こんにちは。
茶臼山について
茶臼山(ちゃうすやま)は、長野県茅野市と佐久穂町にまたがる標高2384mの山です。
茶臼山という名前は全国に200以上あるようで、山容がてん茶を抹茶に注ぐ「茶臼」に似ていることからその名前が付けられたようです。
登山道は終始森林限界を超えませんが、展望台があり周囲の山々を望むことも可能です。
参考:
縞枯山については過去記事を参照してください↓
山行記録
7:25 白駒池駐車場 ー 8:00 麦草ヒュッテ ー 8:35 2232mピーク ー 9:15 茶臼山 9:20 ー 9:55 縞枯山展望台 10:05 ー 10:15 縞枯山 ー 10:30 雨池峠 ー 11:15 雨池 12:00 ー 13:05 地獄谷 13:10 ー 13:25 茶水の池 ー 13:40 白駒池駐車場
苔の旅行記
はじめに
やまとりにっきの読者の皆様。
季節はすっかり秋になり、わたしの実家では朝晩10度を下回ることが当たり前になっていますが、不覚にもやまとりにっきはお盆休みを生きております…。
社会人になったら最低でも週一で投稿出来たら良いなと思ってはいましたが、到底無理なことでした(涙)
ちょっとこのままでは当分の間は「現在」に追いつけそうにないので、しばし過去の投稿にお付き合いください…。
さて、今年のお盆休み2回目の山はかずずと北八に行ってきました。
ちょっともう記憶が薄れかけているため、写真をじっくり見ながら、ひとつひとつを丁寧に思い出しながら書きたいと思います。
白駒池駐車場から茶臼山
朝は白駒池の有料駐車場に集合しました。
早朝だとこの駐車場もずいぶん空いているのでとめやすいですね。
出発前にトイレ行き、そこから車に戻るときに駐車場にいた警察の方に声をかけられました。
内容は「登山届を提出しましたか?」。
遭難防止のため、この辺りは定期的に警察が巡視しているらしいのです。
さあ、いつもなら家から印刷して持って来る登山届なのですが、こういう日に限って印刷を忘れてきてしまうわたし…(笑)
やべ~と思ってあたふたしていたら、かずずが横からスッと登山届を差し出してくれました。
…彼女、できる子なんです✦(笑)
というわけで、無事登山ポストに届けを提出させていただきました。
(まあ印刷を忘れてしまっても、登山ポストには大抵用紙が備え付けてあるので、その場で書くことも可能ではあるのですが。)
加えてこの時、警察の方に「今日はどちらへ行かれるんですか」とも尋ねられたのですが、もうすっかり動揺してしまったわたしは、自分がこれから登る山の名前さえも出てこなくなってしまい、とっさに茶臼山の方向を指さし勢いよく「あっちです!!(ドヤ)」と回答しました。
当然、警察の方は苦笑いでした。
何も悪いことはしていないのに、警察に話しかけるとどきまきしてしまうあるある。
この時の警察の方には「とんでもない山の初心者が入山しやがるな」と思われたことは言うまでもないでしょう。
皆様、山に登る前には登山届の用意と、登る山の名前はしっかり頭に叩き込んでおきましょう。
出発前に心をかき乱されましたが(笑)、いったん心を落ち着かせて出発しました。
まずは白駒の奥庭へ。
ハイマツを泳ぐようで、ここ結構好きなんですよね~。
麦草ヒュッテに着く前にバンビ氏に遭遇しました。
ずっとこちらの様子を伺っていてとってもかわいかったです♡
開けたところからはメルヘン街道を挟んで浅間山が見えました。
今年の2月にトーミの頭から浅間山を間近に望んだのですが、この山は本当にどでかい火山です。
もう今にも噴火しそう…。
わたしが唯一登りたくないのは、この浅間山と御嶽山です(苦笑)
麦草ヒュッテの手前は軽くお花畑になっていました。
この花火みたいな花はシシウドでしょうか?
下に沢山散らばっているハクサンフウロがお星さまみたいで素敵(*'ω'*)
麦草ヒュッテの前に麦草峠の標識があったのでかずずが撮ってくれました(笑)
シュールの極み。
ここからメルヘン街道を渡って反対側へ行きます。
この道は車がぶっ飛ばしてくるので、だいぶ慎重に渡りました。
道を渡ったところに分岐があります。
今回は大石峠・茶臼山方面へ!
茶臼山を目指します(*'ω'*)
森に入るとすぐに北八らしい風景になりました。
木道ご機嫌かずず。
いや~…やはり北八は最高ですね。
日本中でも類を見ない苔の道。
いつまでも歩いていける気がしちゃう。
少し歩いたところに旧峠道跡という標識がありました。
ここがどうやら大石峠らしい。
旧ということは、昔は麦草峠ではなくここを峠道として使っていたのかしら。
大石峠から相変わらずなだらかな登山道を歩いていくと、2232mのピークに出ました。
正面に見えているぽこんとした起伏が茶臼山です。
山というよりか丘感。
でもこのピークから見上げる茶臼丘(笑)はなかなか素敵なものでした。
かずずの背後にある木、だいぶ風に吹かれてるみたいだね。
というわけで、木と共になびくかずずであった。
(何が「というわけで」なんだ。)
このピークから先は、少し下ってからまた登り返します。
登りが始まると、だんだん勾配が急になっていく登山道。
丘とか言ってなめてたけど、割とがっつり登らされる茶臼山(笑)
これはかずずがiPhone11の広角で撮った斜面の様子です。
う~ん斜度伝わるかな?
…伝われ。
北八らしい「縞枯れ」ゾーンでは、東方面の山々を垣間見ることができました。
垣間見ることができたからと言って、それが何の山かというのは残念ながらわからない。
茶臼山直下は地図の等高線もだいぶ細かく、良い感じで息の上がる斜面でした。
登り切って縞枯山との分岐に到着。
茶臼山山頂は左です。
分岐からの道はほぼ平らなのでサクサク進んで茶臼山に登頂しました。
\はい!ガッスーーー!!(笑)/
おまけに強風付きで、たいそう白くて寒い山頂でした。
8月真っただ中の昼間でも、標高が2000超えてくると寒い時があるらしい。
茶臼山から縞枯山
暴風の茶臼山には長居できなかったので、急いで縞枯山に向かうことにしました。
再び苔の森散歩です。
森に入ると風が気にならなくて快適に歩くことができます(∩´∀`)∩
茶臼山を下った鞍部のところが綺麗な「縞枯れ」になっていました。
枯れて倒れた木々…こういう遊びをしたくなるや~つ!(笑)
▼かずずの経験値が2あがった!
縞枯れゾーンって幻想的でどきどきしてしまいますね。
縞枯れゾーンを過ぎて登りに入り、しばらく行ったところに展望台との分岐がありました。
ガスってて展望は全く期待できなかったのですが、せっかくなので行ってみることに。
分岐を右に進むとすぐに森を抜けて、ごつごつの岩たちが登場しました。
森深いかと思えば、人の背丈を優に超えてくる岩がごろごろしている…これも北八の特徴だなあ。
展望台はこの岩の上です。
登るオレ。
カメラホルスターがないとこういうところではだいぶ不利なんですな。
一足先に岩の上に上り詰めたかずず。
岩でっか。
火山でこれが吹っ飛んでくるとか、それはもう想像のはるか上を越えてくるな。
ちょっとその岩は今にも崩れそうだから見てるこっちがおっかないよ。
風も強いし。
展望台ではとりあえず岩に座って休憩しました。
暴風で風が鼻に入ってきて苦しかった。
かずずとわたしの髪の吹っ飛び具合から、この時の風速を判断していただきたい。
寒いのなんの。
ちなみにこのかずず自撮りの時に撮ったわたしサイドの写真はこちらです。
無駄に良い写真撮れた。
というかかずずが座ってるところ、一歩間違えれば奈落の底ですよ。
わたしの方が終始はらはらしてました。
ずっと「おちるなよ~」って言ってた(笑)
展望台で少々の休憩をとってから、いよいよ縞枯れ山を目指します。
太陽が出ていないと、北八の深い森の中ではあたりは薄暗く感じます。
そんな心細い時は、たまに空を見上げて薄明かりに透けている木々の緑を楽しみます。
無限の楽しみ方がある北八のポテンシャルよ。
ところで縞枯山ですが、実はわたし自身は冬にスノーシューをつけて登ったことがあります。
どんなところかというのがわかっていたのもあって、今回山頂付近の写真を撮るのをすっかり忘れていましたorz
写真が全くない中文章だけで味気ないのですが、縞枯山がどんなところかざっくり書いておきたいと思います。
縞枯山山頂の南側は平坦な道が長く続き、森林限界も超えないため冬期以外は展望がほとんどありません。
山頂も「ここが山頂?」という感じで、標識を見て初めて気づくレベルの地味さ(笑)
南側から行くと、山というよりはちょっとしたピークという印象の山です。
この日わたしたちが縞枯山山頂に到着した時は、他の登山者も数組いて少し混んでいたというのもあり、特に立ち止まることもなくすぐに先へ進みました。
縞枯山から雨池
縞枯山からは雨池峠へ下ります。
縞枯山の北斜面はそれまでの平坦な南側とは打って変わり急峻で、ごろごろした岩の上を慎重に下りました。
濡れていると滑りまくるので結構神経使います。
後ろから同じ速度~やや遅めのソロハイカーが歩いてきていたので、あまりゆっくりしてもいられず、さっさと急傾斜を下ったという感じ。
後ろから微妙な速度で歩いてこられると、先を譲ろうか譲るまいか判断が難しいあるある…(笑)
雨池峠へ出てから分岐を右へ。
雨池山も余力があったら行く予定でしたが、思ったよりも足の疲労が来ていたので今回はパスしました。
雨池峠からも大きな岩の道が続きます。
薄暗い岩の登山道をどかどかに下るとT字路に出ました。
ここも右へ。
そうするとしばらくは平坦な笹の林道歩きです。
こ~れがめちゃくちゃ歩きやすい!
笹薮も綺麗で快適です(*'ω'*)
どんどん進みます。
しかし笹の圧がものすごかったです。
笹薮の中から熊の頭がひょっこりはんしそう…(大汗)
この平坦な林道をいくらか歩いたところに雨池との分岐がありました。
雨池方面は一瞬笹薮に隠れて登山道が良く見えないので、分岐を見逃さないように要注意です。
GPSがあると安心(/・ω・)/
分岐を雨池方面に少し入ったところで振り返るかずず。
生い茂る笹よ。
分岐を下ると木々の間から大きな池が見えてきました(*'▽')
キラキラ綺麗!
雨池到着です♡
想像以上に大きな池で、本当に感動しました。
池のほとりに腰掛けられる適当な場所を見つけ、ここでお昼休みにしました。
小さな波が打ち寄せていてなんだか海に来たみたい。
この日は8/13のお盆ということで、かずずが天ぷらまんじゅうをくれました。
これ、全国範囲でお盆の定番食だとずっと思っていたのですが、どうやらこの風習は地域限定のようです。
あんこのおまんじゅうを天ぷらにする。
だいぶなカロリー爆弾ですが、信州のお盆には欠かせない食べ物です。
大好きです、激うまです。
天ぷらまんじゅうの横でトマトを口に押し込んでるヤツ。
口に対するトマトがでかいんじゃ!
本人曰く、これがトマトの汁がこぼれないベストな食べ方なんだそうです。
本気なのかネタなのかわからんくらい真剣な顔つき。
誰もいない静まりかえった池のほとりで食べるランチは最高だね!
相変わらず座るところが危ういかずず。
一歩間違えれば今度は池ポチャやで。
余談ですが、この時久しぶりに樹音を吹きました。
(樹音については過去記事参照…↓)
曲は天空の城ラピュタにてパズーがトランペットで吹いていた「ハトと少年」。
池のほとりでハトと少年を奏でる…マッチしすぎて自分でも吹き出します(笑)
たまたま池の向こう岸にいたハイカーお2人が、立ち止まってわたしの樹音を聴いていってくれているのが遠くに見えて照れました(笑)
雨池から地獄谷
ランチ休憩後は池を一周してから帰路につきました。
こんな森の奥地にこんな大きな池があるなんて神秘だな。
雨池の東側の登山道は森の中です。
木に隠れて雨池が見えないのは残念ですが、再び北八感あふれる森林ハイクが楽しめます( ˘ω˘ )
池の南にある分岐を麦草峠方面(左)へ。
ここから雨池とはさようならです。
再び木道歩きになりました。
北八の木道は頻繁に整備されてはないっぽいので、たま~に朽ちてたりして足を乗せると板が抜けることがあります。
足を乗せる前に「この木の板は大丈夫だろうか」という予測をしなければならないので、木道を歩くときは割と目線が足元に行きがち(笑)
笹もすごい。
こういうところではあまり素肌を出したくないと思うのはわたしだけでしょうか。
最近アンダーウェアを着ずに半袖ハーフパンツスタイルで歩いているハイカーをよく見かけますが、素肌を出して歩くなんてすごくタフなんだなあと感心してしまいます。
ワイは虫と日焼けが気になるから絶対無理。
木道が終わると細い登山道を歩きます。
倒木が沢山あって原生林感あふれ出ている…。
登山道にかかった倒木は切ってくれてあるのでありがたいです。
再び木道になったところでカタツムリを発見しました。
カタツムリの触覚は4本あるというのをご存知ですか?
大きい方を大触覚、小さいほうを小触覚と呼ぶそうです。
カタツムリの目玉は大触覚の先端についています。
目玉と言っても明るさを感じられる程度だそうで、進むときは大触覚を左右に振りながら障害物がないかどうかを確認しています。
一方小触覚は匂いや味を感じられるそうで、小触覚で地面に触れながら進むことで食べられるものを探しているんだって。
ずっと見ているとちょっと気持ち悪いですが(笑)、こういう小さな生き物の生態を調べてみるのも面白いですね。
ちなみに写真のカタツムリ、黒なんて珍しいなと思って調べたのですが全然名前がわかりませんでした。
カタツムリの写真をずっと見ていたら本当に気持ち悪くなってしまった…(笑)
気になる方は検索お願いします(白目)
さて、湿った森の中をひたすら歩いていくと地獄谷との分岐に出ました。
前にも書いたのですが↓、ここの分岐は標識もなくて見つけづらいため、地獄谷に行かれる方は気を付けてください。
10日ぶりの地獄谷、相変わらず寒かったです。
はじめて来たかずずも「なんかここ怖い」の一言。
ほんと、なんか怖いんだよね。
かずずが撮った広角のこれ、ちょっと凹地感が伝わるかな。
地獄谷を訪問する際は広角レンズ持って行くといいかもですね。
帰る
地獄谷の寄り道が終わり、麦草峠方面へ再び歩きだしました。
茶水の池手前の木道が個人的にとても好きです。
今更だけど、かずずの今回のコーデが苔の森とマッチしててよいな。
茶水の池を通り、メルヘン街道を渡り、麦草ヒュッテを横目に見ながら白駒池駐車場へ歩きます。
麦草ヒュッテから白駒池駐車場までって地味に長いんですよね。
程よい疲れで足がじんじんしていて、だらだら歩くのが心地よかったです。
帰ってきたころには駐車場もいっぱいになっていてたくさんの人で賑わっていました。
今回下山後は特に何をするわけでもなく、そのまま各自おうちに帰りました(アッサリ(笑))。
お疲れ様でした✦
感想
北八のまだ歩いたことのない道を開拓できたし、個人的に推している地獄谷をかずずに見せることができたし、わたしにとっては大満足の山行になりました。
標高差はそれほどないですが、総距離は10kmを越えてくるので程よく疲れる良いコースです。
雨池が思ったよりも大きくて綺麗で素敵な池でした。
人も少なく静かで、また何度でも訪れたい山域です、気に入った!
冬場はメルヘン街道が通行止めになってしまうので次に来るのは来夏でしょうか…。
う~ん待ち遠しい!
次回は雨池山や八柱などにも足をのばしてみたいです。