利です。

本当にいろんな場面で使えるザックだと思います。

 

ここがもうちょっと

hugのここがもうちょっと~と思うところは以下の3点です。

 

①肩が痛い

ULザックなので仕方がないとは思いますが、長時間背負っていると肩が痛くなってきます。

テント泊や小屋泊など、いつもより荷物が多い時はなおさら。

背負い心地が良い分そこだけはとっても残念です。

肩の痛みを軽減するには本体の重さを腰にも分散させるしかないと思うので、もう少し重みを腰に乗せるようなヒップベルトを開発してほしいです!!

 

②防水性はいかほど…?

hugの素材は耐久性と耐水性に優れたX-PACとCORDURAなので、多少の雨ならば大丈夫だとは思います。

しかし防水性についてはHPでも詳しく紹介されているわけではないので、個人的にはあまり信用できていない…。

そのため雨が降った時は一応ザックカバーをかけています。

hugの防水性について、もう少し詳しく教えていただけたらなと思っています。

これから使っていくうちにわかってくるところではあるので、その時はまたレビューします!

 

③値段が高い

色々なこだわりが詰まっている分、やっぱり価格が高いです。

山と道などのULメーカーのザックと比較しても価格設定がかなり高め。

もう少しお手頃価格になったら、お得感たっぷり大満足で使えます!

(あ、でもわたしはもうhugを購入してしまっているので、ここで万が一にも価格が下がってしまったらちょっと残念と思ってしまうかも…(笑))

 

最後に

以上がif you haveのhugのご紹介です。

色んなシチュエーションで使える汎用性の高いULザックで、見た目もとってもキュートです!

使い込んでいくうちに、どんどん自分の背中にフィットしてくる感覚もたまらない( ˆoˆ )

使い込めば込むほど自分専用のザックになっていくので、使うのが毎回楽しみです。

たしかにお値段はしますが、買ってよかったなと思っています!

 

ULザックで悩んでる方は是非検討してみてはいかがでしょうか(*´꒳`*)