こんにちは。
今日は泉ヶ岳登山の記録です。
泉ヶ岳について
泉ヶ岳(いずみがたけ)は宮城県仙台市泉区の北西部に位置する標高1175mの山です。
宮城県立自然公園船形連峰に含まれています。
奥羽山脈船形山系の中でも最後に形成された錐状火山で、噴出した安山岩により芳の平から山頂まで大きく3つの段丘を形成しています。
(参照:Google Earth)
豊富な湧き水(泉)が池や川を作り出しているというのが名前の由来だそう。
その名の通り泉ヶ岳周辺には七北田ダムや大倉ダムなどの複数のダムがあり、仙台平野を潤す水源の1つとなっています。
登山のコースは5つあり、それぞれ「水神コース」「滑降コース」「カモシカコース」「表コース」「北泉コース」と名前が付けられています。
参考:
山行記録
9:45 泉ヶ岳駐車場 10:00 ー (滑降コース) ー 12:00 泉ヶ岳山頂 12:50 ー (水神コース) ー 14:25 泉ヶ岳駐車場
行ってみたかった東北の山をまた1つ制覇
先週末も山へ行ってまいりました!
メンバーは、最近東北の山登りでいつメンとなりつつあるKさんとNさんです(/・ω・)/
いつも大変お世話になっております(/・ω・)/
泉ヶ岳駐車場へ
日曜日の朝、天気を心配しながらKさんの運転で仙台へ向かいました。
山形から宮城へ抜ける笹谷峠は冬季は通行止めになるので途中で高速を使いました。
結構重要な道路も通行止めになっちゃうあたり。
宮城に入り、麓から見た泉ヶ岳。
前日雨雪が降ったのをそのまま引きずっている、くずぐずした天気です。
山頂はもやもやとしていまいちすっきりしない。
そろそろ雪×青空の景色を見たいぞ~~い!!!
泉ヶ岳駐車場に到着しました。
スキー場もあるのでとても広い駐車場です。
朝なので地面にはシャーベットっぽくなった雪と氷がまだ残っていました。
それにしても、この時期なのにこんなに車が止まっていて驚きです。
みんな山に狂ってんな、仲間だな。
泉ヶ岳駐車場から滑降コース経由で泉ヶ岳山頂
10:00頃駐車場をゆっくり出発しました。
当初の予定では水神コース経由で登るつもりでしたが、適当に遊歩道を歩いてたどり着いたのが滑降コースだったのでこちらのコースで登ることに。
…ゆるい。
泉ヶ岳キャンプ場の横を通り斜面を登っていくとかわいい看板を発見。
ここからさらに山の方へ入ってみます。
Nねえさん。
ねえさんの装備が素敵なので憧れてます。(笑)
ノースのシェルの色がすごい好き。
あとRowLow Mountain Worksのサコッシュ。
これ、用途に応じてマチを広げることができるので一眼レフがしまえるんです。
急な雨からカメラを守れる、ポイント高…欲しい…。(笑)
広い散策路を登っていくと滑降コースの看板が現れました。
ここからいよいよ登山のはじまりです(=゚ω゚)ノ
途中の木にぶら下がっていたのは赤い缶に「クマ」と書かれただけの雑なクマよけ。
付属の棒で叩いて音を鳴らしクマをビビらせるというものです。
さぞ特殊な音が出るのかと思いきや、「ガンガンガン」という何の変哲もない缶の音でした。
…本当にこれでクマ逃げるのかよ。
ちなみにこの時期クマが出るかどうかは微妙なラインだそうです。
あったかかったら冬眠しているクマは冬でも餌を探しに出てくるそうなので、Kさんが一応クマ鈴を携行してくれていました。
しばらくは森の中のなだらかな雪道が続きます。
雪質はこの前の安達太良山と比べてしっとりとしていて若干重い感じでした。
靴やパンツの裾にペタペタとくっつくのが鬱陶しいなあ。
途中細い川を渡ると突然辺りは真っ白になりました。
木の幹にこんなに雪がつくのは雪が湿っているからでしょうか(適当なこと言ってみた)。
斜面の途中で暑くなってニット帽とネックウォーマーとフリースを脱ぎました。
レイヤリング面倒くさがらない、冬山の鉄則ちゃんと覚えたぞ。
駐車場から1時間ほどでお別れ峠に到着しました。
ここでカモシカコースや水神コースと分岐します。
ここまで山と高原地図と同じくらいのCTで登ってきました。
お別れ峠を過ぎると樹林が開け、泉ヶ岳山頂とそこに続く道を眺望できました。
それまで怪しかった天気も回復傾向に!
光の入れ方が素敵なKさんの写真。
光を制す者は写真を制すやつ~~!わたしは制せない…(;´Д`)
青空もちらほら見え始めたことでテンションも上がり歩みがはかどりました。
走りたくなるこの坂道よ。
雪は深くても脛あたりなのでつぼ足でも歩きやすいコンディションです✦
お別れ峠から30分ほどで見返平に来ました。
見返平から登山道を見返る。
とても綺麗!
歩いてきた道を振り返るのすごい爽快ですね。
「おお~。」
この景色を見ながらしばらく撮影休憩しました。
付近の木の枝にたくさんついていた氷たち。
(ボケがうるさい。)
見返平を出発するとそれまでのなだらかな坂道とは打って変わり、勾配きつめの登山道となりました。
太ももにくる道ですがこの絶景です!!!
白い、とにかく白いのです!!
ついつい立ち止まって写真を撮ってしまいます。
Nさん撮影のこの写真たち、とても素敵です(*´ω`*)
白いトンネルをくぐって標高を稼いでいきます。
光が差し込んでコントラストが強い森。
とても綺麗ですがしかし、わたしが最も苦手とする撮影状況です…。
白飛び、黒つぶれ、失敗作が多いよ(;´Д`)
わたしとは正反対に、光を制すKさん。
わたしもこういうの撮りたかった~~(;´Д`)
ふと上を見ると、真っ青な空が広がっているのに気づきました。
空気中のチリが少ない冬山の空。
青の密度が濃くて引き込まれてしまいそう!!!
…あ~、控えめに言って最高だわ。
タテイチが映える景色。
明るい森、面白いように足が進みます。
こちらは「アォッ!!!」と叫びながら登ってくるNケル・ジャクソン。
ねえさんには笑わせてもらってばかりです(笑)
青空の下、順調に登っていくと大壁という標識が現れました。
……急登フラグが10本くらい立ってますわ。
ほらな。
け~っこうな急斜面でした(笑)
つぼ足でも大丈夫ですが、まあまあ滑る個所もあったので慎重に登りました。
「登っている感じ」がするので気持ちは良いのですが、
息が切れた。
おNEWの冬靴を履いて登るNケルさん。
いいな~!わたしもあったかい冬靴欲しいな~~!!
標高1100mくらいの地点でカモシカコースとの分岐がありました。
(看板雪かぶっていたのでストックで一生懸命払い落したんだよ。)
カモシカコースの踏み跡はゼロでしたが、冬は人気のないコースなのでしょうか…?
宇宙へと続く青い空を見上げなら変わらぬ急登を登り続けます。
山頂まではあともう一息です!!
…しかし、あともう一息からが長いというお決まりの展開でした。
「山頂まだですか?」
ナチュラルに急坂。
「山頂まだですか?(2回目)」
木々の間から見えた街の写真を撮るという口実で休憩をとったりして(笑)
ちなみに太平洋が見えて感動しました✦
海が見える山ってなんか良いなあ。
そしてうっすら汗をかき始めた頃、ようやく山頂に到着しました(∩´∀`)∩
お疲れさまでした~~!
泉ヶ岳山頂
山頂では先に到着していたおじさまと立ち話をしました。
少し立っていただけなのにすぐに体が冷えて、慌ててニット帽とフリースを着込みました。
山頂は木々に囲まれているのですが案外風が抜けるようです。
山頂には標識と祠がありました。
山と高原地図の記載によると、祀られているのは三吉大神とのこと。
三吉大神って秋田の郷土神だっけ?
以前山形の三吉山に登った時に色々調べて出てきた神様の事かなあと。
詳しいこと全く知らないので全然語れませんが(笑)
ちなみに三吉大神のご利益は勝利成功、商売繁盛、技芸・武芸だそうです。
南無妙法蓮華経と書かれた柱も立っていました。
神道と仏教の共存。
こんな目立ってるやつなのに調べても由緒とか出てこなくて、謎です。
とりあえず山頂標識と写真を撮りました。
撮っていただいたおじさまありがとうございました。
山頂では昼食休憩をとりました。
じっと座っていると寒さがじわじわ体の芯に入ってくる感じで、冬山に来たなあと実感させられます。
Nさんがサコッシュにつけている温度計は-5度を示していました。
長野に住んでた時は-5度なんてへっちゃらだったのに、東北に住むようになってから明らかに寒さに弱くなっている…。
もしくは歳をとったせいだろうか……辛辣…。
泉ヶ岳山頂から水神コース経由で泉ヶ岳駐車場
あまり長居しすぎても寒いので、昼食を食べ終えたら下山を開始しました。
下山は初心者におすすめという水神コースを選択。
滑降コースに比べてこちらはずいぶん人が入っているようで、登山道の雪はしっかり踏み固められていました。
そのせいでつぼ足では若干不安定。
こういうコンディションって軽アイゼンを履くか非常に迷うのよね。
雪の上に動物の足跡を発見しました。
タヌキかキツネかテンか…わからんが。
そういえば山頂でお話ししたおじさまによると、泉ヶ岳ではよくウサギの足跡が見られるそうです。
トウホクウサギが生息しているらしいので、運が良ければ会えるかもですね~会いたかった~!!
途中でひらけたポイントがありました。
雪の積もり具合からもわかる通り風が強かったです。
もう超寒かった、鼻水止まらないよ(笑)
足元の小石たちはがちがちに凍っていました。
霜柱もシャキッと立っていました。
Kさん曰く、霜柱が立っている日は晴れるそうです(*'▽')
観天望気だ!昔からの知恵だ!
北西方面には北泉ヶ岳、その奥には船形山を望むことができました。
しかし蔵王方面は天気が悪かったです。
何がそんなに楽しかったのか満面の笑みを浮かべているわたし。
皆さんには秘密ですが(笑)
天望スポットは岩がごろごろしている上凍っているので慎重に下りました。
こういうところをうまくアイゼンで歩ける人になりたい。
樹林帯に入っても思っていたより急坂で、踏み固められた雪と岩がミックスしている斜面を下るのに苦労しました。
溶岩が多くごろごろしている道です。
しかも風が結構入ってきて寒かった~!
まだもふもふしている滑降コースの方がある意味楽に下れたのかも…?
水神と書いた石碑のところまで一気に下ってきました。
石碑めちゃめちゃでかいな、なんじゃこりゃ。
水神碑を過ぎると途端に道はなだらかになり、後はずっとこんな感じでした。
いい感じに疲れているところにこれね…眠くなるやつなんだよね~(笑)
NさんとKさんがずっとおしゃべりして下さったのでなんとか寝ないで済みました(笑)(笑)
雪と泥の混じった非常に不快な登山道を一気に下れば入口に到着!!
おっつかれさまでした~~✦
帰り道
帰り道に見た泉ヶ岳。
とても晴れておりました!!
お疲れ様会は山形のあたご食堂にて。
来るの3回目ですが3回とも鶏から定食を頼んでおります。(笑)
めちゃくちゃ美味しいのでついつい…でも次こそは他の定食も試してみたいです!
NさんKさん今回もありがとうございました!
反省メモ
下山時にネックウォーマーし忘れて鼻がさんむかった。(鼻が1番凍傷になりやすいらしい。) 冬山の下山で暑いってことはたぶんほとんどないのではないかと思うので防寒はしっかりしてから下山したい。山頂で保温ボトルに入れてきたお湯を飲んだ時生き返る心地がしたので今度から冬山では積極的に白湯を飲んでいきたい(笑)
装備:
TIGORAフィットシャツ、MHWTシャツ、UNIQLOフリース、TNFレインパーカー、TIGORAタイツ、Marmotパンツ、Smartwool靴下、LOWA登山靴、Karrimorニット帽、Smartwoolネックウォーマー、ニット手袋
今のところ1番強化が必要なのはフリースと手袋。手袋はとりあえず防水か暴風のものを探しておく。まだガチ雪山にはいかないので夏山と兼用できるやつあれば良いな。
感想
今回も楽しい山行でした!!
泉ヶ岳は里山という感じでしたが案外高低差もあったりして思った以上に楽しめました。
帰りに「実家が標高1000mくらいにあるんです~」という話をしたら、Kさんが「じゃあ標高的には泉ヶ岳の頂上に住んでいるようなものですね」と言っていて、なんかそのせいで泉ヶ岳に妙な愛着がわきました(笑)
実家ももう泉ヶ岳のように寒いのだろうな…か~、帰省したいけどしたくない…(笑)
泉ヶ岳は夏は初心者向けの山ですが、冬はそれなりに冬山の雰囲気を味わえるので雪山入門にも適していると思います。
以前から気になっていた山だったのでこの機会に登ることができて良かったです(*'▽')