やまとりにっき

山登りやお出かけを中心とした日々のあれこれです

<山行記録> 北八 北横岳 ~ロープウェイを使わない登山~ 2021.2.21

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こんにちは。

今日は北横岳に登った記録です。

北横岳について

北横岳については過去の記事を参照ください↓

yamatori0422.hatenablog.com

 

山行記録

6:50 北横岳登山口 ー 8:00 坪庭 8:30 ー 8:50 北横岳ヒュッテ ー 9:10 北横岳南峰 ー 9:15 北横岳北峰 9:20 ー 9:25 北横岳南峰 ー 9:40 北横岳ヒュッテ  10:00 ー 10:30 坪庭 ー 11:20 北横岳登山口

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青空と爆風の北横岳へ

はじめに

先週一泊で赤岳に行ってきたのですが、その記録を書いている間に今回の山行があり、赤岳山行よりも今回の山行を書きたくなってしまったので…赤岳山行は一旦封印(笑)

今回はわたしの会社の同期のさらちゃん、山友達で同高校だったゆずちゃんかずずと一緒に北八ヶ岳の北横岳に登ってきました。

この山はロープウェイで途中まで行けるので、厳冬期でも初心者向けの山として多くの登山者で賑わいます。

しかしですがね。

ロープウェイ使うと少々物足りないんですよね。

そこで、我々はロープウェイを使わずに下から足を使って登るスタイルを選択しました。

北横岳、ロープウェイを使わない登山はじまりはじまり。

 

北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅から坪庭

当日は北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅に集合。

6:00頃到着したときは、止まっている車はほとんどが車中泊勢でした。

スキー場で車中泊とかアリなんだ…(笑)

 

わたし・ゆずちゃんさらちゃんは乗り合わせてふみcarで来たので、かずずがあとからくるのを待って準備を開始しました。

車外温度は-1度。

エアコンで温まった体にこの外気温は結構寒く感じちゃいます(°▽°)

準備しながらみんなで寒いしか言っていませんでした(笑)

 

北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅の、建物前駐車場の隣に登山口がありました。

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めちゃくちゃでかい標識が建っているのでわかりやすいです。

登山口前でチェンスパを装着しました。

 

今回はかずず先頭で出発です。

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このメンバーで登るのは今回が初めて。

もうしょっぱなから話が止まらず、楽しさ全開でした。

 

登山道ははじめの方で少し急傾斜が続き、15分ほどで平らな場所に出ました。

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駐車場ではあんなに寒い寒いと言っていたさらちゃん、この10分間で何があったのか、袖をまくり上げてもろ素肌(笑)

 

みんなシェルの中にフリースを着込んでいて少し暑かったので、この平らなところで服装調節をすることにしました。

-1度程度だから歩けば暑くなるとは想像していたけど、出発時に寒いとフリースを脱ぐ気にはなれないんですよね。

やっぱり冬山はこまめに脱ぎ着するべし。

 

この平らスポットは開けているので、空が赤くなって山が朝の顔になってきているのがわかりました。

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写っているのは南アです。

左の青い裾野は八ヶ岳

 

自分の身支度を整えながらふと見たかずずの足元。

…ゲイター後ろ前につけてね…?😂

今回が初ゲイタ―ということだったので間違えてしまった模様です。

わたしも登り始める前に見てあげれば良かったなと反省。

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というわけでつけ直し(笑)

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ちゃんとつけられて良かったね!

 

装備を整え再出発。

ロープウェイの線と、これから登る北横岳を眺めながら歩きます。

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ちょうどタイミングが合ってしまったのか、この平らスポットで沢山の登山者に会いましたが、全員抜かしたので(笑)その後はほとんど他の登山者に会うことはありませんでした。

 

一ヵ所だけゲレンデを横切るところがありました。

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まだオープンしてないスキー場を歩く機会なんてそうそうないですよね。

静寂に包まれたスキー場ってなんだか不気味かも。

 

ふざけてスノボポーズ。

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これだけ見たら、みんなスノボを舐め腐っためちゃくちゃな初心者に見えます(笑)

しかし、実はわたし以外はみんなごりごりのスノーボーダーです(笑)

わたしはさらちゃんに連れて行ってもらった1回しかやったことがないので、これから少しずつみんなに教わって練習したいな♪

 

ゲレンデを渡ってからは、しばらくゲレンデに沿って続く登山道を登ります。

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だんだんと周りの木々が霧氷っぽくなってきました。

風は冷たいものの、額に汗をかくほど暑かったので、暑いのか寒いのか大混乱。

 

ゲレンデから離れると登山道は森の中に伸びていきます。

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あらゆる木の枝枝からつららが垂れ下がっていて、クリスマスのオーナメントみたいでした。

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(ずいぶん凶器的なオーナメントだな)

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冷たく澄んだ青い空気の中を、相変わらずワイワイやりながら歩いていきます。

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木が少なくなると風が通って寒いです。

この日はかなりの強風予報だったので気が引き締まりました。

 

最後の急登を登りきると、ロープウェイ山頂駅の裏に出ました!

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ここからゲレンデを突っ切って反対側の坪庭へ渡ります。

 

本当は↓写真左奥に写っているちょっと斜面になってるところが入口なのですが、オープン前だからかゲレンデの周りにロープが張ってあったため、入っちゃいけないところだと思い正面の階段から上がってしまいました(笑)

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photo by ゆずちゃん

↑の写真のかずずは動画を撮っているのですが、クセ強すぎ。


ゲレンデを渡れば坪庭に到着です✦

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ここは冬と夏の2回来たことがあります。

yamatori0422.hatenablog.com

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どちらの季節も最高です。

北八の噴火の歴史を辿れる奥深い場所。

 

入り口の標識にくっついている大きな木製のキツツキは、紐を引っ張るとコンコンとドラミングしてくれます。

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photo by かずず

 

さらちゃんに「動画撮るからやれ」と言われて紐を引っ張るわたし、なんかただのアホみたいじゃない?(笑)

ゆずちゃんさらちゃんも写真を見る限りばかにしてるようにしか見えないんだが?

 

坪庭から北横岳ヒュッテ

ドラミングを終えたキツツキを残し、わたしたちは坪庭へお邪魔しました。

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庭の中は風がとても強く、直接風を受ける頬が一瞬で凍りました。

気温は低くても風のせいで体感気温が一気に下がる。

みんなで寒いと叫びながら速足で移動です。

 

前を行く3人は、わたしと慎重差が7~12㎝あるおちびちゃんたち。

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彼女たちのことはまとめてチビーズと呼ぶことにしようっと(ちゃんとリスペクト込めてるから悪口じゃない)。

 

かわいいチビーズを撮るのは楽しい。

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山で女子会も最高だ~✦

 

強風が作った雪面のシュカブラが素敵でした。

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明るくて美しくて眩しいね。

 

坪庭内を散策していくと分岐があり、北横岳はここを左に行きます。

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分岐からちょっと歩けば再び樹林帯に突入です。

森の中は風がさえぎられて休憩に最適。

ザックを下ろして水分補給などしました。

 

樹林の登りは少しきついので、斜面をジグザクに登っていきます。

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木漏れ日の雪がチラチラ眩しいです。

 

時折頭上の木が開けて空を垣間見ることができました。

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朝は靄がかっていた空ですが、こんなにも晴れ上がりました。

 

標高が上がるにつれ、乾燥した冷たい空気になってきます。

その産物がこの美しい霧氷たち。

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色んな条件によって姿かたちを変える霧氷ですが、今回の霧氷はかなりトゲトゲしていました。

 

坪庭から30分ほどで北横岳ヒュッテに到着しました。

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ここは宿泊者がいる時だけ営業する山小屋です。

中に人がいるのが見えたので、昨日宿泊者がいたのでしょうか。

屋根から大量のつららが垂れ下がっていて怖い(笑)

 

小屋の入り口にはかわいい雪だるまが並んでお出迎え。

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顔の個性。

わたしは真ん中派、さらちゃんは右派。

 

入り口の横にかけてあった温度計は-4℃を示していました。

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日陰はちょっぴり寒いです。

 

北横岳ヒュッテは、日帰りの人が小屋の中に立ち寄ることはできません。

 

疲れはほとんどなかったので、ここでの休憩はなしで山頂を目指しました。

 

北横岳ヒュッテから北横岳山頂

ヒュッテから山頂までは少しの急坂が続きます。

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動いていると樹林帯はやっぱり暑いです。

が、坪庭から想像して山頂はかなりの爆風だと思い、山頂直下でまたフリースを着たりフードを被ったりと装備を整えなおしました。

 

樹林を抜けると予想通りの爆風に襲われました(^o^)

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余裕こいてると足元救われるレベルです。

久々の風にちょっと楽しくなっちゃった(笑)

 

樹林を抜けてすぐのピークが北横岳南峰です。

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見えているのは蓼科山と、その奥に飛騨山脈の峰々。

キレット、槍、常念…あとは霞んでよく見えない…。

気温が高いからか、春霞のようで遠くの山々は全部霞んでしまっていました。

 

というかそんなことよりものすごい風なので、ゆっくり景色を見る余裕などなく、北側のちょっとした林の中に避難しました(笑)

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天気は良いんだけどね~。

ここで乱れた装備を再び整えます。

 

さらちゃんのお世話をしてあげてるところをかずずに激写されたのですが、完全にカツアゲしてる人になってて草。

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「金出せええゴルア!」

いや、さらちゃんはもっと自分の事自分でできるようになってくれ(笑)

(この後「顔が寒い」だの「髪が邪魔」だのピエンピエン言うからわたしがネックウォーマーを引きずり出してあげたり髪の毛をフードにしまってあげたんだ、保育園の先生か!笑))

 

南峰から北にちょっと歩いたところで北峰に着きました。

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こちらの方が若干風が弱い気がしました。

 

チビーズは強風ポーズ。

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いやかずずどうしたwww

 

この写真では快晴で平和に見えてしまうんですけど、本当に風が強くて飛ばされそうでした(笑)

面白くて、みんなでジャンプしたりくるくる回ったり動画撮ったり、非日常を思い切り楽しみました。

 

頭上はこんなにも晴れているのに展望はあまり良くなく、南八もこの霞みよう。

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天狗、硫黄、横岳、赤岳、阿弥陀、権現、編み笠、西岳…全部見えるのに目を凝らさなきゃならない…。

 

反対側には浅間山と、前日登った黒斑山。

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(忙しくて黒斑山の記事は書けないかも…。)

 

蓼科山はばっちり。

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あっちも風が強そう!

 

最後に記念撮影して下山することにしました。

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約2名不審者が写り込んでる…(笑)

 

下山

それでは下山開始。

まずは南峰へ戻ります。

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やっぱり南峰の方が風が強くて寒かったです!

 

強風の南峰から逃げるように北横岳ヒュッテへ下りました。

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もう雪がシャバってチェンスパが効かないこともしばしば。

下るにつれてチェーンに雪の塊がくっついてきて歩きづらかったです。

こんな雪質を登るのは嫌なので、朝早めに登ってきて正解だと思いました。

 

わたしはてくてくチビーズの後ろを、写真を撮りながらゆっくり下ります。

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チビーズは下りが早いです。

みんな体力がおばけ。

ちなみに、さらちゃんは「疲れた」とピーピー騒ぎながらもすごい歩けるタイプ、ゆずちゃんはどんなに歩いてもケロッとしているタイプ、かずずはきついけど我慢して気合で歩くタイプです。

チビーズは心強い。

 

戻ってきた北横岳ヒュッテでは、4人で木製のベンチに座ってランチ休憩をとりました。

 

今回のわたしのランチは『八ヶ岳高原産牛乳パンのかすてらサンド』。

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セブンイレブンで151円也。

牛乳パンが大好きなので新しい牛乳パンには目がないのですが、これは…まあ…うん、美味しかったです(ほんとかよ)。

 

ヤマザキの『牛乳入りパン』は手軽に手に入るのでおすすめ。

皆さんも長野に来たら是非食べてくださいね!!

 

さて、下山に戻ります。

この時間になるとロープウェイが動き始めるので、ロープウェイを使って来た登山者が、長い列をなして北横岳目指し登ってきていました。

道を譲っても譲っても、後から湧き出るように登ってくる人人、人。

 

狭い登山道を外れて道を譲ったかずずの左足は犠牲になったのでした。

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がっつり埋もれております(笑)

埋もれていることを悟られないように澄ました顔をしているんですけどバレてんぞ。

かずずは登ってこられたおじさまに「冷たくねえか、大丈夫か、ありがとさん」と言われて嬉しそうにしていました。(笑)

 

わらにその後、彼女の右足も犠牲になったのでした。

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これはさすがに「無」の表情(笑)

なぜそんなに踏み抜くのよww

 

頭にファーついてるかわいい娘が両足犠牲にして道を譲ってあげているので皆さん感謝してください。

 

登ってくる登山者の流れに逆行してなんとか坪庭に戻ってきました。

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朝の霞が少し取れて、近くの縞枯山が綺麗に見えました。

 

坪庭の白い雪上には、かずずが削って作ったハート型の雪のオブジェが残されていたのでした。

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photo by かずず

キュンです♡

 

坪庭の入り口は、スキーヤースノーボーダー、ハイカー、観光客と沢山の人でごった返していました。

その人混みを縫って、ロープウェイ駅裏に続く登山道を辿ります。

 

ここまで来ればもう安心。

坪庭から下の登山道では2,3パーティほどしかすれ違わず、静かな山歩きを楽しめました。

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やはりほとんどの方がロープウェイ利用なのでしょう。

 

たまたますれ違ったおじさまに「あれえ若いねえ!学生さん?」などと言われました。

…うちらまだまだイケるらしいドヤ。

 

頭上を走るロープウェイ。

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手を振ると、乗っている中の人たちが全力でふり返してきてくれてとっても愉快でした(/・ω・)/

 

どんどん下って無事登山口に到着。

駐車場がいっぱいに混んでいてびっくりしました。

もはや緊急事態宣言など意味を成していない気が…。

早く人混み等気にせずに歩ける世の中になってほしいですね。

 

お疲れ様でした!

 

反省

出発前にみんなの装備を確認してあげるべきでした。

自分が登山用靴下を忘れたことで頭がいっぱいになってしまった…。

先週の赤岳から気が抜けてしまって忘れ物多め。

気をつけよう。

 

感想

終始おしゃべりの止まらない楽しい登山になりました。

普段3人以上で登山をするのはあまりないのですが、たまにはワイワイ登山もイイですね!

 

しかし北横岳、ロープウェイ始発時間後は想像以上に混むみたいでした。

ロープウェイを使わなくても気持ちよく登れるので、ロープウェイ始発時間よりも早くに下から登るのが個人的には良いかなと思いました。

気軽に雪山を楽しめる北横岳、噂通り雪山入門には最適だと思います!