こんにちは。
今日は陣馬形山に登った記録です。
陣馬形山について
陣馬形山(じんばがたやま)は長野県中川村にある標高1,445mの山です。
頂上にキャンプ場があり、夏期は山頂の手前まで車で入ることができます。
※冬期は林道が通行止めになります。
山頂からの眺望に優れており、「信州ふるさとの見える山」として長野県から認定を受けています。
アニメ「ゆるキャン△」で主人公がキャンプ地とした場所として話題になったともあり、年間1万人以上の観光客が訪れる観光地でもあります。
参考:
山行記録
10:00陣馬形山登山者駐車場 ー 10:50陣馬形山登山口 ー 13:00陣馬形山13:50 ー 15:00陣馬形山登山口 ー 15:30陣馬形山登山者駐車場
中ア展望を求めて里山を歩く
はじめに
阿弥陀岳登山の次の日は親友のマキノと約束をしていたので、サクッと登れる伊那の高鳥谷山(たかずやさん)に行こうと駐車場に向かいました。
(阿弥陀岳の記事はコチラ↓)
ところがどっこい、前々日の南岸低気圧による積雪のせいで林道が雪で埋まっており、わたしの2WDでは到底上りきることができず、最初のカーブらへんで易々とスタックしました(笑)
一度止まるともうどうにもならないのが2WD。
半ベソかきながら雪のダートを永遠バックで戻りました(笑)
(「雪道で動けなくなった車初めてだわ」by4WD車のマキノ)
途中で車が来なかったのが不幸中の幸いですかな…。
林道を脱出しても辺りは細道しかなく路駐しておけるところもなかったので、今回は高鳥谷山は諦めて以前から気になっていた冬期の陣馬形山に変更することに!
登山前にすでに疲労しましたが(笑)、この日は天気も良く暖かい気候で結果的に良い山行になりました(*'▽')
陣馬形山登山者駐車場
高鳥谷山神社付近から、天竜川の東側に沿って伸びる竜東線という道を通って陣馬形山登山者駐車場に向かいました。
しかしこの竜東線…断崖絶壁に作られたおっかない道でして、Google先生のミスチョイスとしか思えませんでした。
後で母親に言ったら、「駒ヶ根以南の竜東線使う人なんていないよ、バカだね~」と言われました('ω')
そういうわけなので、陣馬形山に向かう際は天竜川の西側にある大きいバイパスを通って行くのをお勧めします(笑)
陣馬形山登山者用駐車場はここです↓
駐車スペースは6,7台分くらい。
トイレはないので事前に済ませておいた方が良いです。
駐車場には案内図がありました。
陣馬形山は通常林道黒牛折草峠線という道を通って車で山頂まで入ることができます。
冬は通行止めとなる道なので、冬期登山はこの駐車場から片道5kmくらいを歩いて登ります。
駐車場の道路を挟んで反対側には、2013年にオープンしたカフェ「basecamp COFFEE」があります。
以前立ち寄ったことがありますが、とても良いカフェでした↓
下山後やキャンプ帰りにお勧めです!
駐車場から陣馬形山
最初は地味にきついコンクリハイクからスタート。
べちゃべちゃ喋りながら歩いていたら、川の向こう側の林の中に、猟銃を持って木の陰に隠れている、オレンジジャケットを着た方が2人もいてびっくりしました。
地元の猟友会の方々のようでしたが、猟銃をこんなに間近に見たのは初めて…。
間違って撃たれやしないか心配したものの、隣のマキノは間違いようもないピンクのシェルを着ていたので安心しました(笑)
山間の集落をぐんぐん登っていくと、少し見晴らしの良くなっている場所に出ました。
今回は、以前親戚に頂いたフルサイズのミラーレス一眼を携行。
まだ使いこなせていないので全然良い写真が撮れませんでした(泣)
道路には「陣馬形山→」という標識がたくさん立っていたので、迷うことなく歩けます。
途中で「近道→」という標識を見つけ、案内通り田んぼの畔のような部分を登って林に入りました。
近道はあまり人が入っていないのか、割と荒れ気味の道でした。
近道の林を抜けるとまたコンクリに出て、しばらく歩くと「丸尾100年の柿の木」の近くに陣馬形山登山道入り口の標識が現れます。
100年の柿の木というのは、その名の通り樹齢が約100年の柿の木らしく、登山口の目印になっています。
時間がある方は少し寄り道して見学しても良いと思います。
わたしたちは柿の木はスルーさせていただき、雪の登山道をハイクアップ。
この日は気温が0度以上と温かく、足の熱が伝わった登山靴にたくさんの雪がくっついてきて雪まみれになりました。
登るごとに積雪が増えていきます。
マキノはフリース、わたしは山シャツで歩きました。
なんだか春山を歩いている気分でした。
登山道の途中にあるベンチからは、木々の間から中アの白い峰々を確認。
本当に良いお天気です。
早く山頂に行ってあのかっこいい頂を拝みたいぜ!!
余談ですが今回のお供はしらびそ小屋のオリジナルナルゲンボトルでした。
オレンジという新色が出たので、2月の頭にかずずと後輩と一緒にしらびそ小屋にお買い物に行って買ってきました(その日は-17度という極寒で、ナルゲンを買ってから即撤退しました(笑))。
思ったより良い色だし、デザインもとってもかわいいです♡
しらびそ小屋に行けない方でもオンラインショップで購入できるので是非に↓
冬は凍ってしまうので外付けできない水筒も、この日は暖かかったのでザックのサイドポケットに入れて携行できました(*'▽')
雪の森では動物の足跡を見つけるのがお楽しみ。
こちらはリスと思われる足跡です。
足跡を追っていくと、一本の松の木の下にたどり着きました。
どうやらこのリスは、松の木を気に入って登って行ったようです。
こちらは足跡ではありませんが、何やら雪上に新し目の木くずが散らばっています。
上を見ると、大胆に皮が削られている木がありました。
穴も開いています。
これはキツツキの仕業かな?
美味しそうな虫でもいたのでしょうか。
雪道は続きます。
数人しか通ってないような新雪だったので、チェンスパの出番はなく、終始つぼ足で歩けました。
ずりずり足を取られるところは体力を消耗します。
前日の阿弥陀岳山行の疲労が抜け切れておらず、さらに筋肉痛もあったので正直しんどかったです(笑)
ブナの木まで来たら山頂まではもうひと頑張り!
このブナは樹齢600年という大木です。
ブナってなんとなく北信や東北にあるイメージでしたが、南信にもこんなに立派なやつがあったんですね。
老木にしては枝ぶりが良くて圧倒されました。
説明書きもありましたが、斜めに撮ったので右側が読めません。
何故正面から撮らなかったんだ…アホゥ。
さらに登ると、鉄塔が見える車道に出ました。
冬季閉鎖の車道はたっぷりの雪が積もっています。
ここから山頂まで車道歩きです。
ここまでで一番の積雪ですが、トレースがついているのでこれに従って歩いていきます。
途中の分岐からは南アが見えました。
南アは山深いので、こちら側から見ると前衛峰が邪魔して主峰たちがよく見えぬ…。
分岐はまっすぐ進みます。
日あたりはお昼寝したくなるほどの暖かさ。
ああ、春が恋しいなあ。
膝まで埋まる雪道をガードレールに沿って歩いていくと、右側に建物が見えてきました。
陣馬形山荘とトイレです。
陣馬形キャンプ場に到着したようです!
こちらのトイレは冬期でも使用できました。
とてもありがたいですね。
キャンプ場からは中アの山々がとても良く見えました。
山頂はこの奥にあります。
雪の照り返しが眩しく、サングラスをつけて歩きました。
ネズミのものらしき足跡が沢山ついていて、雪から頭を出している植物の種を食べていたあとがありました。
こんな雪の中で食べ物を探して歩き回っている野生動物には脱帽って感じ…。
山頂直下は階段になっていました。
踏みはずすと埋まるので、足跡が続く通りに階段を登りました。
そうしてようやく陣馬形山山頂に到着です✦
陣馬形山
山頂からの景色はい\どん/
中アの大展望台とは聞いていましたが、これは高鳥谷山に勝るとも劣らない素晴らしい展望です!!
千畳敷カールも綺麗に見えています。
中アって、北アみたいに特徴的な山容こそしていないのですが、ど~んとどっしりした威圧感が凄いですよね。
そしてどの山も名前がめちゃくちゃかっこいい…。
南方面はこんな感じ。
阿智セブンとか見えてるのかな?
また南沢山とか富士見台とか行きたいです。
北方面。
写真にはうっすらとだから見えないかも…。
こんな南から北アが見られるなんて素敵!
前日一緒に阿弥陀岳に登ったこうさんとやっさんは、この日木曽駒ヶ岳に登っていたので、千畳敷カールを眺めながら心の中でひそかに応援しました。
こんなに天気が良くて穏やかなら、人もいっぱいいるのだろうけど、さぞかし気持ち良いんだろうなあ。
山頂ではこのベンチでしばらくまったりすることに。
あまりの気持ち良さに、いつまでもいつまでも座っていたいベンチでした。
マキノがくれたおにぎりやチョコレートやミニどら焼きを食べながら(餌付けされております)、中ア南部のゴツゴツ山を観察。
この辺はどの山も避難小屋しかなくて、しかもCT長めであまり気軽に足を運べそうにはないな…。
ご縁があったら是非登らせていただきたい山々ではあるのですが。
麓の街はどこも真っ白。
伊那谷がこんなに白くなるのは珍しい気がします。
今年は上雪多いね。
「下山したらファミチキ食べたい」という話をしていたので、近場のファミマをカメラで捜索。
言うて100mm望遠だからなんにも見えなかったけど。
バカ話に花を咲かせていたら、いつの間にか時刻は14:00をまわろうとしていたので、慌てて下山の準備を開始。
この日はスタートが遅かったので、山頂での長居はできませんでした…。
とても良い山だったので、また晴れた冬に来たいと思います。
下山
雪に足を取られながらゆっくり登った雪道も、帰りはあっという間にかけ下りました。
真っ新な雪には何かしら跡をつけたくなるもので、謎に足跡をつけたり、人形をつけたりしました。
マキノが豪快に倒れた跡は、後続の他ハイカーの話題になることでしょう。
日なたはずいぶんシャバっている部分もあって、途中マキノが一度滑ってコケました(笑)
不安な方はチェンスパを履いてしまった方が無難かもしれません。
登山道を下りきって最後の車道歩きでは、一台の軽トラックとすれ違いました。
その荷台をよく見ると、なんとさばき終わった鹿の肉が乗っているではありませんか。
朝の猟師でしょうか…真っ赤な鹿肉には一瞬ぎょっとしましたが、案外鹿肉って美味しいんですよね(おい)。
あの肉を猟師たちはこれからどうするのか…山分けにするのか…売るのか…気になります。
それにしても、猟銃で鹿をしとめるなんてすごいことですね。
車道歩きに足をやられながらも、駐車場に無事下山!
お疲れ様でした!
\おまけ/
帰りの車内より、南アがちょっとアーベントロート。
感想
山頂からの展望は噂には聞いていたものの、夏は車で入れるということもあり、わざわざ下から登ろうとは思わなかった陣馬形山。
今回高鳥谷山に登れないというハプニングが良いきっかけとなって陣馬形山に登ることができたので、損より得をした気分になりました。
ふみcarにスタックしてくれてありがとうとまで言いたい(ほんとかよ)。
陣馬形山を下から登るのは、往復10kmちょっとという積雪期にはまあまあのロングコースです。
阿弥陀岳登山の次の日に登るには、結構堪える山行だったなと思いました(笑)
しかしやっぱり展望は期待を裏切らない素晴らしいものでした!
あの中アを見たら疲れなんて吹っ飛びます✦
夏靴でも行けるので、ガチ冬山装備のない方にもお勧めできます。
ナイトハイクして朝焼けを見るというのもなかなか良いかもしれません。
また登りたいと思える山でした(*'▽')