こんにちは。
今日は八ヶ岳の硫黄岳に登った記録です。
硫黄岳について
硫黄岳についてとルートはこちらを参考にしてください↓
山行記録
5:10 桜平駐車場(中) ー 5:45 夏沢鉱泉 ー 6:40 オーレン小屋 ー 7:10 ヒュッテ夏沢 7:20 ー 8:20 硫黄岳山頂 8:50 ー 9:20 赤岩の頭 ー 10:30 峰の松目 ー 11:20 オーレン小屋 ー 12:00 河原 12:30 ー 13:00 桜平駐車場(中)
風の洗礼
はじめに
今年のお盆休みはコロナ禍で遠出ができなかったため、県内で近場の山をあちこち歩き回っていました。
9連休もある夏休み、本当ならまた山形に遊びに行って大学の友達などに会いに行きたかったのにな…。
残念ですが、悲しきかなどうしようもないので( ノД`)
そんなお盆休み最初の山は手軽な硫黄岳にしました。
実は7月中に突然、高校の時にすごく仲良くしていた親友のYーねえさんと呼んでいるーから「山に登りたいから連れていけ」ラインが届きまして、今回の計画を立てることになったのです。
ねえさんとは、大学2年の時に一緒に木曽駒に登っています↓
(この時はYちゃんって書いてるけど、たぶんこれから当ブログにたびたび登場することになるので、わかりやすくねえさんにしました(笑))
この時からバッサリ髪を切ってベリーショートになったねえさんとの楽しい山歩きの物語、はじまりはじまり~。
桜平駐車場から夏沢峠
ねえさんの家は南信にあるのですが、当日朝がとても早いため、八ヶ岳にほど近いわたしの家に前日入りしてもらいました。
お泊りって楽しいよな、なんでこんなに楽しいんだろうな。
今回の登山の起点である桜平駐車場ですが、それはもうびっくりするほど混みます。
これは事前情報として持っていたので、当日の朝は3:30起きしました(笑)
地元なのになんでこんな早起きしなきゃならんのかね、全く嫌になるよね。
さらに駐車場までの林道は、ダートもダート、ひどいダート道です。
スピードが出せないので計画は余裕をもって立てておいた方がGOOD。
このダートは今回初めて運転したのですが、ふみcarの腹がぶち壊れるかと思いました(大袈裟)。
…運転が疲れるのでなるべくは行きたくないです。
切実に、ジムニーを手に入れたくなる。(笑)
ロードクリアランスが低い車はわだちに入らないように気を付けましょうネ。
特に下りには要注意です。
5:00過ぎ時点では「中」の駐車場にはまだ空きがあり、無事駐車することができました。
駐車場は他にも「上」と「下」がありますが、上はスペースが小さく、下は林道の始まり地点にあって登山口から気が遠くなるほど遠いため、中にとめるのが一番楽です。
補足ですが、新型コロナウィルスの影響で桜平の駐車場のトイレは閉鎖されています。
トイレは事前に済ませておくのが吉〇
わたしたちは出発前に済ませてきたのにまた行きたくなってしまい、急いで次のトイレスポットである夏沢鉱泉へ向けて出発しました(笑)
トイレはどれだけ行っておいても登山口につくとまた行きたくなるあるある。
中の駐車場からしばらく林道を登ると右手にゲートがあります。
懐かしいね、最後に来たのは3年も前になるのだなあ。
ゲートから夏沢鉱泉までは広い林道を歩きます。
これが意外と急坂だったりして疲れるのよ。
登山は登り始めが一番きつい。
夏沢鉱泉手前の滝。
硫黄で石が赤茶けています。
辺りは硫黄の匂いがプンプン。
夏沢鉱泉どん。
さっそくトイレをお借りしましたorz
この山小屋、宿泊者はもちろん、日帰りでもお風呂に入ることができます。
源泉100%の温泉に浸かるとお肌がすべすべになるらしいですよ(*'▽')
夏沢鉱泉からは鳴岩川に沿って歩きます。
道の脇に可憐に咲く沢山の花に癒されながら歩きました。
休憩中にゼリーをむさぼるねえさん。
ゼリーってのどごしいいから暑い時期とかは山に最適だよね。
わたしも割とむさぼる。
ここからも特に難所はないのでサクサクと進みます。
大学や職場の話をワイワイしながら歩いていると、気づけばオーレン小屋の前でした。
ここは薪ストーブと檜風呂と桜鍋の山小屋。
泊まってみたいけれど、いつも混んでるイメージしかないのでちょっと敬遠しちゃう…。
まあ、いつか、何かのご縁があったらお泊りさせていただきたいと思います…。
この日も小屋の前には多くの人が休憩していたので、ここはスルーして先に進みました。
オーレン小屋のすぐ先に根石岳との分岐があります。
硫黄岳山頂は右方向です。
GPSを見たらなぜか一瞬根石岳方面を歩いていることになっていて、びびって引き返すところでした…(笑)
道間違えたかと思った…GPSもたまに狂う時あるんだ…。
オーレン小屋からはこんな感じの階段状の道を歩きます。
登るにつれて大きな岩も増えてくるため面白いです。
歩いていると、次第に頭上の風の音が気になり始めました。
森の中だと影響はないのですが、この先は森林限界を超えるため不安になってしまいます。
今年はすっかり風に好かれてしまったみたい…(笑)
夏沢峠にはヒュッテ夏沢とやまびこ荘が建っています。
八ヶ岳って本当に小屋多いですよね、小屋ヶ岳って言われるのもうなずける。
ヒュッテ夏沢は基本学校登山向けの山小屋なので、一般客はあまりとっていないそうです。
わたしも中学2年生の学校登山でお世話になりました。
ちなみに今年はコロナの影響で営業していません。
夏沢峠からは硫黄岳の爆裂火口壁を望むことができます。
何回見ても圧倒される火口。
地球の歴史を感じる。
夏沢峠では小休憩をとりました。
この日家を出る前に真っ暗な家の畑で急いで採ったミニトマトを、おいしそうにほお張るねえさん。
トマト嫌いなのに、なんでも美味しく感じる山マジックにかかってぱくぱく食べてた(笑)
夏沢峠から硫黄岳山頂
トマトを食べつくしたところで夏沢峠を後にしました。
いよいよ硫黄岳山頂アタックというヤツ。
夏沢峠から見る東方面の山々を眺めながら歩きました。
すみませんがどれが何という山だか全くわかりません…。
東に弱い。
夏沢峠からは勾配が一気に急になります。
濃い樹林帯は登るにつれてだんだん密度が下がり、時折開けて遠くを望めるようになります。
振り返ると、さっきまでいたヒュッテ夏沢の青い屋根がもうこんなに遠くに見えました。
人の足ってすごいよな~、一歩はこんなに小さいのに…まじチリツモ。
美しきねえさん。
こやつは美人というよかイケメンである。
イケメンねえさん。
森林限界を超えるとおおよそこんな感じの道が続きます。
ガレ場。
落石しないように注意です。
さて、森林限界を超えてからは予想通り風をもろ受けるようになりました。
樹林帯で聞いた頭上の風の音は、硫黄岳山頂付近を吹き抜ける暴風だったようです。
寒いので途中でレインウェアを着ました。
暴風でいけめんのショートヘアもこの有様。
この写真のねえさん目が死んでるwww
確かに、初心者には怖い風の吹き方だったと思います。
油断してると体を持って行かれるような爆風なんて、下界ではほとんど経験しませんからね…。
ねえさんにとってはいきなり山の風の洗礼を受けるということになってしまいました…:;(∩´﹏`∩);:
爆風の根石岳を振り返る。
この写真でいくらか寒さが伝わってくれたら嬉しい。
強風による鼻水で景色どころではなかったけれど。(笑)
ねえさんがだいぶ疲労した頃、ようやく硫黄岳の山頂付近が見えてきました。
もやもやの青空がすごく素敵でした。
そして暴風の硫黄岳登頂です!
\やったぞー!/
硫黄岳山頂
硫黄岳の山頂では南を向いて休憩しました。
山頂はとても風が強く、ガスで彩度の低い世界でした。
別の惑星に降り立ったような。
奇跡的な晴れを期待しながら牛乳パンを食べました。
ねえさんの顔よりもでかい牛乳パン。
信州人のソウルフード(?)
風の中でずいぶん待ちぼうけ。
全然晴れてくれない山。
ねえさんに硫黄からの絶景を見せてあげたいんだけどなあ。
やることがないので、ついに隣で睡眠をとり始めるねえさん。
え、寝るなよ…(笑)
この後も景色はずっとこんな感じだったので、諦めて赤岩の頭まで下ることにしました。
…とりあえずめちゃ寒いから避難…(笑)
硫黄岳山頂から赤岩の頭
下っている途中で硫黄岳山荘が見えました。
なんかかっこいい。
ここで昔硫黄岳と横岳の登山バッチを買った思い出。
ところで、下るにつれて見る間にガスが晴れて彩度が戻ってきました。
下ったら晴れるというお決まりのやつです。
オレンジ色の土が鮮やかな場所が赤岩の頭。
晴れる予定なら早く言っとくれよ…。(笑)
阿弥陀の頭も出てきました。
横岳は頭こそ見えないけれどゴツゴツの山肌はチラ見できました。
嗚呼大同心ヨ。
いつかこれを登ってみたい…。
横岳の山肌だったら永遠に眺めていられる気がします。
イケメンねえさんとイケメン横岳。
いつしか風も止み、太陽の光があったかくてとても快適でした。
イケメンねえさんとイケメン阿弥陀岳。
個人的に八ヶ岳の中で一番イケメンなのは阿弥陀だと思っている。
赤岩の頭からの南八を堪能しました。
赤岩の頭から峰の松目
赤岩の頭からは足をのばして峰の松目まで歩きました。
八ヶ岳の中でもマイナーな山という峰の松目。
それもそのはず、山頂からの景色は木々にさえぎられてゼロですからね(笑)
それでもはじめて行くピークはわくわくします(*'ω'*)
赤岩の頭から少し登り、そこからはすぐに下りになります。
道は軽く滑り台です、天気悪いときはあまり歩きたくない…。
それに加えてハイマツの海を泳ぐことになります。
溺れかけたわい。
綺麗に見えている大きな阿弥陀に元気をもらいながら歩きました。
中岳との鞍部に権現がチラ見しているのがかわいい。
下っていくと道は森の中に突入。
The八ヶ岳という森、癒されまくります。
苔の小径という名前を付けたいな。
こんな風に写真を撮っていると全然前に進みません(笑)
最近わたしはULザックにUL登山靴を履くのにはまっています。
ライトハイクって最高なんだ…どこまでも歩いていける気がする。
木漏れ日と青い空と緑の針葉樹。
森歩きが最高に気持ち良い瞬間です。
峰の松目直下はかなりの急登になります。
手を使って木の根を攀じ登るところもありました。
途中ですれ違った老夫婦に「シャクナゲが一輪だけ咲いているからどこにあるか見つけてみてね!」と教えていただき、そこからは登山道脇に目を光らせながら登りました(笑)
ご夫婦からは「もし見つけられなかったら大きな声でわたしを呼んでね、すぐさますっ飛んでいくから!」とも言われていたので心強かったですが(笑)
そのシャクナゲは、峰の松目のすぐ手前でねえさんが見つけました。
他のは花を終えて散っているのに、この一輪だけはすっくと綺麗な花を咲かせていました。
山で出会ったご夫婦に教えていただいたシャクナゲ、より一層綺麗に見えました(*'ω'*)
シャクナゲから程なくして峰の松目に到着!
写真の通り藪の中ですが、時期によってはシャクナゲが綺麗そうな山頂です。
特に長居はせず、すぐに下りました。
下山
峰の松目直下の急坂は慎重に下りました。
オーレン小屋との分岐でシャクナゲのご夫婦に再びお会いし、シャクナゲのことをみんなでお話ししました。
明るくて楽しくて、すごく良いご夫婦でした…こんなご時世でなければ美味しいものを食べながらゆっくりと語り合いたかった…。
分岐からは密度の濃い苔の森を歩きます。
両脇から押しつぶされそうなくらい密集している苔…。
程なくしてオーレン小屋に到着です。
あとは行きに歩いた道をてくてく歩くだけです。
朝よりもずいぶん人が沢山いて、すれ違いが面倒くさかったです:;(∩´﹏`∩);:
おかげで写真これしか撮ってない。
苔のミニ滝、素敵でしょう。
夏沢鉱泉のすぐ上に河原で休憩できる良い場所を見つけたので、しばらくここに入り浸ってこの日の登山の余韻を楽しみました。
涼。
この、余韻に浸ってまったりする時間が、一番山を感じてる気がします。
山活サイコー。
河原でずいぶん時間を費やして、ようやく駐車場まで戻ってきました。
車があふれかえってすごいことになっていました。
ほとんど県外ナンバーでびびりました。
お疲れ様でした(/・ω・)/
下山後Story
下山後はわたしのお家のウッドデッキでうちカフェをしてしめました。
コロナが流行る前は「下山したら登山口に近いカフェで甘いものを食べる」というのがわたしの定番だったのですが、今はどうしても外食する気になれないのでうちカフェで我慢しています。
うちカフェも楽しいですが結構マンネリ化してしまうので、早くカフェで気兼ねなく食事ができる世の中に戻ってほしい…。
ちなみに今回は自分で豆を挽いて淹れたアイスコーヒーと、キャトルセゾンのシフォンケーキを食べました。
キャトルセゾン、八ヶ岳からもまあまあ近いので下山後のお土産を買うのにお勧めです↓
www.quatresaisons-yatsugatake.com
感想
久しぶりに硫黄岳に登ってとても懐かしい気持ちになりました。
硫黄岳って桜平の駐車場というハードな壁を乗り越えれば、あとは気軽に散歩気分で登れる山なので、ねえさんのような山初心者にはとてもお勧めの山です。
今回は風が強くてねえさんには大変な思いをさせてしまいましたが、そんな大変さも含めて全部「山」なので、ある意味お腹いっぱい山を堪能してもらえたのではないかなと思います(^o^)
山に興味を持ち始めているねえさんが最後に「また連れて行ってね」と言ってくれたことがこの日一番の収穫(笑)
これからねえさんと色んな山に登れたらいいなと思います✦