やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 三吉山・(上山)葉山 ~雪が舞う岩の海~ 2017.11.8

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こんにちは。

またまた過去の山行記録です。

今日は山形県の三吉山と上山葉山に登った時のです。

三吉山について

三吉山(さんきちやま)は、山形県上山市にある標高574mの山です。

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江戸時代から民衆の信仰の対象となってきた山で、山頂には三吉神社があります。

この神社の裏手には山形盆地や上山市街地を俯瞰できるビューポイントがあるので見落とさないように注意です。

 

そのほかに見逃してはいけないのが登山道途中にある「岩海」です。

森林帯を歩いている途中で突然視界が開け、里山とは思えない大規模のガレ場が広がります。

これが岩海と言われている場所です。

どのような理由でこの低山にこのガレ場ができたのかは定かではないようですが、蔵王の噴火で飛んできた岩が堆積したとか、昔地下のマグマが地表に噴出し、その際に岩が均等に砕かれたとか、氷河期の冷却によって岩が砕かれたとか…色んな説がある模様です。

ちなみにこの付近は眺望もよいので上山市街地を見渡すことができます。

植生としては、三吉山だけに自生する稀産種のシンエイザクラが見られるほか、ニッコウキスゲをはじめとしたさまざまな花を楽しむことができます。

主な登山道は1つで、登山口にはバイオトイレが完備されています。

 

参考:三吉山 | やまがた山

 

上山葉山について

上山葉山(かみのやまはやま)は、山形県上山市にある標高687mの山です。

三吉山とは尾根続きになっているのでセットで登られることが多いです。

 

山頂には葉山神社があります。

県内の他2つの葉山(長井葉山と村山葉山)と同様、この上山葉山にも東北独特の葉山信仰があると考えられ、「端山」という意味で葉山という名前になりました。

上山葉山に対する深山は蔵王と考えられます。

他の2山の葉山と比べてもかなりマイナーな山のようで、詳細は調べてもよくわかりませんでした(汗)

 

参考:hayama

 

山行記録

上山ゴルフガーデン上駐車場 ー 三吉山 ー 上山葉山 ー 三吉山 ー 上山ゴルフガーデン上駐車場

※時間は忘れました。

 

山形の葉山3山を制覇しよう

時は2017年の初冬。

お馴染みSさん上山市の葉山を登るべく計画を立てました。

山形県内には葉山と名の付く山が3つあり、そのうち2つはすでに登っていました。

 

ですからこの上山葉山を登れば山形の葉山3山制覇ということになります

ウキウキで登山口に向かいました。

 

登山口から三吉山

目指すのは上山ゴルフガーデンです。

このゴルフ場の上に駐車場があります。

R13から山道に入るのですが、なかなかに急坂くねくね道でした…。

 

ようやく登山口を発見!

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車をとめて外に出ると、雨雪が降り始めました…(;´Д`)

上下レインウェアを着ます。

早速登るぞ~~!!

 

あ、そういえば、わたしこの山行では靴のインソールを忘れたんでした(笑)

駐車場で靴に足を入れた時「なんだこの違和感は!!」とびっくりしてよく見たら、まさかのインソールが入っていませんでした。

そんなバカなことがあるかと思ったのですが、どうやら靴のお手入れをする時に抜いたインソールを入れ忘れたみたいでした。

笑い者もいいところだ…(笑)

仕方ない、インソールはなしで登ることになりました(-ω-)

 

階段を登っていくと見晴らし台などの見どころがいくつかありましたが、写真がないので説明は割愛(ゴメンナ)。

登山道は次第に整備された歩きやすい道になっていきます。

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水場がありました。

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ご丁寧にコップが置かれていましたが、それで飲む気にはあまりなれないな…(笑)

手にためてちょっと飲んでみたところ、冷たい水がのどを通ってぞくっとしました。

…いや普通に寒い…夏場の暑いときに飲むことをお勧めします…。

 

しばらく歩いていくと、何やら登山道が岩々してきました。

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とても低山とは思えない異様な雰囲気に心が躍ります(笑)

 

…およよよ!!!

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満面の笑みを浮かべるSさん

わくわくしてるんですよね、わかります(にやり)。

 

最終的にこんな感じになりました。

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いやほんと、なんじゃこりゃという感じですよ。

自然にできた景色なのに、まるで人工的に岩を敷き詰めたかのような光景で思わず目を見張りました。

 

雪も降ってきて異様な世界観。

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本当にここは里山ですよね?(森林限界にでも来たみたいだ。)

岩塊からは本来は展望が良いはずなのですが、この日はあいにくの空模様で何も見えませんでした。

 

岩塊を楽しく通り、しばらく登っていくと三吉山山頂に到着しました!

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山頂部は平らで広く、トタンでできたちょっとした小屋と三吉神社と鐘がありました。

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鳴らしてみたくなるやつね。

三吉神社のお社の写真がないので説明だけ書いておきます。

◆三吉神社(みよしじんじゃ)について

三吉神社は1833年に建てられた神社です。

祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)大山祇神(おおやまつみのかみ)です。

(大物主神は国土を守る神、大山祇神は山を司る神.。)

当時は疫病や不作などから死者が多く、あまりの惨事に秋田県大平山の三吉神社に訪れ御祈祷したところ悪疫を癒したため、地域にも分霊を受けた三吉神社を建立しようということになったそうです。

1959年の伊勢湾台風で社殿は倒壊してしまったため、現在の社殿は1960年の5月に再建されました。

参考:

山形県神社庁 | 三吉神社

由緒・御祭神 | 太平山三吉神社

 

神社の裏がビューポイントです!お見逃しなく。

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この日は天気が微妙だったので遠くの方は見えませんが、なかなかの展望具合です。

 

これは帰りのことですが、三吉山のトタン小屋の中で「笹巻き」を食べました!

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◆笹巻について

笹の中に浸水したもち米を入れてゆで上げる、山形の郷土料理です。

もともとは中国で作られた料理で、平安時代に日本に伝わりました。

それを広めたのが修験道開祖とされる役小角とされています。

修験者の間で栄養価の高い保存食として用いられ、作り方が山から里に伝わり、今では山形県内外で親しまれるようになりました。

参考:

手づくり笹巻 清川屋

笹巻き|山形の味・郷土の味|山形のうまいもの|おいしい山形ホームページ

 

地方によって形とかが若干違うのですが、 この村山地方はおにぎりみたいな三角形で「げんこつ型」と呼ばれています。

きなことか黒蜜をかけて食べるのですが、なんというか、おはぎみたいな感じです!

おいしいですがもち米なので、量のわりにお腹いっぱいになります(笑)

 

あたたかいわかめスープと一緒にいただきました。

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三吉山から上山葉山

三吉山から上山葉山に向かいました。

尾根歩きなので気持ち的にも歩きやすいです(^▽^)

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しかし歩みを進めるごとに雪が出てきました。

ハイクに影響はありませんが気温は下がったように感じました。

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特に難所もないのですたすたと足が進みます。

あっという間に葉山山頂直下の登りにさしかかりました。

 

しかしここがなっかなかの坂でした~(汗)

ご覧の通りかなりの急斜面です(;´Д`)

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岩が濡れているので余計に登りづらく、また土も湿ってびっくりするくらい滑ります。

特に下りはとても神経を使いました。

ロープはあることにはあるんだけど、怪しすぎるやつです…自己責任で使います(笑)

 

「ちょっと怖い」by高所恐怖症Sさん

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落ち着いてゆっくり登りましょう。

 

登ってきた坂を見下ろしてみる。

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写真では急坂具合が伝わらないなあ…。

 

滑る岩に足を取られながらもなんとか登頂しました!!

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やった~!!これで山形葉山三山制覇しました(∩´∀`)∩

 

葉山の頂上にも神社があり、葉山神社と呼ばれています。

◆葉山神社について

祭神は少彦名命(すくなひこなのみこと)です。(農業・酒造・医薬・温泉の神)

県内の他2つの葉山のように東北独特の葉山信仰から建てられたと考えられます。

(あまり詳しいことはわかりませんでした…。)

参考:

⛩葉山神社|山形県上山市 - 八百万の神

スクナビコナ - Wikipedia

hayama

 

記念に登山ノートにコメント書きました。

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↓「これで良しっと。」みたいで笑う(笑)

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ノートが入っていたポストには素敵な一言がありました。

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「帰りきつけて」

かわいい(*´ω`)

 

気をつけて、無事帰りました。

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ありがとうございました!

 

反省

上山葉山に登った時は山登りを本格的に始めた年だったので、寒い冬の山行というのがそもそも初めてでした。

だから防寒着とかが全然わからなくて、準備もおろそかだったと思います。

今でこそ積雪期の低山ハイクにはなれましたが、この時は山の雪のことも何もわかってなかったなって。

経験って大事だなあ…。

 

靴のインソール忘れたのはほんとあほでしたね(笑)

インソールないと靴底の振動が直に伝わってきて大変です。

里山だからよかったものを…これが高山だったら登る前に無念の撤退でした…。

これからも十分に気を付けたいです。

 

感想

とにかく印象に残っているのが三吉山の岩海。

標高574mの一見何でもない里山に、こんなにも素晴らしい景観があるなんて…いやあ驚きでした。

三吉山から葉山への縦走は急斜面で大変なところもありましたが、里山のまったりした山行を楽しむことができました。

三吉山と葉山の形は独特でわかりやすく、麓からも良く見えます。

友達とかに「あれ登ったんだよ~~」ってつい自慢してしまうな(笑)

無雪期は初心者に最適の山ですのでこれから登山を始めるハイカーにもおすすめです☆