こんにちは。
今日は大天井岳2日目の記録です。
山行記録
5:40 大天荘 ー 7:50 大下りノ頭 ー 8:50 燕山荘 ー 9:40 合戦小屋 10:00 ー 11:50 中房温泉
またいつか槍ヶ岳
今回はその2日目の記録です。
1日目は↓の記事にて(*'▽')
朝
2日目の早朝。
起床してテントの外を見てみると、辺り一帯は濃霧に包まれていました。
準備をしてからテントを出てはみたものの、雨混じりの天気に思わずため息…(笑)
さて、この日予定では表銀座縦走路を歩いて槍ヶ岳に登ることになっていました。
しかし天気予報を見てみると、風の強さが気になる上に雷予報まで出ています。
スマホの画面を見ながら少し迷いましたが、山の雷様にはどうしたってかなわないので、今回はここで撤退することに決めました。
こういうところで撤退する勇気って必要なんだよね!(過去テン泊でひどい目をみてきたふみかーからの助言です。)
大天荘から燕山荘
大天荘のテン場を後にし、前日一生懸命登った急斜面を今度は虚しく下りました…(笑)
途中でガスが晴れて、燕方面の稜線がモヤっと出てきた時は感動しました。
雨から晴れる瞬間が山の一番きれいな時です。
澄んだ空気に差し込む光が神々しい…。
沈んでいた心も明るくなりますね。
下からどんどん湧き上がってくる雲に溺れそうになりながら歩きました。
山の本当の美しさに出会うためには、多少のリスクは不可避なんですよね…。
それが山の魅力であり、また危険な部分でもあります。
歩くごとに天候が回復してきました。
コマクサの群生があったのでしばし写真撮影。
こんなに冷たい強風が吹いているのに、まるで「ふん、そよ風じゃない」と言わんばかりのおすましコマクサ。
わたしも風に強いコマクサパイセンを見習いたいです…。
だんだんガスが晴れ青空も見えてきたころ、ふと後ろを振り返ると大天井岳がたたずんでいました。
ぬぼ~っとした構え…遠くからでも迫力があります。
「また来いよ」と言っているように見えました、否、絶対言っていました(断言)。
それにしても、帰路のアップダウンというのはこんなに堪えるものでしたっけ…(笑)
3日分の食料の重みが肩に虚しくのしかかってきますトホホ。
東斜面のトラバース道は、コバイケイソウとナナカマドの白い花が印象的でした。
コバイケイソウには毒があるそうです。
なんでも、誤食すると嘔吐・痙攣・血管拡張・血圧低下を引き起こすんだとか…。
ふんわり良い匂いを香らせるかわいい花なのに…案外恐ろしいのね…。
再び稜線に戻れば、一層かっこよく見えた大天井岳。
やはり雨上がりの山というのは良いものです。
蛙岩まで来た頃にはもはや槍ヶ岳には何の未練もなく、翌々日に取っておいた有休は取り消して出勤しよう、などと考えておりました(笑)
山の上でも仕事のこと考えちゃうの…社会人って感じでそんなに悪くないな。
燕山荘が見えてきて、その赤い屋根になんとなくほっとしました。
最後の登りがきつそうではありましたが…。
ところで、ここまで一貫して頭を雲の中に隠していた裏銀座の山々ですが、頭を出さない代わりに、我々に大きな虹のプレゼントをしてくれました。
光と水滴が作り出す神秘的現象。
虹を見ると写真を撮りたくなってしまうのはなんでだろうね。
燕山荘直前で後ろにいるはずの槍の姿を確認しようとしましたが、やっぱりやっぱり雲の中でした。
さよなら、またいつか槍ヶ岳。
燕山荘に到着し、最後に燕岳を撮影してから稜線とはお別れです。
朝の燕もなかなかイケてました✦
下山
ここから合戦尾根を下ります。
ちなみに、体力がないのでこの時点ですでに結構足にきておりました(/_;)
今となっては無駄になった食料を、全部残らず放り出したい気分でした(真顔)。
あと、下山撮った写真が合戦小屋のしもっぱらスイカしかありません。
前日は急いでいたために食べられなかったこのスイカですが、翌日にはもう食べられるという、こう、喜ぶべきか悲しむべきか、なんとも言えないんですけど。
しかし安定のおいしさでした(´ρ`)
なんかさ、山に登るとみずみずしいフルーツってのがしみるんだよね。
ごちそうさまでした。
この後は下りに下ってなんとか中房温泉まで下山。
今回は縦走するつもりでマイカーを穂高駅の駐車場に置いてきたので、帰りはバスを使わざるをえません。
バス待ちの時間が長くて暇を持て余しました。
中房温泉でソフトクリームを食べようと思ったのにまさかの売り切れで残念。
ようやく乗れたバスも、なかなかの混みようで疲れました(>_<)
穂高駅の駐車場に戻り、車内で汗びしょのウェアを着替え終わった頃、突然滝のような雨が降ってきて、槍・穂高方面で何度も雷鳴を聞きました。
この時は本当に、「うわ~、撤退して良かったあ~~」と心底思いました。
今回に限っては撤退判断がナイスすぎたので、槍ヶ岳には行けなかったけどなんだか満足(笑)
おつかれさまでした!
感想
槍ヶ岳を目指すのは今回で2度目ですが、またもや失敗に終わってしまいました。
残念な反面、また次の楽しみが残ったことが嬉しくもあり、複雑な心境。
槍ヶ岳とは今のところ相性があまりよろしくないですけど(笑)、また今年中にリベンジしたいと思います。