こんにちは。
今日は子檀嶺岳に登った記録です。
子檀嶺岳について
子檀嶺岳(こまゆみだけ)は、長野県上田市にある標高1223mの里山です。
信州百名山に指定されています。
昔は冠者岳(かんじゃだけ)と呼ばれていたという、山岳信仰の山でもあります。
参考:
山行記録
8:15当郷登山口 ー 10:00子檀嶺岳10:00 ー 11:30当郷登山口
ひっそりと里の山を
はじめに
1月3週目の土曜日はゆずちゃんと子檀嶺岳に登ってきました。
「厳冬期でも夏靴で行ける長野の里山」というのは結構登ってきたつもりですが、探せばまだまだクセ強いのが出てくるのが長野のいいところ。
子檀嶺岳はいつも読めなくて、読み方を覚えたのはつい最近です。
同じくゆずちゃんと去年独鈷山に登った時に、近くに見えた印象的な形をした山。
調べたらあまり雪もなさそうだったので、ふみcarで出かけできました( ´ ▽ ` )
当郷登山口
子檀嶺岳の登山口は全部で3つあります。
調べてもどこがいいとかはよくわからなかったので、道の駅が近い当郷地区から登るルートを選びました。
駐車場は、子檀嶺岳登山者休憩所を左折してまっすぐ行くと右手にある、子檀嶺神社の前です。
傾斜のある細い雪道だったのでスタックするかと思いましたが、華麗なアクセルワークで二駆でもなんとか乗り切りました(勢いつけて上っただけ)。
わたしたちが到着した時は誰もいませんでした。
駐車場用にそこそこのスペースがあったので、適当にとめておきました。
帰りにもう1台とまっていたのですが、奥から斜めに駐車されていたので、本来ならこういうとめ方をするのだと思います。
駐車場で装備を整えます。
今回は3シーズン用登山靴にチェンスパの軽装備です。
「外は寒いので、靴を履く時は車の中で。」これ雪山の鉄則ね!(違う)。
当郷登山口から子檀嶺岳
ゲートから出発です。
登り始めて早々、唐突に竹林になったのでびっくりしました。
この真冬でも竹は青々としているので、なんだか季節感が狂います。
それにしても、京都に行ったような気分で気持ち良かったです。
竹林が終わると徐々に斜度が上がっていきます。
進行方向に続いているのは動物の足跡のみ。
足跡はたまに登山道を外れたり、また合流したりの蛇行…。
何も考えずに足跡だけを追って行くと、登山道を外れて藪藪に突っ込んでしまうことがしばしば。
「あれっ間違えた」を何度やったことかわかりません。
人間が登るには大変な急傾斜でも、動物は難なく歩いていくのだからすごいですね。
朝日を背中に浴びながら、ゆっくりペースでのんびり歩きました。
気温は氷点下ですが、歩いているのでなかなか暖かいです。
傾斜が緩くなると同時に、道幅も広くなりました。
依然としてノートレースなので、好きなところにじゃんじゃん足を乗せていきます。
積雪もくるぶしあたりまででかなり歩きやすいです。
広い登山道はしばらく続き、途中で林道らしき道と合流しました。
こちらの林道には一本のわだちができていたので、林業的な何かで入山した方がいたのかもしれません。
林道との分岐は右方向へ進みます。
しばらくわだちを歩くと、子檀嶺岳登山道の標識がありました。
左方向へ、細い登山道を登っていきます。
ここからしばらくトラバースっぽい道。
風が少々出てきて体感はひんやりです。
トレースがないのでGPSを確認しながら慎重に進みました。
歩くごとに雪が増えてきました。
ゆずちゃんもわたしも長めのトレッキングパンツをはいていたので、雪が靴の中に入ってくることはなかったものの、この時期はゲイタ―を履くのが正解だと思います。
右手が少し開けたところからは、木々の向こうに北アルプスの白い峰々が見えました。
白くて眩しくて、写真がうまく撮れず残念。
さて、このルートは子檀嶺岳の北側に回り込んで、北斜面からアプローチする登山道です。
そして、この北斜面の取りつき点から稜線(尾根?)に出るまでの区間は、急に斜度が上がって結構大変でした。
急に増えた積雪に、(再三言うけど)ノートレースで、一歩一歩探りながらの前進。
割と雪の下層は固くクラストっぽくなっていたので、チェンスパだとずるずる滑るところもありました。
そこまでの危険個所はないので大丈夫ですが、10本以上爪アイゼンがあるとよりサクサク登れるかと思います。
ウサギの足跡をたどって九十九折りで登っていきました。
肉球の形までわかるくらいくっきりしたウサギの足跡は初めてです。
ウサギは薄明薄暮性らしいので、この日の未明~明け方くらいに餌を探してここを歩いていたのでしょうか。
どんなウサギか想像しながら歩きました('ω')
最後の最後がクラストした急坂で苦戦しましたが、無事に稜線(?)に出ることができました。
山頂は稜線出て右手方面です。
ここから山頂まではもうちょっと。
が、行く手を見ると、一段と積雪が多くなっていて、そこにはまたまた動物の足跡しかありません。
夏山装備+αの気持ちで来ていたので、このラッセルは若干躊躇(笑)
覚悟を決めていざ出陣…雪の深さはふくらはぎ~膝上くらいです。
とりあえず動物の足跡をたどります。
稜線はそこまで細くはありませんが、特に東斜面はかなりの傾斜で切れているので、誤って踏みはずさないよう注意して歩きました。
それからこの尾根は風の通り道らしく、冷たい風が吹き抜けていたのと、ミニ雪庇もできていました。
この雪庇を時に崩しながら登らなければならなかったので、ゆずちゃんと雪だらけになりながら歩きました。
たまに青木(村)の街並みをチラ見(DJ風)。
なかなか綺麗ではあるまいか。
わたしたちは膝までずぼずぼなのに、時に足元に現れれる動物の足跡は雪上を沈まずに歩いています。
う~む。
その体重が羨ましい。
大変なラッセルも長くは続かず、程なくして山頂に到着しました(*'▽')
子檀嶺岳
山頂は、何の足跡もないきらっきらの雪の結晶で覆われていました。
陽の光が雲間からちょうどよく射していてびゅーてぃふぉー。
景色もばっちりでした。
遠くに白飛びしているのは浅間山です(笑)
反対側には美ヶ原。
この北側に北アが見えるはずなのですが、わたしたちが登っている間にすっかり雲に隠されてしまったようで、全く何も見えませんでした(笑)
曇るの一瞬…。
南東方面には、昨年ゆずちゃんと登った独鈷山も見えました。
「信州の妙義山」なんて呼ばれているのが、なんとなーくわかるような山容。
とりあえずこの独鈷山を眺めながらおやつ休憩をとりました。
ゆずちゃんがくれたキットカット。
「推し友と推し活共有ブレイク」
えっと、どういうこと?
下山
寒さで足の指の感覚が消えた頃、下山を開始しました。
チェンスパだとずるずる滑りながら下りるところも多々あり、逆にスピーディに下れて良かったです(笑)
途中で登ってこられた親子連れとすれ違い。
今回の山旅で初めて会う他ハイカーでした。
とても静かな山行です…。
竹林まであっという間に下山。
今回もとても楽しい里山登山でした(*'▽')
お疲れ様でした。
感想
山頂での休憩時間を含めても、往復3時間半ほどのお手軽山でした。
想定よりも積雪量が多く多少びっくりさせられたものの、特に危険個所もないので楽しみながら登ることができました。
それにしても、この手の里山は動物の足跡がたくさん!
その動物がなんのために、何をしながら、何を考えながら歩いていたのか想像しているとなんだかワクワクしてきます。
山頂からの眺望がなかなか良く、近隣の山々をパノラマビューで眺めることができました。
北アが見られなかったのは少々残念ですが、また違う登山口からリベンジしたいと思います。