前回の記事にも書きましたが、9/9~9/11まで北ア常念山脈を縦走する予定だったのが悪天候によりつぶれてしまったので、11日は代わりに南アの端っこにある入笠山に登ってきました。
前回の記事はこちらです。
入笠山について
長野県富士見町にある、南ア北端の標高1955mの山です。
山頂近くまではゴンドラが通じているので、初心者の方でも容易に登れる入門山です。
山頂は360度の大パノラマで、北ア、南ア、中ア、八ヶ岳、富士山まで見渡せます。
また、周辺には入笠湿原という湿原があり、スズランやカタクリなどが咲き誇る他、幻の花とされているホテイアツモリソウまで見ることができます。
山の北東斜面はスキー場になっているので、冬になればウィンタースポーツを、夏にはマウンテンバイクを楽しむことができます。
山行記録
8:30 富士見公園 ― 9:10 入笠会館 ― 10:45 沢入登山口 11:00 ― 12:10 湿原 12:50 ― 13:30 入笠山山頂 14:45 ― 15:15 山彦荘 ― 16:05 沢入登山口 ― 17:10 入笠会館 ― 17:30 自宅
入笠山
麓から登る計画
本日のメンバーは、9日の焼岳(前回の記事参照)にも一緒に登った、高校以来のお友達Mちゃんです!いえい!
とにかく3日間山にこもる予定が丸つぶれになったので、山に行きたくて仕方のない私とMちゃんは、9日の焼岳では物足りず、2人で近くの入笠山に登ることにしたのです(=゚ω゚)ノ
入笠山は地元の山でも1番なじみのある山で、わたしは保育園の遠足や小学校の自然探検など、小さいころから登ってきました。
大学に入ってからは2回ほど登っており、今年の春に登った時は雪があったので軽アイゼンを着用したのを覚えています。
一方Mちゃんは今回が初入笠山ということで、とても楽しみなご様子(*^^*)
さてルートについてですが、ほとんどの方はスキー場からゴンドラを使って一気に上がってしまうと思います。
ですがそれでは物足りないという方向けに、沢入登山口(駐車場有)から登るトレッキングコースも存在します。
大体登山口から2、3時間くらいで山頂に立てるかと思います。
私もいつも登るときはここの登山口から登っているのですが、普通に登山をしている人は正直これでも物足りないと思います。
というわけで、今回は富士見町内の実家から歩いて登るという計画を立てました(/・ω・)/うほお~
ゴンドラ山頂駅(1780m)から入笠山頂までは標高差200m、沢入登山口(1450m)から登ると標高差500mという易しい山ですが、麓(1000m)から登ると標高差1000mという最高のトレーニング山になります(笑)
コンクリートロードを登る
それではMちゃんと富士見公園で待合せて出発です!
山頂は雲の中…。
(麓から撮影。パノラマスキー場が見える。)
富士見公園から富士見保育園の前を通り、「富士見パノラマスキー場→」と書いてある看板は素通りしてひたすらまっすぐ行きます。
当たり前だけど登山口までは永遠なるコンクリートの道です。
まだまだです。
八ヶ岳も雲の中。
入笠会館にたどり着きました。
ここからは、くねくねのコンクリートロードを永遠と登っていきます。
木々が鬱蒼としていて熊が出そうです…(笑)
1つ目の三叉路。沢入は左です。
看板には、入笠山マイカー規制の案内が書かれています。
午前8:00から午後3:00までは、沢入駐車場から入笠山御所平峠までマイカーで行くことはできません。
ゴンドラに乗りたい方は、下のスキー場の入り口まで戻らなくてはいけないことになるので注意して下さいね。
ちなみに登山口のすぐ近くを歩いていたところ、車で来られた知らない奥様に「ゴンドラはどこから登るの?」と話しかけられました。
マイカー規制のことを伝えると、なんだか少々憤慨した様子で戻っていきましたが、今までさんざん看板が出ていたのに読んでいないことが疑問ですね…。
そして私たちが怒られる筋合いない…!!(笑)
M氏楽しそうだね。
2つ目の三叉路。ここも左です。
ここまで長かったけど、ここからも長いよ~(; ・`д・´)
永遠なるコンクリの道を2人でワイワイ登っていましたが、品川とか、富士山とか、遠くからやってきたであろう県外ナンバーの車や、タクシーなどが私たちを追い抜いていきました。
乗せてけ~~~(冗談です)。
何度も沢入駐車場が見えることを期待してカーブを曲がり、そのたびにまだまだ続く無機質なコンクリの道に期待を裏切られながら、でも尽きない話を楽しみながら、歩みを進めるのです(笑)
はい、やっとたどり着きました、登山口に。
沢入駐車場には20台くらいとめられるかな。
トイレ完備です。ちなみに水洗☆
あ~ここからやっと登山道です。
遠かった~(笑)
沢入駐車場から入笠湿原
登山口は駐車場のすぐ上にあります。
登山道は整備されており、急斜面もないので楽しくおしゃべりしながら歩くことができますよ(*´ω`*)
でも、階段が多いんです(泣)
2日前の焼岳登山で2人とも太ももが筋肉痛…階段は酷…(-ω-)/
これがいつもいつも気になってしょうがない。
ガタガタポイントって何なんだろう…。
中級があるってことは、上級と初級があるのかな…。
熊が出そうなので、Mちゃんが「樹音(ジュネ)」を吹いてくれました。
樹音とは長野県原村付近で作られている木でできた笛です。
こんなに小さいのに15の音階を出すことができて、音色はリコーダーやオカリナに似ていてとても優しい音です。
県内でも認知度はまだまだ低いのでご存知の方は少ないと思いますが、とーーっても素敵な楽器で誰でも吹くことができちゃいう素敵な笛です✦
もし樹音に興味のある方は以下のサイトを参考にしてくださいね
過去記事も( ˘ω˘ )
Mちゃんの奏でる樹音の音は、木々の間を縫って森の中に染みわたっていきました。
これで熊も寄ってこないだろう!(逆に寄ってくるか…?)
ひたすらに、まっすぐ進みます(*^^*)
ホソバトリカブトが咲いていました。
良い森。
歩きながらMちゃんが樹音を吹いていると、後ろからやってきたおじさんに「優雅だねええ」と言われて大爆笑しました(笑)
木の高いところにぽくんとキノコ。その上下にある穴はキツツキの仕業…?
法華道との分岐。ここから湿原まではすぐです。
法華道は通ったことがないので今度は行ってみたいな。
湿原への入り口。動物が入らないように厳重な柵で囲まれています。
(開けたら必ず閉める!)
入笠湿原
では湿原に入っていきます。
綺麗な階段。
4月に行ったときはこの階段も湿原の木道も架け替え工事をしていたので、これは出来立てほやほや(*'ω'*)
マツムシソウの蜜を吸う蝶。
マツムシソウは、Mちゃんもわたしも大好きな花です。かわいい(/ω\)
ワレモコウ。
湿原にやってきました。
9月の湿原はリンドウ畑でした!
エゾリンドウかわいいね。
ウメバチソウかな。
シラカバとリンドウ。
気の早いもみじが紅葉していました。
ゴマナ…?
参考:入笠植物図鑑 | 富士見パノラマリゾート 長野県富士見町
湿原の上にある山彦荘の前でお昼にしました。
お母さんが朝作ってくれたおにぎり、美味~(*^-^*)
山彦荘。
◆山彦荘について
入笠湿原の目の前にある山荘。
男女別の浴槽があって疲れを癒すことができます。
主人の方が草花やキノコの専門家だそうで、夕食には様々な山菜やキノコ料理が出るみたいです、素敵ですね!
キャンプ場がり、予約するとキャンプができます。
携帯電話の電波も通じますし、ここで泊まるのもとても楽しそうです!
<基本情報>
収容人数:約25人
開設時期:年中
素泊まり:5000円
テント泊:800円/人
テント設営数:不明
入笠湿原から入笠山山頂
おにぎりを食べ終えて、そろそろ山頂を目指すことにします。
山彦荘から山頂までは30分くらいです。
途中お花畑があります。
これは何だろか~。
これもわからんな~。
マツムシソウかわいすぎ!
山は秋の装い。
美しいダケカンバの道を歩きます。
このあたりで山頂から下ってきたご夫婦にお会いしたのですが、旦那さんが「もしかして、コンクリートの道から登ってた?」と声をかけてくださいました。
ご夫婦はタクシーで登山口まで来たとのことでした。
「お~、頑張ってるな~と思って!」と旦那さん。なんだか嬉しいような、恥ずかしいような私たち(笑)
もちろん岩場コースを選択(/・ω・)/
こんな感じ。
よくある「どうしてここにつけた?」鎖。
ずいぶんと登ってきました。
富士見町が垣間見える。
そして…
登頂!
(GoProで撮影。)
いやー、登った登った!頑張った!
八ヶ岳、アルプス、富士山等は雲の中でしたが、かろうじて諏訪湖が見えました。
でも雲の動きが速いので、お、これは…?と思っていると…
北アがちょーこっと見えました!
どの山だかこれだけじゃわからないなあ(汗)
GoProをマイク代わりに遊ぶ。
(いらん写真や。)
お湯を沸かしてスープとパンをかじります。
Mちゃんは栗カボチャ。私はコーンクリーム。
伊那市方面はどんよりとした雲に覆われていました。
山頂にいると、1組のご夫婦が登ってこられました。
座っているわたしたちに奥さんが「これも何かの縁だから」とお菓子のお土産を分けてくれました。
お菓子が本当においしくて、幸せな気持ちになりました、ありがとうございます(*´▽`*)
Mちゃんが樹音を吹いていると、そのご夫婦が「良い音色だね」とか「なんという楽器なの?」とか、たくさん話しかけてくださいました。
樹音の話で少々盛り上がって、楽しいお喋りの時間が過ぎていきました。
山頂で誰かとお話しするのは登山の楽しみの1つでもあります(*^^*)
下山
ご夫婦が下ってから、わたしたちも下山することにしました。
また標高差1000mを下ります。うげえ…。
入笠湿原にもさようなら!次来る時は、春のスズランを見たいな!!
清掃下山しながら歩きました。
筋肉痛の太ももに響いてきつかった…特に階段を下るときは2人でうなりながらです(笑)
こんなに素敵な森はなかなかないと思います。
沢入の駐車場に着いたときは、車は1台もありませんでした(笑)
永遠なるコンクリの道は、なんだか登った時よりもはるかに長く感じられました。
きついわ~。
やっとこさ町に下ってきました~。
きっちり家まで歩きました。疲れたけど、めっちゃくちゃ楽しかったです!!
Mちゃんもお疲れ様(=゚ω゚)ノ
反省
山頂でのんびりしすぎました(笑)
下山したときは17:30頃になっていて、びっくりでした。
山頂でゆっくりしちゃうのは悪い癖だな~。
感想
1度やってみたかった家から入笠山頂上まで歩くというあほみたいなことができて満足しました!これで家から歩いて登れるということが証明されたので、これから暇な時とかに登ろうかなって思っています。
それから、Mちゃんとは年に何回かしか会えないので、色んな話ができて楽しかったです!また来年、山行こうね~(-ω-)/☆