やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 朝日連峰 大朝日岳 ~東北ならではの山容を楽しむ旅~ 2017.8.3

f:id:yamatori0422:20190607085907j:plain


こんにちは。

今日は過去の山行記録です。

行方不明になっていた朝日連峰に行った時の写真が出てきて舞い上がっているので、さっそく記録していきたいと思います(*'ω'*)

大朝日岳について

大朝日岳(おおあさひだけ)は、山形県新潟県の県境に連なる朝日連峰の最高峰で、標高は1870mです。

大朝日岳自体は山形県にあり、小国町と朝日町の境界をなしています。

f:id:yamatori0422:20190607101301j:plain

 

麓から見てもわかる端正な三角錐の形をしていて、かつては剣頭山とも呼ばれていました。

日本有数の豪雪地帯で、夏の残雪・稜線上の高山植物山麓から山腹にかけてのブナの原生林・深い渓谷が特徴です。

 

朝日連峰花崗岩質の隆起山地で、その誕生は5000万~6500万年前とされている古い地質です。

山地周辺には温泉がなく、すべて温度の低い鉱泉となっているのは、この連峰が火山ではないためです。

 

登山道は山頂から延びる尾根すべてに開かれていて、よく整備されています。

1番人気なのは朝日鉱泉から鳥原山・小朝日岳を経て登るルートです。

 

参考:

大江山岳会 古寺鉱泉口~大朝日岳の道案内 - 大江山岳会 ~大朝日岳の道案内~

大朝日岳 - おおあさひだけ:朝日岳(あさひだけ):標高1,871m-東北:朝日連峰 - Yamakei Online / 山と溪谷社

大朝日岳 | やまがた山

朝日連峰の地質 - 朝日鉱泉・大朝日岳・朝日連峰

 

山行記録

4:15古寺鉱泉 4:50 ー 5:20 合体の木 ー 6:30 水場 ー 7:20 古寺山 ー 7:40 分岐 ー (小朝日岳トラバース) ー 8:05 分岐 ー 8:50 銀玉水 ー 9:25 大朝日岳山頂避難小屋 ー 9:45 大朝日岳 11:05 ー 11:40 銀玉水 ー 12:10 分岐 ー (小朝日岳トラバース) ー 12:30 分岐 ー 13:40 ハナヌキ分岐 ー 14:50 古寺鉱泉

※かなり前の記録なので正確性に欠けてるかも…。

 

初めての朝日連峰

古寺鉱泉から古寺山

時は2017年の夏真っ盛り。

山形の母Sさん朝日連峰に挑戦するべく早朝に家を出ました。

山形に来てから朝日連峰はわたしの憧れの山の1つになっていたので、それをいよいよ登るのかと思うとものすごくわくわくしました。

しかしそれと同じくらい、東北の名峰に経験の浅い2人で挑むという緊張感がありました。

 

4:00過ぎに古寺鉱泉駐車場に到着。

f:id:yamatori0422:20190606214301j:plain

人気の山ということでそれなりに車もとまっていました。

車から外に出ると盛夏とは思えないほど涼しかったです。

 

ここで記録を確認すると、なぜだか駐車場で30分以上の時間を費やしています(笑)

一生懸命思い出しているのですが、トイレに行った記憶しかない…。

30分も何をやっていたのか、謎が深いです…。

ちなみに駐車場のトイレは仮設トイレで、"それなり"でした(笑)

 

さて、やっとのことで出発です。

f:id:yamatori0422:20190606214955j:plain

古寺鉱泉までは川沿いを歩きます。

清々しくってとても気持ちが良いんですよ~(^▽^)

 

橋を渡ると古寺鉱泉です。

f:id:yamatori0422:20190606215205j:plain

f:id:yamatori0422:20190606215252j:plain

◆古寺鉱泉について

古寺鉱泉朝日連峰の登山道上にある民宿です。

1937年に建設されました。

鉱泉は朱泥色で、リュウマチ・神経痛・胃腸病に効くとされています。

山形県内の数ある温泉の中でも最も秘湯の趣を醸し出しています。

また、食事にはイワナの塩焼きや季節の山菜料理などの山・川の幸が大変おいしいと人気だそうです。

山奥のために電気はひかれていません。

薪で加熱した湯船と非加熱の湯船の2種類があるそうです。

 

<基本情報>

収容人数:30人

開設期間:4月末~12月末

素泊まり:4000円

参考:

http://oekanko.jp/index.php?page_id=75

古寺鉱泉 - Wikipedia

 登山ポストがあるのでここに山行届を提出していきます。

 

そっしていよいよここから朝日連峰の懐へ(/・ω・)/

f:id:yamatori0422:20190606220934j:plain

 

しばらくは目を見張るほどの美しいブナの森を進んでいきます。

これこそが東北の山!という感じですよね♡

f:id:yamatori0422:20190606221228j:plain

しかし標高はそんなに高くないので動いていると結構暑くなってきます。

さっきまであんなに涼しかったのがうそのよう。

この時点でかなり汗だくでした(笑)

 

途中湧き水ポイントがありました(*´з`)

f:id:yamatori0422:20190606221521j:plain

冷たい水が渇いた喉に染みわたります…い、生き返る~~!!

 

登山道は次第にえぐれた斜面になっていきます。

f:id:yamatori0422:20190606221752j:plain

f:id:yamatori0422:20190606221811j:plain

f:id:yamatori0422:20190606222042j:plain

こんなにえぐれてしまって大丈夫??と思ってしまう(笑)

水が削ったのでしょうか?

 

途中でふと後ろを振り返ると、大規模な雲海ができているのに気が付きました。

f:id:yamatori0422:20190607075831j:plain

f:id:yamatori0422:20190607074629j:plain

めっちゃくちゃ幻想的でしょ!!!

この時はカメラ使い慣れてなくて写真へたくそですが…(´Д⊂ヽ

 

これは…どこの山だ!/(^o^)\

f:id:yamatori0422:20190607074919j:plain

月山…?だとすると左奥のは鳥海山…?

 

雲の海から山だけが頭を出していました。

f:id:yamatori0422:20190607075436j:plain

左の綺麗なとんがりは障子ヶ岳かな?いっけめん~✦

わたしが東北の山で見た雲海の中でこの時が1番きれいでした。

 

幻想的な雲海に元気づけられてあれよあれよと登っているうちにいつの間にか古寺山の山頂を踏んでいました。

f:id:yamatori0422:20190607075947j:plain

(この写真よく見るとわたしの頭の上にトンボが飛んでるんですよね、自分的にめっちゃじわるんですよね。)

ちなみに後ろに見えるのが小朝日岳、その奥の雪が残っているのがこれから目指す大朝日岳です。

 

古寺山から大朝日岳

古寺山でおやつ休憩をとったあと、大朝日岳を目指して出発しました。

朝日岳のピークはトラバースしました。

f:id:yamatori0422:20190607080526j:plain

朝日岳


調べたところによると、トラバース道は遅くまで雪が残っているそうなので残雪期は注意が必要です。

わたしたちが行ったときにはトラバース道の雪はすっかり溶けていました。

 

ここから写真の時系列がぐっちゃぐちゃになっていて記憶も定かではないので、とりあえず見つけた写真を危うい記憶に沿って適当に並べていきたいと思います…ゴメンネ(汗)

 

朝日岳を過ぎると目の前には朝日連峰主峰の山々が姿を現しました。

f:id:yamatori0422:20190607080649j:plain

左から大朝日岳中岳西朝日岳(だと思われる)。

この景色が見られたときは正直心臓どきどきでしたよ、かっこよすぎますよ、テンションぶちあがりですよ。

 

雲海を背に歩くSさん

f:id:yamatori0422:20190607081334j:plain

雲から頭を出している君の名は…。

 

朝日岳から先は絶景のオンパレードなのでどこにカメラ向けても映えます(笑)

f:id:yamatori0422:20190607081432j:plain

f:id:yamatori0422:20190607081627j:plain

f:id:yamatori0422:20190607081635j:plain

東北の山らしい女性的な山容です。

一見アルプスに来たかのように感じるんですが、どこか全く違う部分があるんですよね。

なんというか…もさもさしてる…みたいな…(語彙力)。

 

しばらく気持ちの良い稜線歩きですが、大朝日岳山頂避難小屋直下は急な斜面になっていて階段が続いていました。

f:id:yamatori0422:20190607081952j:plain

これがもう超絶きつかった!!!!

なんであんなにきつかったのか今でもわからないんですけど、全然足動かなかったです(笑)

肺に鞭打って登ります…。

 

絶景に励まされて何とか登り切りました。

f:id:yamatori0422:20190607082155j:plain

 

登山道の途中に見えているのが山頂避難小屋です。

f:id:yamatori0422:20190607082625j:plain

 

写真でもわかるくらいあからさまに疲れているSさん

f:id:yamatori0422:20190607082519j:plain

「頑張れ!(笑)」

 

あ、そういえば…

Sさんは高所恐怖症でここまでの道中でも「こわいこわい」と言ってペースダウンすることが多々ありました。

なんの恐怖症もないわたしからしたら「うん?ここのどこに怖がる要素があるんだろう?」って思ってしまうくらいのところでも、Sさんから見るとかなりの恐怖を感じる場所みたいです。

f:id:yamatori0422:20190607090417j:plain

なんか小学生の遠足だかで飯豊の石転び沢に連れていかれたときに同級生が雪渓から滑り落ちて大騒ぎになったことがあるらしく(落ちた子は別に何ともなかったらしい)、その頃から高いところが怖くなっちゃったみたいです。

些細なことがきっかけで恐怖症になっちゃう可能性ってあるんだなあとびっくりしました。(その前に小学生を石転び沢に連れてく小学校、どうかしてない???(笑))

 

そんなSさんなので、心身ともに疲れていたのかも。

先の道にその疲れも吹っ飛ばすほどの絶景が広がっていたのが幸いです(*´з`)

f:id:yamatori0422:20190607083524j:plain

f:id:yamatori0422:20190607083525j:plain


大朝日岳山頂避難小屋に到着!!!

f:id:yamatori0422:20190607083918j:plain

 

この小屋の前にはお花畑が広がっていました。

f:id:yamatori0422:20190607084008j:plain

これはたぶんクルマユリ…(いつもオニユリと間違える、いまだに違いがよくわからない)。

 

ミヤマコウゾリナ

f:id:yamatori0422:20190607084820j:plain

(撮影してる自分の影がっつり入ってるよ…(笑))

 

ウサギギク

f:id:yamatori0422:20190607084926j:plain

葉の形がうさぎの耳に見えるからウサギギクなんだよって、登ってきたおじさんが教えてくれました。素敵!

 

小屋のトイレをお借りしました。

100円でしたが、小屋の管理人さんが、本当は100円じゃ全く足りない、1000円くらいとらないとやっていけない、みたいなことをおっしゃっていました。

トイレの処理って大変な山小屋仕事の中でも最も頭を悩ませるものなんですね。

感謝の念を忘れずありがたく使わせていただかなければと思いました。

 

ではいよいよここから山頂アタックです✦

f:id:yamatori0422:20190607084532j:plain

(美しい稜線の向こうで以東岳がおいでおいでしている気がしますが、心を鬼にして無視します(笑))

 

しかし登っているうちに雲が上がってきちゃった…(;´Д`)

f:id:yamatori0422:20190607084705j:plain

f:id:yamatori0422:20190607085133j:plain

これはこれで幻想的…とポジティブに考えて登ります。

登山道には半端じゃない数のトンボが飛び交っていました。

単体ではかわいいけど、これだけの集団だとちょっとばかし気持ちが悪いぜ…。

 

最後の斜面を登りきると、山頂標識がわたしたちを出迎えてくれました!!!

f:id:yamatori0422:20190607085247j:plain

(写真撮ってくれたおじさんありがとうございました。)

 

案の定ガスで何も見えないので、とりあえずお昼にしました…。

下る方に「1足遅かったねえ」と言われて「くやし~~!」ってなりました(笑)(笑)

でもさ、晴れていようが曇っていようが雨が降っていようが雪が降っていようが、登り切ったという達成感は誰にでも平等にあるところが山登りの良いところなんだよね。

 

山頂でご飯を食べれば、こうやって晴れてくれることもあるしね(二ヤリ)。

f:id:yamatori0422:20190607085821j:plain

f:id:yamatori0422:20190607085907j:plain

f:id:yamatori0422:20190607090033j:plain

幾重にもなって連なる朝日連峰は本当に素敵でした。

 

明らかにホワイトバランスを間違えた写真があった。

f:id:yamatori0422:20190607090454j:plain

なんか、寒い。

 

わたしにとってはアウェーな山域なのでどの山がなんていう名前なのか全く分からなかったのですが、その分純粋に(?)景色に感動することができました。

 

下山

山頂で1時間半近くまったりしてから名残惜しくも下山を始めました。

f:id:yamatori0422:20190607090600j:plain

この稜線を下るのも最高に気持ちが良かったです。

 

途中で見つけた珍しそうな花。

f:id:yamatori0422:20190607090931j:plain

ギンリョウソウ…???ぜんぜんわからない(笑)

 

とりあえず「かわいい~!」で撮るのがにわか花好き。

f:id:yamatori0422:20190607091506j:plain

 

真っ赤なタマゴタケを発見。

f:id:yamatori0422:20190607091649j:plain

朝はなかったので日中出てきたみたいです。

ここまで赤いと気持ち悪いな…(笑)

 

下山はかなり足にきました(;^ω^)

2人でへとへとになって駐車場に到着しました。

 

下山後は古寺鉱泉で登山バッチを購入しました。

f:id:yamatori0422:20190607092139j:plain

f:id:yamatori0422:20190607092127j:plain

楽しかったな~!!

 

反省

今思うとこの山行、かなり危うかったんじゃないかなって反省しちゃいますね…。

体力ない上にSさんの高所恐怖症って…ほんと晴れてたからよかったなあと(汗)

でも間違いなくわたしの大きな経験値にはなったと思います。

 

感想

とても疲れたけど景色が最高に良かったです。

アルプスとは違った良さというか、独特の山容で、新しい景色を見せてもらいました。

雪深い山域なので登れる時期は限られてくるのですが、厳しい環境だからこそできる景観があって植物や動物がいて、東北の良さを改めて感じました。

当時は体力全然なくてきついことが多かったので、2年経った今同じルートをたどったらまた違った体験ができるのかなあとも思います。

しかし少なくとも今年中は朝日連峰には行けないと思いますし、来年には大学を卒業して東北を離れるので次はいつ行けることやら…悲しい…。

 

この山行で朝日連峰のことが大好きになりました。

いつになっても必ずやまた登りに行きたいと思います。