やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 南ア 聖岳・赤石岳・荒川三山縦走 ~プロローグ〜

こんにちは。

今日は南アルプス南部を4日間かけて縦走したときの、出発に至るまでのお話です。

4日間の山行記録

1日目:聖沢登山口→聖平小屋(テント泊)

2日目:聖平小屋→聖岳→兎岳→百間洞山の家(小屋泊)

3日目:百間洞山の家→赤石岳→荒川三山→千枚小屋(テント泊)

4日目:千枚小屋→椹島

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南ア南部大縦走に行くまでのお話

はじめに

7月末に有給を2日間とって土日と繋げ、山の師匠(こうさん)と一緒に南アルプスの南部にある、聖岳赤石岳・荒川三山を3泊4日で縦走してきました!

山深く玄人しか入山しないようなイメージがあった南ア南部。

「きつそう」という先入観が強く(いや…先入観というより事実か)、正直「行こう」という気持ちを積極的に抱くことが無かった山域なのですが(笑)、師匠にお誘いいただいた絶好のチャンスだったためご一緒させていただきました。

今回は、web上でも比較的山行記録が少ない南ア南部へのアクセス方法、テン場や小屋・バスの予約方法や気をつけたい点などの導入部分をお話したいと思います!

 

沢登山口までのアクセス(2022年版)

今回の登山口は聖沢登山口。

ここまではイカーでの乗り入れができないため、畑薙第一ダム臨時駐車場(夏季のみ開設)に駐車し、㈱特種東海フォレストという会社が運行する椹島(さわらじま)行きの登山者用バスを利用する必要があります。

畑薙⇔椹島の途中に聖沢登山口があります。

バスの時刻表には途中下車できることは書いてありませんが、バスの運転手に乗車前にその旨を伝えると聖沢登山口前で下ろしてくれます

バスの乗車時間はおよそ1時間です。

 

しかしこのバスは誰もが利用できるというわけではなく、指定の山小屋に宿泊しないと乗車できません

その指定の山小屋というのはこちら↓

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というわけで、今回わたしたちはテン泊装備にもかかわらず、2日目は百間洞山で小屋泊するという計画を立てざるを得ませんでした。

うーん…色々オトナの事情があるのだろうけと、テン泊でもバス利用を可能にしてほしいなというのが本音。

 

ちなみにバス停のある畑薙第一ダム臨時駐車場までは、新静岡ICから下道で約2時間ほどかかります。

登山口までのアクセスも非常に悪いのです。

南ア南部は入山が大変とは聞いていましたが、まさにこのことだったんですね。

 

各種予約について(2022年版)

上記テン場、山小屋、バスを利用するには、事前予約が必須となっています。

予約サイトはこちらです↓

個人旅行|登山ツアー・登山バス・日帰りバスツアー・国内/海外旅行なら毎日新聞旅行「まいたび」

今回1日目に宿泊した聖平小屋以外は㈱特種東海フォレストの管轄となるため、こちらのサイトで予約ができます。

 

あのですね、このサイトはかなりクセありなので気を付けてください(笑)

まず、無料ですが会員登録が必要です。

そして、注意書きが多すぎて全部読むのは非常に億劫です。

さらに、何泊もする場合は一括で予約できなくてそれぞれの日で予約しないといけないとか、テント泊が前後に挟まる場合はバスの予約情報を備考欄に記入しなきゃいけないとか、情報を入力していった最後に「満員なので宿泊不可」って出るとか。

……クセじゃ!!!!

 

恐らくツアー予約サイトを転用しているため、複雑になっているのだと思います。

仕方のないことだけど…ちょっともう少し何とかならないのかなあと思わずにはいられない…(笑)

何度も失敗してキャンセルを繰り返し、何日かかけてようやく予約を完了しました。

こんなにweb予約で手こずったのは生まれて初めてです(笑)

スマホ専用画面がないので、予約の際はPCで操作することをお勧めします(スマホよりは見やすいです)。

 

もちろん電話予約もあるのですが、支払い方法が振り込みオンリーということで、キャンセル時の返金が面倒くさそうですので気を付けてください。

 

ちなみに聖平小屋は別途電話予約が必要です。

詳細はHPを↓

聖平小屋 公式HP | 南アルプス聖岳に鎮座する山小屋

※時期によって電話先が変わるので、最新の情報に従ってください!

聖平の場合は従来の通り現地での支払いになるので返金云々の問題はなく、電話でスムーズに予約ができるので大変助かりました。

電話口の方もわかりやすくお話ししてくださり、とても良かったです(*'ω'*)

 

今回の宿泊費:

聖平小屋(テント泊)¥2,000/人

百間洞山の家(小屋泊)¥12,000/人(夕食付、朝食抜き)

千枚小屋(テント泊)¥2,000/人

 

注意点・特別な持ち物など

南ア南部に入山する際の注意点…それは…ヒルです。

南ア南部は湿度が高くむしむしとしているので、ヤマビルがたくさん生息しています。

◆ヤマビルとは

吸血性のヒルとしては日本唯一の陸生ヒル

気温10℃以上の湿度の高い森林に生息しています。

主に大型動物の体温・二酸化炭素で接近を感知し、皮膚の柔らかい部分に取りついて吸血するとされています。

参考:ヤマビル - Wikipedia

 

そのため、南ア南部に入山する際は特別なヒル対策が必要になります。

見た目もやることもキモすぎるヒルに吸血されないよう、今回ヒルのために用意したものはコチラです↓

 

①長袖・長ズボン

ノースのアルパインライトパンツ

樹林帯を歩く1日目と4日目は、長袖アンダーシャツに加えてロングパンツを着用しました。

夏場は暑いのでタイツ×ハーフパンツスタイルが好きなのですが、より厚いロングパンツを履くことでヒルをシャットアウトできます。

 

②ゲイタ―

夏用のゲイタ―を持参しました。

相当やばい時は長ズボンの裾を靴下に入れ、その上からゲイタ―を着用することで完全にヒルから肌を守ることができます。

昔はヒルは木の上から落ちてくると言われていましたが、現在はほとんどが地面から足を伝って這い上がってくるということがわかっているようです。

そのため、足回りの対策はしっかりしました✦

 

②ハット

モンベルハット

とは言え一部木から落ちてくるヒルも無きにしも非ずだそうなので、普段は絶対着用しないハットを購入し、森の中では被るようにしていました。

わたしの登山人生ではほぼ初めてのハット。

選ばれたのはモンベルでした。

webshop.montbell.jp

シルエットがかわいいし、なかなか良かったですよ、おすすめ!

 

③手ぬぐい

手ぬぐいは常時首に巻いてる

毎回愛用している手ぬぐいは、首に巻いて首の保護に使いました。

他にも、ネックゲイタ―なども使えると思います。

大事なのは、肌を出さないことです。

 

④グローブ

グローブもいつも持ち歩いてはいますが、今回も忘れずに持って行きました。

 

ヒル忌避剤

最後に、必需品であるヒル忌避剤。

色々な商品が出ている中で、わたしはこれを持って行きました↓

ヒル下がりのジョニー

様々な口コミを調べて一番効きそうだなと思ったのと、ディート不使用という点が魅力的でした。

携行用の小さいボトルがあるのも登山には良いですね!

(こちらの記事を参考にさせていただきました!ありがとうございました(*'ω'*))

https://xn--binchoutan-v43isn7lu836ae3sd.com/hirusagari.html

【閲覧注意】ヤマビル除けスプレー『ヒル下がりのジョニー』を検証してみた / あるいはヒルを探し歩いた女の夏の物語 | ロケットニュース24

当日は、登山開始前にこれを靴、靴下、パンツの裾、帽子、手ぬぐい、ザックにまんべんなくスプレーしました。

 

 

しかしこんなに対策して行ったのに、今回の山行で出会ったヒルはわずか一匹でした(笑)

ヒル忌避剤が効いたのか、そもそもあまりヒルがいなかったのかは定かではないですが、被害に遭わずに済んで良かったです。

同じ南ア南部でも、長野県側の便ヶ島(たよりがしま)方面には大量のヒルの生息が確認されているようですが、少し場所を変えると全くいないということもあり得るのかもしれません。

また、同じ場所でも雨の日・降雨直後と晴れの日ではかなり違ってくるとのことですので(わたし調べ)、やっぱり対策だけは万全にして入山するべきと思いました。

 

まとめ

今回の山行プロローグのまとめです。

①聖沢登山口・椹島へは㈱特種東海フォレストのバスを利用する

②①のバスは、指定の山小屋で小屋泊をしないと利用できない

③小屋・テン場・バスは完全事前予約制

ヒルがいる山域があり、対策が必要

以上!

 

山深くて入山しにくく、情報も圧倒的に少ない南ア南部なので、事前準備からとても大変だなあと感じました。

続きはコチラ↓

yamatori0422.hatenablog.com