こんにちは。
山行記録
7:30しらびそ小屋 ー 8:50中山峠 ー 9:50東天狗岳 ー 10:10西天狗岳11:00 ー 11:50中山峠 ー 12:20お昼13:00 ー 13:20しらびそ小屋13:45 ー 14:40稲子湯登山口
※1日目の記録は前回の記事を見てください。
快晴の天狗岳
はじめに
遅ればせながら、あけましておめでとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、去年の山行で申し訳ないのですが、北八しらびそ小屋泊の中山・天狗岳山行2日目の記録をまだ公開していなかったので、2022年やまとりにっき第一弾はこの記事にしたいと思います。
長いので、時間のある時にご覧ください( ˘ω˘ )
モルゲンロート
2日目の朝は5:30に起床しました。
夜明け前の一番寒い時間ですが、夜中に小屋の方がファンヒーターをつけてくださったおかげで(前回記事参照)快適に目覚めることができました。
急いで顔を作り(コレ重要)、外に飛び出して今日登る予定の天狗岳を確認。
おおおお~(拍手)
全面結氷したみどり池の向こうに、前日の荒天からは想像ができないほど晴れ渡った八ヶ岳の空と天狗岳を確認することができました!
少し経つと、この天狗岳は徐々に染まり始めました。
とげとげする朝の寒さと、耳をふさぎたくなるほどの静寂。
焼けた~('ω')
完璧なモルゲンロートに、こう、ぐわ~~っとなりました(伝われ)。
白い息を吐きながらマキノと圧倒されました。
どうやら今日の天狗岳は良いお天気の中楽しめそうです(*'▽')
朝ご飯
しらびそ小屋の朝ご飯は通常7:00からですが、前もって「山に登るために早く出たい」と伝えると30分早く準備をしてくれます。
ご厚意に甘え、わたしたちだけ6:30に食堂へ。
女将さんが「今朝は一番冷え込みましたよ。なんとかのなんとか(聞いたけど忘れてしまった…)が凍ってコンロの火力が小さくて大変で…」と仰られていた通り、ストーブのある食堂も朝の冷気でひんやりしていました。
朝食メニューは厚切りトーストプレートです。
サラダやフルーツもついていて、栄養バランスとボリュームが考えられていて助かりました!
厚切りトーストは小屋の名物というだけあり、外はぱりぱり中はふわふわ、とっても美味しかったです(*'ω'*)
お腹いっぱいになると活力がみなぎってきます✦
ご馳走様でした。
そういえばこの小屋の名物と言えばもう一つ。
小屋の窓際に餌を撒いてあるため、良くリスが食事に来るのだそうです。
朝ご飯を食べながら朝ご飯を食べるリスを窓越しに眺めました。
食後は小屋の女将さんにお願いしてお湯を沸かしてもらい、200円/500㎖で水筒につめさせていただきました。
水はペットボトル売りしかなく、500円/500㎖くらいだったと思います。
しらびそ小屋から中山峠
「それではお気をつけてくださいね。」と女将さんに見送られ、小屋を出発したのは7:30頃。
目指すは東西両天狗岳です!
空気は張りつめているものの陽の光がとてもあたたかく、明るい樹林帯歩きに心がはずみました。
稜線がどうなっているのか期待が高まります。
小屋を出発して少し歩くともう足元に雪が目立ってきました。
前日に降った雪は下の方まで積もったようです。
良く見ると、小さな苔のひとつひとつに雪の粒がくっついていてなんだかかわいい。
稲子岩壁ルートの分岐を過ぎ、急登をせっせと登っていくと上の方の木々が白くなっているのが見えてきました。
霧氷かな?
…霧氷だ!
目に染みる青い空にキラキラした白い枝が映えます。
これが八ヶ岳ブルーってやつですな。
前日爆風音にびびった中山峠直下でも、この日は嘘のように静寂でポカポカしていたので、山シャツのまま何も着込まずに峠まで出てしまいました。
雪山で風がないって素晴らしいですね。
中山峠から東天狗岳
中山峠以降は白銀の世界。
朝陽でキラキラの霧氷トンネルを進みます。
本当に綺麗でした。
霧氷トンネルを抜けると、北西方面に北アが見えました。
ずっと連なる山脈。
さらに白さが増している気がします。
厳しい冬がやってきて、この厳かに佇む峰々は雪に閉ざされてしまうんですね…。
目的地の天狗岳も良いお天気のようで。
森林限界でも風はほとんど吹いておらず、相変わらず山シャツスタイルで写真を撮りながらのんびり歩きました。
木の枝にたくさんくっついている霧氷の姿は、まるでサンゴ礁のよう。
山の上にいるのに、海の底を歩いているような気持ちになりました。
天狗岳の稜線は、朝の冷え込みのおかげでしっかり締まった雪にチェンスパが気持ち良く刺さって歩きやすかったです。
ザクザク音が心地良い!!
北八方面もご覧の通りスカッと晴れていました。
わたしたちが登ってきた東斜面には一つも霧氷がついていません。
西風だったということがこの景色を見ても一目瞭然です。
冬の西風キビシー。
東天狗直下で一旦登山道は西斜面に入ります。
陽の光がまだ入らないためさすがに少し寒く感じました。
凍てつきレベルも高い(/・ω・)/
日陰の急斜面を登りきるとまた日向に出ます。
右手に西天狗岳。
その奥には中央アルプス。
ぽかぽかとして気持ち良いです。
最後の緩斜面を登りきると東天狗岳山頂に到着しました。
山頂からは南八の鋭鋒たちを見渡せます。
写真右奥は南ア。
北岳・甲斐駒・仙丈…こちらも名峰揃いですね。
東天狗岳から西天狗岳
東天狗はそれなりに人もいたので、早めに西天狗へ行くことにしました。
東西天狗の鞍部が好きです。
西天狗の東斜面は日光で雪が融けかけており、なかなかシャバって歩きにくかったです。
が、無事に山頂到着。
山頂標識の奥にあるスペースで少し休憩します。
しらびそ小屋で入れてもらったお湯を沸かし直して、マキノ持参の生姜湯を作りました。
南八を眺めながらのあつあつ生姜湯…心も体も温まります~。
ここからの眺めで特に気に入っているのはこの辺りです。
真っ白になっている根石岳山荘と東斜面のゴツゴツ感が印象的。
硫黄岳への稜線はアイスバーンになってテカテカ光っていてなかなか手強そう。
爆裂火口は相変わらず不自然なくらいごっそりそぎ落ちています。
右上にちょい見えしている横岳もかっこいいです。
とりあえず、マキノとツーショットを撮っておきました。
(阿弥陀の前に立つなんて、わたしたち結構図々しいわね。)
下山
何十分か雪の上に腰を下ろしてぼーっとしていましたが、冷たい風に背中を押されてしらびそ小屋へ戻ることにしました。
歩きだすと暖かいです。
太陽さんありがとう。
やっぱり好きなのは鞍部。
東天狗の山頂は巻いて、そのまま中山峠へまっしぐらに下りました。
中山峠から東へ下りるところは急坂なのでゆっくり歩き、緩やかになったところにちょうど良い木の丸太を見つけたのでお昼ご飯にすることに。
この日のお昼ご飯はカレーメシです✦
本当はハヤシメシの方が好きですが、「バターチキン」は食べたことが無かったのでこちらをチョイス。
思ったより辛くて泣けました。
おかげさまでとても温まりました。
丸太は陽だまりを選んで座ったのに、太陽の位置が変わって気づいたら半分日陰になってしまいました。
く~寒い。
早く帰ろう。
残りの道を急ぎめに下ってしらびそ小屋に帰還。
みどり池越しに見る東天狗が綺麗でした。
さっきまであの上に立っていたなんて信じられません。
デポしてあった荷物を回収し、小屋前のベンチで一生懸命詰めていると(行きの時より荷物増えてるんじゃないかと思うくらいパッキングできなかった(笑))、小屋の女将さんが小屋から出てきてくれました。
上の様子や楽しかったことをお話しすると、女将さんもとても嬉しそうにしてくださったので心がほっこりしました。
その後ようやくパッキングが終了したので、屋根の上で作業をしていたご主人と、わたしたちの使った布団を2階の窓に干している女将さんにお礼を言ってから帰路につきました。
しらびそ小屋はとても閑静で素朴な山小屋ですが、素敵なご主人と女将さんがいる最高の山小屋でした。
また泊りに行きたいです。
しらびそ小屋からの下山はいつもの通りのんびり歩きました。
写真を撮ったのは林道のカーブミラーくらい。
おいマキノ、ミラーの歪みを利用して自分だけ足長効果狙うなよ。
わたしはわたしでドナルドレベルに靴でかくなってるじゃん。
駐車場に戻ってきたのは14:30頃でした。
帰りは近くの「YATSUDOKI TERRACE小海」というお菓子屋さんでお土産を購入し、今回の旅は終了です。
お疲れ様でした!マキノありがとう(*'ω'*)
感想
初めて訪れた時からマキノとすっかり虜になってしまったしらびそ小屋。
ずいぶん前から、初冬になったらここに泊まりに来ようねとマキノと約束しており、今回はその約束を果たすことができました。
マキノにとっては初めての山での宿泊でしたが、とても楽しんでくれたようで良かった!
防風悪天候中山も、夜暑くて寒くてちゃんと眠れなかったことも、泊りに来ていたもうひとパーティがちょっぴり騒がしかったことも、美味しいご飯をたくさん食べたことも、八ヶ岳ブルーのサンゴ礁を歩いたことも、全部素晴らしき思い出です。
さて、2022年はマキノとどこに泊まりに行こうかな(*'ω'*)